2007/09/08

マカオへ


澳門へ行くには香港島から行く場合と九龍から行く場合があるのだが、九龍地区に泊まっている人にとっては、絶対チャイナ・フェリー・ターミナルからの船に乗るのが便利である。澳門行きの船は大体30分おきに出発しているので、かなり便利だ。ホテルからフェリーターミナルまではもちろんタクシーで移動。朝ご飯を食べて出発の準備をしたら、結局9時ごろにホテルを出ることになってしまった。もう少し支度を早くしてもいいかなとおもったが、そうなると、朝早い時間に起きなければならないので、それだと慌しい。フェリー乗り場まではだいたい$HK20くらいで到着する。やっぱり香港ではタクシーでの移動が本当に便利だ。


フェリーターミナルに到着したのだが、一体どこがターミナル?と言わんばかりのところでタクシーは下ろされる。でも、タクシーの運転手がこの建物の中を上がっていけばいいというから、それに従って行ってみる。一見すると、どこかのショッピングモールのように思えるところがターミナル併設の建物のようだ。この建物に入りすぐエレベータホールがあるが、そこで2階に行くと、フェリー乗場のチケット売り場と改札口があるのでわかる。しかし、行き先と船会社によって切符売り場が異なるので、初めて行く場合にはどこの切符売り場に行けばいいのかなかなか難しいかもしれない。今回はFirst Ferry(新渡輪)で行くことになっているので、オレンジの枠で囲われている切符売り場のところへ行ってみる。澳門行きは結構香港人にも人気のようなので、切符はすぐに買えるのだが、並んでいる人は多い。早速切符を買うことにしたのだが、すぐにでも出発できる9時半の切符はもう満席なんだという。実はこのフェリーは全席指定席になっているため、立ち席券というのが存在しない。従って、席が満席になったら、もうその船には乗れないのである。仕方が無いので少し時間待ちになるのだが、次の船の10時出発の船のチケットを買う。帰りはどうしようかと迷っていたのだが、「今日運んでいるので、帰りのチケットも買っておいたほうがいいですよ」と言われたから、そのとおりにした。どの程度マカオで遊んでいるのか分からないが、あんまり遅くなっても仕方が無いので、夜8時半頃の船を予約しようとしたら、「えーっ・・・早くても夜10時の船しか空いていないですね」という。なんと!!!夜の10時出発とは!!それしかないというのであれば、仕方が無いので有無を言わずその船を予約する。船は時間帯によって実は値段が異なるというのもこのとき初めて知る。行きの場合は、1人あたりHK$152なのに、帰りはHK$175である。往復でだいたい5000円くらいなので、フェリー代としては結構高いと思った。それでも船は人気のようだ。


しかし、チケットは購入したものの、指定席の割りにはこのときに座席番号は示されていない。じゃぁ、どこで座席は指定されるのかというと、これが面倒なことに改札口のところで切符の上にシールが張られる形で指定席が示されるのだ。なぜこのような仕組みになっているかというと、切符は買ったのだが、その指定した船に乗らずに前の船に乗ったり後の船に乗ったりする人が、後を絶えないため、なぜか座席を埋めるために、乗車の改札をする際に座席を指定するという方式になったのだそうだ。これだけ電子化が進んでいるのに、なぜかこのあたりの仕組みだけがアナログになっているのが笑える。

ちなみにフェリーターミナルはマカオ行きだけではなく、中国本土行きのフェリーも出発されており、そちらへ遊びに行く人たちも結構ターミナルにはたくさん屯っていた。中国本土に行く場合には鉄道・車という陸から行く方法もあるが、船でいくというのも便利なものだと思う。今回は中国本土に行くことは無いので、有るのかないのかわからないが香港にまた来る事があったら、利用してみたいと思う。


さて、改札において座席のシールが張られたら、そのあとは今度は出国審査になる。中国本土に復帰した香港・マカオといえども、行政政府が異なるので、双方へ行き来する場合にはパスポートの提示が必要になる。特に外国人にとっては、どちらの場所へ行くにも入国・出国審査は必ず必要になる。まるでマレーシアのジョホールバルとシンガポールの間みたいな感覚だ。従って、香港から出るので、今回は出国審査が必要になる。香港入国の際にパスポートに挟んであった紙を一緒に提示しなければならない。マカオについたら今度は入国審査の手続きが必要になるのだ。


さて、出国審査が無事済んだ後は、飛行機の空港でいうところの搭乗前の待合室みたいなところで、該当の船の出発まで待たなければならない。気が早く、落ち着きが無い香港人にとってはこんな待合室で待っているのが嫌なのか、早速船に乗るためのタラップ前に並び始める。搭乗できるのにまだ15分以上もあるというのに、本当に落ち着きが無い人たちだなーと感じてしまう。それも広東語特有のデカイ声で話をしているので、うるさくて仕方が無い。あと、いちおう待合室のところに、申し訳ない程度のコンビニがあるが、ここで何かを手に入れたいと期待するのは止めたほうがいい。本当にペットボトルの飲み物の補給をするとか、船の中でちょっと摘むための食べものを買うという程度なら良いが、生活必需品程度のものも昨今のコンビにでは売っているので、それと同じようなものをここで臨もうとするのはバカである。また、待合室にありがちな、食べもののスタンドみたいなのもここには無い。あくまでも、ここは待合室なのである。


船に乗ると、自分の席がある場所へ誘導される。それと同時に、マカオ入国時の入国審査表も渡されるので、船に乗ったら早速それに記入することをお勧めする。だいたい後でいいやーと思っていると、書くのを忘れるというものだ。日帰りの場合には特に宿泊先を書く必要も無いし、フェリーで行き来する場合には、乗ってきた船の番号とかを書く必要も無い。


船はジェットホイールであるため、香港の港を出発すると、結構速度は早く航行する。あんまり揺れることが無いので、外の景色を楽しめるのであればそれを楽しめばいいわけだけど、楽しめないときにはぐっすり座って寝ていれば良い。1つびっくりしたことがある。船の中は出発したら結構喧しくなるかなと思っていたのだが、あまり立ち上がってうろうろする人はいないし、意外に大人しい。船ではおとなしくしろーとアナウンスが広東語であったのだろうか?謎だ。香港から出発する場合には、左手に香港との建物群が見えるので、香港から出発する場合には左手の席に座れるとラッキーだ。しかし、窓が汚い。お世辞でも綺麗とはいえないので、昼間の晴天でもかなり窓越しでは雲って見えるのが嫌だ。


香港からだと、景色にマカオのマカオ島とタイパ島を結ぶ白い橋が見えたら、もうまもなく到着だ。本当の外海に行くわけでもないので、ほとんど船は揺れないので、船酔いをする心配が無いのが嬉しい。母もその点は少し心配していたのだが、実際には問題なかったようである。船はだいたいマカオに到着するまで80分くらいかかるので、意外に結構時間が長い。しかし、忘れてはいけないのは冷房がきついので、長袖のシャツを羽織れるくらいのものは持参したほうが良い。そうでなければ、80分間地獄を見ることになってしまうからだ。あと意味不明に、添乗員がたくさんいるのも気になる。確かに座席の案内をする人がいるのは便利だが、1艘の船に対して、その添乗員は出発後は何もすることが無いので、なんでこんなにたくさんいるのだろうと、かなり不思議だ。

マカオに到着したら、入国審査上のほうへ歩いていく。これは他の乗客と同じなので、その人の流れに着いていけば良いから楽だ。ただし、だいたいの客は香港人なので、香港人と同じような進み方をしてはいけない。入国審査場は、マカオ人、香港人、そして外国人では入り口が異なるからである。入国審査場ではとくに何も聞かれないので、心配しなくても良い。が、やっぱりここはマカオだな-と思うのは、案内板が、漢字表記のほかにポルトガル語で書かれている点だろう。ポルトガル語で書かれている表記をしている地域に行ったことが無いので、とても新鮮に思えた。マカオがかつてはポルトガルの統治下にあったということが伺える一面である。もちろん英語表記もあるので、漢字も分からなくポルトガル語も分からない旅行者にとっては、英語表記を元に動けばいいものだと思う。

ちなみに、帰りも同じ行程をいくので、香港とマカオの日帰り旅行をしただけで、パスポートのスタンプは最低でも4つ以上が押されることになる。スタンプオタクのひとたちにとっては、ジョホールバル=シンガポール間と同じように稼いで欲しい。(何の意味が有るのかわからないが)


マカオでの滞在中は特に換金をする必要は無い。どこでなにをするにも、香港ドルさえ持っていれば、マカオパカタと同値として扱われるので、支払いはすべて香港ドルで支払いをすれば良い。これはレストランや施設だけではなく、タクシーやバスでも同じである。ただし、ここはマカオなので、お釣りは香港ドルでもらえるとは限らない。マカオパカタで返って来る場合がある。香港に戻ってきても、このマカオパカタは使えないので、マカオパカタは記念するのであれば別だが、できればマカオを去る前に全部使い切ってしまいたいところである。今回は偶然にもマカオパカタは貰っても、全部マカオで使い切ったので全然問題が無かった。記念にするほど金銭的に余裕があるわけでもないので、思い切って全部使い切ってしまったのである。それだけ香港と澳門は親密な関係になっていると言えるだろう。住民は広東語で話をしているので、住んでいる地域だけ違うだけで、基本的には広東人の気質は変わらないからだ。

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