2013/08/03

ヒップフラスコ

酒好きな友達に何かおもしろいプレゼントを贈ってみるのもいいかなとおもって考えたのが、よくアメリカ映画に出てくる飲兵衛が尻のポケットに忍び込ませているヒップフラスコ。アル中のおっさんが、我慢し切れなくて、ポケットに忍び込ませている酒をグビっとひっかけて、アルコール禁断症状を抑止しているというあの容器である。

しかし、最初はあの容器の名称さえ、何というのかまったくわからなかった。デパートあたりで、店員の人に説明するときに「尻に入れる容器を探しているんですけど」という言い方をすると、アナルプレーをする道具を探しているのかと勘違いされて、何度も店員に「え?!」と怪訝な顔をされたことはある。お店の人に教えてもらって「ヒップフラスコ」だというジャンルの容器だということを知る。しかし、一般的には「スキットル」というらしい。ここでは、ヒップフラスコで統一したいと思う。

ヒップフラスコの材質は、実は結構色々ある。安いのはステンレスのものなのだ。これはステンレスなので台所でも使われるくらいなので、軽くてじょうぶでさびにくいのがいい。ところが、ステンレスの場合、金属とアルコールが反応してステンレスのイオンが溶け出すために、酒の味が変わってしまうという難点がある。それじゃ、他の素材はどうかというと、次に多いのがピューター。マレーシアの特産である錫で出来たピューターもいいとおもうし、お手軽価格で手に入るのだが、こちらは素材が柔らかいので、お尻に入れて持ち歩いていると、簡単に形が変わってしまうという点がだめだ。じゃ、似たような色をしている銀だとどうかというと、こちらは銀なのでそれは高価である。また、銀製品はスプーンやフォークなんかもそうなのだが、常に銀のつやつやした色を保つためには、磨かないといけない。ちょっとほうっておくとすぐに黒くなるのが難点だ。それで選んだのがチタンである。チタンは丈夫なうえ、耐食性がよく、軽さもそこそこ軽いのでいい。しかし、銀製品に比べると安いのだが、ステンレスや錫に比べると断然高価である。一長一短ではあるのだが、長い目で使ってもらうためにはチタンがいいかなとおもって選んでみた。

ところが、チタン製品のヒップフラスコを探してみると、これがまぁ数が少ないこと、少ないこと。種類が多いのはステンレスか錫であり、ただでさえヒップフラスコの売れが少ないということもあるのだろうが、チタンがそんなに安いものではないからということもあるのだろう。探してみたところ、山登りのひとたちにとっては、丈夫で軽くて変形しないという容器が好まれて使われており、山登りのひとが全員酒を飲まないかというとそんなわけがない。となると、結果的には酒飲みの登山家がいるわけで、そういうひとが持ち歩くために開発された製品はあるということだ。

アウトドアスポーツ製品の製造の老舗であるエバニュー社に、ヒップフラスコ製品があることを発見。内容量190mlはそこそこ酒を持ち運びする量としては適量だとおもうし、それ以上の量を飲むのであれば、家や宿泊地で飲めばいいわけで、歩きながらや旅先でのちょっと飲むという程度ではいい量だ。そして本体の重さとしても68gだから、液体200ml程度を入れても300g以下ということは、持ち運びでも重さを感じないということだろう。

製品としてはショットグラスやロート、そして持ち運び用の袋があるのだが、こんなもの使う人がいるのかどうかは疑問。そして、ふたの部分は捻って開けるタイプのものだが、そのふたの部分が少し頼りなさそうな気がするのが気になる。

チタンスキットル190
製造社:エバーニュー社
品番:     EBY701
価格:     13,650円(税込)

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