2014/02/08

ソチ冬季オリンピック開催

ソチオリンピックがとうとう開催した。2月7日から始まったソチオリンピックは、旧ソ連時代を含めると、1980年のモスクワオリンピック依頼のロシア地域での開催となることとなった。しかし、ソチがある場所は、冬季オリンピックが行われるから、それなりに寒いところなんだろうと想像する人は多いのだろうが、もともとソチは、ロシアの中でも避寒地になる別荘地域であるため、実はロシアの中でも暖かいところ。だから、最初にソチオリンピックのことを聞いたときには、なんであんなところでやるわけ?とビックリした。ソチでオリンピックをすることは、ロシアにとっては政治的な意味がとても込められている。なにしろ、ロシアは南部地域が特に紛争地域になっているところもであり、ロシアから南のカフカス地方はロシアに対してガンとも言うべき地域で、常にロシア中央と敵対しているところだ。現に開催直前まで、ロシア国内で頻繁に発生していたテロ事件の標的は、ソチ開催阻止であったことは有名で、テロ対応で混乱しているロシア政府の対応のまずさを世界に露呈して、ロシアはダメな国というのを世界に示したかったのだろう。プーチン率いるロシア政府は、そんな脅しには屈しない姿勢を貫き、選手団が集まり始める時期からは、ハブ空港であるモスクワを初めとする、ソチ全体が厳戒態勢を敷いて、選手と役員および観客が安心して競技に集中できるようにした。

しかし、ソチオリンピックの開催には、寸前までテロのほかに問題があった。1つは会場建設の遅れ。2月7日から開催するっていうのに、ちょっと前まで建設をしていたくらい遅れていたわけである。だいたい、もともと開催のための予算を150億円と見込んでいたのに、最終的には500億円に上ったなんていう、この概算見積もりの甘さが本当にロシアはダメなところだと思う。しかし、オリンピックは、競技者のための大会イベントではなく、ロサンゼルス大会から政治的国家抑揚に使われるようになってきたころから、国家がオリンピックにかなり加担してきたことによって、国家のためにオリンピックを成功しようという雰囲気が開催国の中で高まるようになった。プーチン大統領ももちろんこの大きな波に乗るかのように、オリンピック成功がロシアの最大であり最重要事項であると見ていた。だから、大会設備の建設遅れなんていうのは、もう死刑に関わるくらい重要なこと。金がないなら金をつぎ込み、労働者が足らないなら労働者をつぎこむ。なんとかして開催まで持ち込んだのは、ギリギリでやっている感が満載だった。

さて、ソチオリンピックが開催されたのはいいのだが、今回のオリンピックでは不思議なことがいくつかあった。それは、開会式前から競技が開催されていること。これって、どういうこと?シドニーオリンピックから始まった先行競技開催方式は、シドニーのときには全く気にしていなかったのだが、ソチオリンピックは人気や注目されている選手が多かったので、その出場が注目されはじめたから、余計に先行競技開催方式は気になったのかもしれない。

世の中はPCの世界よりタブレットでネットに繋がることが一般的になってきた。AndroidだろうがiOSだろうが、そのプラットフォームは異なっているとしても、これまでネットにオリンピック競技と関係する場合には、競技結果がネットに表示されるだけということが多かったのだが、NHKが今回取り組んだのは、NHKのすべてのオリンピック競技中継と、中継されていない競技をネットで放映するということをやったことは、かなり一般視聴者がネットとオリンピックをつなげることに、昔からよく言われている放送とネットの融合を分かりやすい形で示したものになったのではないだろうか?このアプリを利用したネットでの競技中継は、日本ではあまり人気の無いアイスホッケーの試合で大きく活躍したと思う。アメリカとヨーロッパでは、氷上の格闘技と言われるくらい、観ているだけで興奮するような競技はどうやら日本では全くと言って良いほど応援する人が居ないのは悲しいことだ。日本選手がアイスホッケーに出場していないことがその人気が薄いことなんだろうと思うが、そうなると視聴率が悪くなるために、結果としてネットにその放映を依存したのがNHKの狙いなんだろうと思う。ネットで見る人が増えたことによって、アイスホッケー競技をし始める人、興味を持ってくれる人がもっと増えてくれるのは良いことだと思う。

日本選手団として注目は、やっぱりなんといってもアイススケートなんだろうと思う。いまのアイススケートは、特に日本代表になるのが一番大変なのではないかといわれるくらい、すばらしい選手たちで一杯だ。その中で勝ち残ってきたひとたちがオリンピックの本番に出てくるんだから、選手だけじゃなく、応援している人たちも注目してしまうのは当然である。それから、スケートとスキーだけだと思われている冬のスポーツに、目線を少しアクロバット的な要素を増やしたのがハーフパイプとモーグルだろう。普通の人だとそんなことが出来ないと思われているものをイトモ簡単に競技として行う選手団に、わーきゃーという感動が出てくるだろう。

橋本聖子団長のもと、今回は280人以上の選手団が参加しているということだ。新競技も増えたことで選手団の厚みが増したことなのだろうと思う。どういう結果になるのかはオリンピック期間中は注目し続けられるだろう。

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