2014/04/05

Katy Perry - Last Friday Night

全世界で大ヒットを飛ばしたケイティ・ペリー(Katy Perry)の「Last Friday Night」は今聞いても、その曲の中で歌われている歌詞の雰囲気が新鮮に見えてくるから不思議だ。ただ、カラオケで歌おうとすると、結構練習をしないと、あの早くて長い歌詞に口が付いていけないことだろう。最近の曲は、1つの音節にたくさんの言葉を入れ込む尾崎豊形式が増えてきたからだ。

特にこの曲から世界的には一般的に使われるようになった言葉は「T.G.I.F」という言葉。Thank God It's Fridayという意味で、要は「花金だ」という意味の略語である。金曜日の晩は、次の日は休みなので、みんなではっちゃけようというのが、この曲の歌詞のもともとの意味。そのはっちゃけた様子が、歌詞ではいろいろ載っているのだが、どれもこれも「それ、あるある」というようなことばっかり。だいたいが、酔っ払ったあとに、自分の記憶外のところで起こった数々の事件が載っていると思って良い。T.G.I.Fの反対語も実は存在するが、この歌にはまず出てこない。なにしろ、金曜日の楽しいことしか乗っていないからだ。ちなみに反対語は「G.D.I.M (God Damn It's Monday)」だ。

実はこの曲、ポッと出でヒットしたわけじゃない。前段の話がある。

アナハイムに住んでいた素人同然だったレベッカ・ブラック(Rebecca Black)が友達からロサンゼルスにあるARKミュージック・ファクトリーに頼めば誰でもミュージックビデオが作れるという話を聞き、レベッカ・ブラックの母親が、親バカ根性を出して4000ドルをARKミュージック・ファクトリーに払って、世に出てしまい、後に世界中で馬鹿にされることにあるシングル曲「Friday」のPVを作った。一応、ちゃんとしたレコード会社が作成した曲であるために、iTunesにアップロードされたことにより、のちに大部分の音楽批評家やリスナーから「過去最悪の歌」と批判されることになる。そうなると、やじうま根性の一般人はどんなに下手くそな曲なのだろうと興味がわくのは当然で、曲とPVがあっという間に世界に広まる。



レベッカ・ブラックが歌う「Friday」も金曜日の夜は楽しいなぁーというおきらく音楽であるのは変わりないが、これにオマージュを感じたのがKaty Perry。いまどきの女の子のことを歌いたいと思っていたのか、あたしなら似たような題材でもっといい歌ができるという風に思ったのか、今回紹介しているLast Friday Nightが後に発表されるわけだ。一応オマージュであるということもあるため、Last Friday Nightに、Katy Perryが扮するKathyの大親友役としてレベッカ・ブラックがPVの中に出演する。

さて、このPVもなかなか結構豪華絢爛なメンバーが出演している。Katy Perry の両親役としてまずは父親役にコリー・フェルドマン(Corey Feldman)が出ている。13日の金曜日にも出演していた俳優であり、曲名に Friday が付いているから、Friday つながりで抜擢されたのか?と思った。しかし、PVの中でコリー・フェルドマンがすごい白髪になっていたことにはビックリした。たぶんまだ40歳くらいだと思っていたのだが、それであの白髪ぶりは、若白髪としても度が超えている気がする。母親役もこれまたびっくりなことに、若い頃はアイドルとして活躍したデビー・ギブソン(Debbie Gibson)である。デビー・ギブソンといえば、Shake Your Love とかElectric Youth とかが大ヒットした歌手だと記憶していたが、最近すっかり名前を聞かないなーとおもっていたら、女優に転身していた。そして、PVの中でのデビー・ギブソンが、めちゃくちゃケバいオバサンになっていたことにとてもビックリした。あの若い頃の可愛らしさはどこいったのだー!と思わず叫んでしまった。さらにPVには、有名なサックス奏者であるケニーGも出演している。それもKaty Perryの「おじさん」という役で。Last Friday Nightの間奏部分でサックスの独奏部分があるのだが、その部分をPVでは担当している。実際の音楽ではケニーGが参加しているわけではない。他にはハウスバンド役として、兄弟バンドであるハンソン(Hanson)がPVに出演している。なんとも見ごたえがあるPVになっている。



PVの内容は、歌詞を忠実に映像化しているような気がする。が、牛乳瓶の底のような眼鏡をかけて、ダサいサスペンダーのパンツを穿いた格好で、数独をしている主人公Kathy(Katy Perryが扮する)が家で行われたハウスパーティに厭々ながらも参加したが、親友のレベッカ(レベッカ・ブラックが扮する)に唆されて、髪型から化粧から格好まで、超ケバいひとに大変身して、パーティのなかで大騒ぎするというものだが、飲みすぎてその晩にやっていたことが全部ネット上にアップロードされていたことを後で知って驚愕するというもの。

このPVの内容があまりにも衝撃的だったためか、あらゆるパロディバージョンがその後生まれて、Youtubeにアップされることになる。一番良い出来なのは、香港のメディア集団が作成したものだろう。金曜日の晩は、みんながはっちゃけるというのは変わりないのだが、はっちゃける内容というのが、アジアの若者なら定番というものをオンパレードとして出しているのが面白い。飲茶パーティ、ダンスダンスレボリューションで踊りまくる、賭け麻雀で丸坊主とかなどだ。そして、Last Friday Nightのキーワードにもなっている「T.G.I.F」が「A.S.I.A」となっているのが面白い。「だって、we are asians」という歌詞に変更しているのが良い。



もちろん、各国語に歌詞が翻訳されているバージョンも存在するが、その中だと、たぶんドイツ語バージョンが一番良いだろうと思う。しかし、歌詞はドイツ語だから、歌詞を追いかけるだけでついていけない。

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