2008/12/06

広島全日空ホテル

広島に来たときにANAを使ったからというわけじゃないが、広島に泊まるホテルも全日空ホテルにした目的は、ホテルの豪華さの割りには結構安いかなと思ったからである。値段は、泊まるフロアの階数によって違うようで、出来るだけ上のほうがいいかなとおもって選んだ。

ホテルの中で何かをするという目的は全く無かったし、どうせ寝るだけのためのホテルなのは知っていたのだが、それでもちょっとでも優雅にホテルライフを楽しみたいと思うのは当然だろう。その1つして、部屋の広さはあると思う。狭苦しい部屋に泊まるのは、値段は安いと思うのだが、ちょっとだけお金を出せば優雅さが買えると思うと、ちょっと嬉しい。

さらに、今回は早めに予約したこともあり、なぜか予約する際に「よく別料金もあるのでそっちにしませんか?」とホテル側から提案してきてくれた。なので、1人あたり、朝食付きで8000円くらいの値段だったのは驚きだった。通常料金だと、2人部屋だと1人あたり14000円くらいはするだろう。それも朝食抜きで。だから、かなり満足した。

ベッドは白と濃紺を貴重としたカラーリングになっており、なぜか抱き枕がベッドごとにある。最初はクッションに使うのかな?と思ったのだが、どうやら抱き枕の代わりらしい。だれのリクエストなのか知らないが、デフォルトで抱き枕があるのは不思議だ。洗面所は至って普通なので、特にコメントなし。
テレビの横に「うどんでSKY」みたいな夜食用のインスタントうどんがあるのは笑えた。
朝食は1階のレストランでバイキングである。シンガポールのリッツカールトンには負けるが、それでも豊富なメニュがあるので、和洋中のどれでも満足できるだろう。朝から欠食児童のように食べまくってしまった。しかし朝から食べたほうが元気が出てきて嬉しい。

ANAクラウンプラザホテル広島
http://www.anacrowneplaza-hiroshima.jp/
〒730-0037 広島市中区中町7-20
TEL. 082-241-1111

宮島のあなご

宮島の夜は早い。夜の6時ごろになると、商店という商店は閉店してしまう。もちろん、ご飯を食べるところにおいても同じで、だいたいの店は夕方になったら閉店してしまうのである。だから、宮島で夜ご飯を食べようなんて言うのは考えないほうが良い。だいたいの客は18時ごろには対岸の広島へ帰って、広島市内で夕ご飯を食べるか、または宮島に残っている人はそのまま宮島のホテルや旅館に泊まるのが一般的だろう。

別に広島まで帰らなくてもご飯は食べられないのかと思ったのだが、実は有る。

それがフェリー乗場の宮島口のところなのだが、JRの駅に向かう交差点にある穴子料理の店に行くと良い。

あなごめし・うえの」はこの辺りでは名店中の名店であるので、絶対に食べたほうが良い。それも早い時間に行かないと、この店もご多忙に漏れず、19時には閉店してしまうからである。更に言うと、19時までになんとか入店すれば食べられるとおもったら、大間違いで、だいたい18時半頃までに入店しないと、絶対に食べられないのである。というのは、食べるまでの席待ちの客がめちゃくちゃたくさん居るからだ。店のほうもその辺は良く分かっていて、頃合の時間になったら、入店しようとする客に対して、閉店時間までなのにも関わらず「もう、今日はおしまいです」と言っている。宮島まで来て、この店の味を堪能できないで帰るのは宮島の良さを半分知らないようなものだと思う。

そして運良く店の中に入ることができたとしても、席待ちの客に対しては「呼ばれるまでは、どこかにいかないでくださーい」と、高飛車な態度で接する。一瞬、ムッとしてしまうのだが、店としても客を選んで入店させようとしているので、その客が順番が来多と気に居ないというのでは困るからなのだろう。じゃ、客は待っている間どうしているかというと、何もせず、只ひたすら名前を呼ばれるまで待つだけである。待合室は、意外にも食べるスペースより多いのではないか?というくらい広いので、寒い時期に外で待たされるということはまずありえない。このときも結局1時間くらい待たされて、結局食べることができた。いやー、待った,待った。待ちくたびれて、ふた眠りくらいしてしまった。

さて、これだけ待たされたのだから、さぞや穴子料理というのは美味いのだろうと、かなり期待が高くなる。メニュも、あなごめしと、あなごの白焼きの2種類しかない。あなごめしは、普通サイズと大きなサイズの2種類であるが、だいたいはご飯の量が違うのだろうと思う。自分たちは、普通サイズを食べたのだが、それでも多いと思ったくらいだ。肝心の味はというと、寿司屋にでてくる穴子の味を想像していたのだが,全然違ってかなり美味い。あぁ、これだったら待った甲斐があったなーとおもう。たっぷりと穴子がどんぶり鉢に盛られているので、これだけでも満腹だ。
あなごめし・うえの
http://www.anagomeshi.com/
TEL: 0829-56-0006

紅葉谷

厳島神社の奥の山には「紅葉谷」と呼ばれる、紅葉の時期には見事な紅葉を眺めることができる場所がある。そこに行くのには、厳島神社から、ロープウェイに乗ろうとするような顔をして歩いていけば、だいたい5分くらいで到着する。

実際に紅葉谷に来てびっくりした。名前のとおりに、この谷は、赤・黄色・緑の三色が綺麗にコントラストを成している。途中で橋が掛かっているところがあるが、ここが一番の景色らしい。たくさんの人がその橋のところで写真を撮っている。
でも、正直、これだけの人達が一気に見に来たら、情緒溢れる景色もなんだか味気ない。人がほとんど居ないような場所に、あのような景色があれば最高なんだと思うが、やはり良い景色はたくさんの人が見たいと思うのだろう。それにしても、紅葉の景色が見られる時期は短いため、一気に人が集まるのは仕方ないとしても、日本人の紅葉好きには困ったものが有る。

宮島には、やっぱりこの紅葉の時期にやってくるのが一番良いのだろう。

厳島神社

宮島といえば、厳島神社が超有名だ。世界遺産にも登録されているので、海外からもたくさんの観光客がやってくる日本を代表とする神社だろうと思う。それも、なんといっても、海上に神社があるところがその奇異さのために世界遺産として登録されたといってもいいだろうと思う。

参道らしい参道は宮島には無いが、神社の入り口に行くまでにお土産屋があり、そこを通って神社に向かう。

しばらく行くと、白い鳥居が道に見えてくる。道には神様の化身を表す鹿がたくさん野放しで歩いている。もちろん神社なので、入り口らしき場所には狛犬が出迎える。
しかし,何と言っても、厳島神社の代表的な象徴物は、沖に聳え立つ赤い鳥居だろう。しばらく歩くと、その赤い鳥居が良く見える海沿いに出てくる。

入り口は参拝料を納めるための場所があり、無料ではここを見ることが出来ない。京都の仏閣なども同じなのだが、メンテナンス費用が必要なのか結構多くの神社仏閣では参拝料を取るところが多い。この厳島神社の場合も同じである。厳島神社の場合、あちこちから入って中を見学することはできない。1つの場所からしか拝観ができないのだ。それも神社の中は、一方通行でしか見ることができないため、出口から「黙って入ってみよう」ということは全然出来ない。

参拝料を払っていよいよ中に入ろうとすると、その入り口には「世界遺産登録」の看板が掲げられている。なんだか、中国の名跡に行ったら、岩場に直接字が彫られて、赤いペンキで字を塗っているところに出くわすときが有る。それと同じくらいなんだかガッカリした。中は朱色で塗られた綺麗な建物だ。床は微妙に板と板に隙間があるつくりになっている。これは満潮になったときに、神社自体が海水によって持ち上がらないようにするための工夫なのだそうだ。ちょうどこの神社に着いたときには、干潮に向けて潮がひくところであったために、満潮の様子を見ることができなかったが、実際に満潮であったらどうなるのだろうと想像したら楽しい。中に入ると、ここが海岸ギリギリのところに立っており、満潮の時期には海の上に建っているように見えるような場所だというのが良く分かる。それにしても、この厳島神社はいったい誰が祀られている神社なのだろうと考えてしまった。そう考えているところに、ちょうど神社の中心部分である祭壇のところに差し掛かり、そこにちゃんと祀られている神様の一覧が書かれていた。神社としては有名なのだが、書かれている神様はあまり知られていない人達だった。でも、あとで調べてみると、これらの神様は結構有名な神様であることがわかった。

祭壇と沖に浮かぶ鳥居を結ぶ線上には、能舞台が存在する。平清盛も、この能舞台をつかってたくさんの能を舞わせたのだとおもうが、平清盛の時代と能が出来た時代って同じころだっけ?と未だに疑問だ。

沖に浮かぶ鳥居を背景に写真を撮る人達がたくさんいるのを発見する。厳島神社に来たときには絶好の写真ポイントといえよう。しかし、その絶景ポイントで写真を撮るには、かなりの順番待ちをしなければならないので面倒くさい。

海に水があるときには、このポイントが絶景ポイントになるのだろうが、一番写真を撮るにいいのは、干潮の時期に鳥居の傍で写真を撮ることだろうと思う。この干満の激しい場所に神社があることは、とても面白い現象を目にすることになるだろうが、さっきまで水浸しだったところなのに,今では歩いて渡れるなんていうのを体験できるのは楽しい。是非、満潮の時期でもちょっとだけ我慢して干潮の時間まで厳島神社の周辺で待っていたほうが良いと思う。

宮島で牡蠣を食べよう


広島といえば、牡蠣!

なんと言っても牡蠣でしょう。お好み焼きもあるが、牡蠣のほうが季節的にも食べたくなるものだ。それも宮島は牡蠣の名産地でもあると聞いたら、宮島に行ったときに牡蠣を食べないわけがないと思うのは当然だろう。

宮島にはたくさんの牡蠣を食べさせる店があるのだが、そんなところでも選んだがのが

「焼きがきのはやし」

である。

ネット上でも結構評判の店になっていたので、すぐ場所と店がわかるだろうと思った。しかし、それよりも到着したのがちょうど昼なので、みんなが考える昼ご飯時だから、これは絶対何十分も待たされるに違いないと覚悟はしていた。

店は宮島のお土産商店街の真ん中に位置しており、ある程度客が並んでいるところを探せば簡単に見つかると思っていた。ところがこれがなかなか見つからない。意外に長蛇の列になっていなかったからである。
それでもやっぱり食べるまでにはちょっとだけ並んだ。店の中は超満員でどの客も当然お目当ての牡蠣を食べている。と、なかに、牡蠣ではないラーメンや蕎麦を食べているひともいるから不思議である。それだったら、牡蠣屋にこなければいいのにとおもうのだが、牡蠣アレルギーのひとが家族連れの中にいたからなのだろうと想像する。

ここでは、「かきめし」「かきフライ」「焼き牡蠣」を注文する。

希望としてはもうちょっと牡蠣の大きさが大きければいいのにとおもうのだが、プリプリ感は問題なし。かきめしは、たくさんの牡蠣が入っていて、結構これだけで満腹になる。かきフライが一番美味いと思った。焼き牡蠣は、牡蠣の大きさに不満が残った。それでも、全般的に大満足してこの店を出た。

秋に安芸の宮島へ

紅葉の時期に広島の宮島に行くと言う事は、実は春の時点から親と決めていた。ということで、今回は久々のブログ更新をかねて、安芸の宮島の旅行記を記載したいと思う。

ANAの株主優待券を持っているので、ANAの正規割引運賃の半額料金と、早期割引運賃である「旅割」を比べてみると、実は旅割のほうが300円だけ安かったので、7月頃に旅割の申し込みをしてしまった。旅程は事前に決めてしまえば、飛行機の時間を変更することなんて無いと思うので、安いほうを選択。やっぱりある程度遠いところに行かないと株主優待券の効力は無いのだなと感じた。

広島行きは8時15分発の673便に乗るために空港バスで移動。バスは7時半くらいに到着するが、事前にちょっとのんびり出来るかなとおもったが、そんな余裕の時間は無く、さっさと搭乗開始。

旅割の予約の際に、事前座席指定ができるようで、7月の予約時点で席を決める際には、当然前のほうを予約した。ところが吃驚したことに、9月頃だったかメールで「席の変更ができますよー」なんていう意味不明なメールが来たので、ANAのサイトでやってみると、これが全く取れないと思っていた一番前の座席をゲット。行きも帰りも取る事ができた。

搭乗日は、これでもかーというくらいの日本晴れ。しかしそれは東京の天気であって、現地広島での天気がどうなっているのか不明である。なぜなら出発数日前から滞在中は雨が降るだろうという天気予報を聞いていたのだが、どうやら自分は前から晴れ男だと思っていたので、そのとおりに心配ご無用の晴れで通すことができた。

天気がいいと飛行機から富士山を見ることができることは何度か南のほうに行ったときに知っていたが、今回は失敗した。というのも、予約した座席は飛行機の右窓を取っていたからである。これから、東京から南のほうに行く場合には、富士山を見るとき、左窓のほうを予約するようにしたい。だから、今回は富士山を眺めることができなかった。

ほぼ定刻どおりに広島へ9時40分頃到着。そこから広島市内へは空港バスで移動する。早く降りることが出来たが、一人で行動しているわけじゃないので、なかなかスムーズにいかない。空港バスは混んでいるし、席はバラバラに座ることになったが、なんとか広島駅行きのバスに乗って移動する。広島駅まではだいたい40分くらいで到着した。

荷物を持って観光地へ行くのは面倒くさいので、そのままタクシーで宿泊先の全日空ホテルへ移動する。途中、タクシーの運転手が、ホテル近くの通りが夜になるとイルミネーションで綺麗だという話を聞く。しかし、たぶんそのイルミネーションを見ることなく今回は東京に戻ることになるだろう。それだけ実はスケジュールを詰め込んでいたからである。

ホテルでチェックインした際に荷物を預けて、さっそく宮島へ移動。

移動方法はいくつかあるが、今回は広島電鉄の1日フリーパスを買って、それを利用する。これがあると、路面電車と宮島へわたる船が無料になるのだ。ホテルでも購入することができるので便利である。本来なら、それに宮島のロープウェイがついた券を買おうと思ったのだが、あいにくホテルには売られていなかった。ところが、幸いにもこれが好都合。結局宮島では時間が無くてロープウェイに乗る時間がなかったからである。

広島の路面電車でのんびり宮島口まで移動するのはいいのだが、時間がないときには使わないほうがいい。なぜなら1時間くらいかかるからだ。今回は全く知らなかったので、のんびり宮島口まで行ったが、次回からは使わないだろう。JRのほうが断然早い。しかし、宮島口に近づくにつれて、電車の中にたくさんの人達が乗り込んできた。

宮島に渡る船は、宮島口駅の目の前にある船着場から乗る。

この日は,本当に天気がよく、さらに前の週が豪雨だったために紅葉に出かけようとしていた人達がまとめてこの週末にやってきたようなごった返しだった。船の中もほとんどの人が立っていたくらい乗り込んでいたし、それでも宮島まではたったの10分で到着するので、本当に便利である。

宮島到着と同時に、トコロテンのように観光客が宮島にたどり着く。各々がそれぞれ生きたいところにちりちりバラバラになるのだが、結構団体客がいて、これが本当にウザイ。

2008/09/20

秩父鉄道のSLに乗る(2)

実際にSLに乗ってみると、いつ発車したのかな?というくらいなんの衝撃もなく発車した。機関車だけ珍しく、客車は昔の団体旅行列車だったから、車輌と車輌ががちゃがちゃと重なる音みたいなのが体験できるかと思ったのに、それはなかった。それよりも、機関車の牽引による運転の場合、運転が下手な人の運転のようにがっくんがっくんとするのが普通なのだろうか?というほうが気になった。

車輌の中は冷房が効いていたので窓を開けることはなかったが、どこかの人が窓を開けて、先頭の機関車からでる煙を見ようとしていたのだろう、その煙がたまに車輌の中に入ってきて気分が良くなる。あの炭素が燃える匂いは結構好きだ。しかし匂いはしてもその煙は想像するような真っ黒な煙が出ているわけではなく、近隣住民の迷惑にならないような煙、つまり一酸化炭素状態でもなければ過酸化状態でもない、透明な煙が出ていた。昔の小説のように、窓をあけると、黒い煙で顔が煤けるというようなのが体験できるかと思ったが、そんなことはないみたいだ。よくかんがえたら、トンネルに入ればありうるが、普通のところを走っている機関車で真っ黒になるわけがない。

車内はというと、ホームで騒いでいたがきんちょたちが、さらなるテンションを揚げて騒ぎまくっている。親が注意しても無駄で、さらに騒がしさの勢いは増す。追いうち掛けて、車内では車内販売が来るのだが、通常の弁当・飲み物のほかに、子供用の記念玩具も売られているから「あれ買ってくれ」と騒ぐ子もいれば、手に入れた子は玩具のうちの1つである笛をぴーぴー吹きまくっているのである。火に油とはこのことかという状況である。のんびり車窓でも眺めていようかと思うのだが、そんな気分にもならない。車窓も車窓で、もっと景色がいいものかと思っていたら、これがまたつまんない景色で、もっと森林地帯を走っているような風景とか、または民家のところを走っているというのであれば厭きはこないが、中途半端な農村地帯を走っていたために、あくびがでてくるくらいのつまらなさである。たまに沿線でSLを撮影している人が現れて、三脚にすごいカメラを用意しているのが窓越しに見えるくらいである。あとは沿線のひとがSLに向かって手を振っているという景色がみるだけだ。景観があまりよくないので、最初は往復でのろうかと思ったSLではあるが、片道しか乗らないことに決定したのはこのときである。

騒々しい車内も、途中駅「長瀞」に到着すると、客の2/3が降りた。その代わりに今度は長瀞駅から、今下りた客と同じくらいの数の人が乗り込んできた。結局車内はまた満員状態である。長瀞駅に着く前に、いくつかの駅も到着しているのだが、そこから乗ってくる人はしばらく立っていなければならないので、できれば始発駅からのるべきだろう。一番分かりやすいのは、東武線とJR線との交差する寄居駅だろう。ここの到着した段階で既に満員の車内なので、寄居から乗ったほうが便利という人にとっては、乗り込んだ車内で幻滅することになる。

当初の計画では、長瀞駅で降りて川くだりをして、それから今度は秩父鉄道の終点である三峰口まで行き、復路のSLに乗ろうとしたのだが、長瀞で降りる人の数を見て、きっと川くだりでもたくさん待たねばならないのを考えると、それだけで嫌になった。おまけにSLからの車窓が良くないので、同じところをまた乗るとするとつまらないと思ったからである。そこでいま乗っているSLで終点まで行き、それで引き返そうと思ったのだ。

終点の三峰口に到着したとき、熊谷駅で見た光景と同じような光景がプラットフォーム上で見ることが出来た。つまり、機関車の写真を撮ろうとしているひとたちが集まっているのである。しかし、機関車はそんな写真を撮ろうとしている人たちには目もくれず、客車と離され、石炭の積み足し清掃のために機関車は無像にも自分たちのところから離れていった。カメラを持っている人たちは溜息がでるだけだったのだが、遠くで機関車が止まった。どうやらそこで機関車の清掃が行われるようで、機関車を間近に見られるというものであった。

三峰口では一旦改札口を出て、機関車のところに大変たくさんの人達が行く。三峰口の駅前は、山岳登山をする人用にとっては普通の駅の感じだろうが、とても寂しい気がした。駅前にはバス停と2軒の店があるだけだ。あとは何もない。SLから降りてきた客が一服できるように、お茶のサービスも用意されていたのだが、そういえば、ここまできた乗客は一体この後何をするのだろうか?たぶん多くは、またSLにのろうとするのだろうが、それ以外のひとは何をするのか不明。三峰神社までバスにのってお参りしようという人は居なかった。

さて、長瀞に向かう際には、普通電車で移動する。SLが超遅い運行だったのに比べると、なんとこの普通電車が速く感じるのだろうか。あっというまに長瀞についてしまったのだ。

長瀞駅を降りた途端に、すごい人の数が駅を中心にうようよと漂っている。多くは川くだりをしようとしているひとか、またはしおわったひとだろうとおもうのだが、それにしてもこんなド田舎のところに、原宿顔向けの客数が来ているのは驚きだ。川くだりも最初は1時間コースを堪能したかったのだが、駅前にいた申込書臨時所で聞いてみたところ、1時間コースはかなりたくさんの客がいるために、乗るまでに時間がかかり今日はもう受付しないということ。なんだとー!それじゃ、30分コースしかないではないかとおもうのだが、長瀞駅を中心に、その上流から始まる場合と、長瀞駅から始まる場合の2種類がある。どちらが楽しそうかがわからないので、おもわず、長瀞駅から始まるコースを選んでしまった。あとで考えると、上流のほうが激流がありそうなきがした。
有名な川くだりの乗り場までは、お茶屋さんや食べもの屋さんが並ぶ、ちょっとした商店街になっている。ここでのんびりするのも良い。川くだりを終えた客がたくさん昼ご飯や休憩をしているのを見ることができた。そんな店には目もくれず、じゃんじゃん川のほうに降りていくと、砂利ではないが大きな石が並ぶ川原に出る。そこから川くだりの船がでているのだ。

川くだりの船は1艘で20人分を乗せて出発する。子供の場合はだいたい0.7人分のスペースとして考えるようで、場合によっては人間の数で22人とかになっている場合もあるようだ。この場合、一番最後に乗り込むことができたらラッキーだと思う。というのも、一番最後に乗り込むところが先頭になるので、前に人がいないから前が見やすい。座るのは、船の縁を背中にして乗るかたちになるため、前を向こうとすると、どうしても横向きになる。だから、隣に人が居ると、よく前が見えないということになるのだ。
数箇所、急流が早いところがあるのだが、激流というわけではなんともない。はっきりいって拍子抜けする。しかし、ここはいちおうラフティングが出来る場所でもあるようなので、本当はもっと急流なところもあるのかもしれない。

川くだりもSLも「言うほどじゃないな」という感想を残し、帰りは西武池袋線経由の直通電車に乗って東京へ戻る。

秩父鉄道
http://www.chichibu-railway.co.jp/

秩父鉄道のSLに乗る(1)

なんとなくSLに乗りたくて、パラパラと関係する本を見ていたら、なんと秩父鉄道にもSLが走っていることを発見。てっきり大井川や山口のほうまで行かねばならないのかとおもっていたところ、もっと身近にSLが走っているとは、これまた盲点だった。1日に1往復だけ、秩父鉄道にもちゃんとSLが走っているのだ。ただし、夏の期間だけ、それも週末だけ走らせてくれる。

そういえば、秩父鉄道と考えただけで、西武線の向こう側にある山奥を走っている鉄道というイメージがどうしてもある。都内から近いといえども、なんとなく遠いところだなと思っていると、秩父鉄道はJRとは、ど田舎の寄居は知っていても、熊谷まで延びているとは知らなかった。ずいぶん横長の路線だったことが改めて発見。それに西武線と繋がっているところの駅が秩父鉄道の始発だと思っていたのだが、これも大きな間違いだったことに気付く。もっと山奥につづく線が実はあったようだ。

SLに乗るといっても、往路だけまたは復路だけ、または往復乗るかでとても迷う。また、路線上には、川くだりで有名な「長瀞」もあるので、これも定番の観光として行ってみたい。しかし、時間を考えると全部を行くのは無理そうだということがわかる。そこで早起きをしててでも、熊谷発のSLに乗り、秩父方面に向かうのを体験し、終点まで行ったら、普通電車で長瀞まで行き、そこで川くだりをして、熊谷までいくか秩父までいくかは川くだりを終えた段階で決めることにした。

横浜方面に住んでいる友達と合流するために、湘南新宿ラインで熊谷方面まで1本でいける電車で合流する。それにしても、湘南地区と高崎エリアが1つの電車でいけるなんて言うのは、なんだか可笑しい気がする。

熊谷から出発するSLは朝の10時10分発で、ギリギリに行ってもきっとたくさんの人がいるだろうから、もう少し前に到着しようと思い、9時40分頃に到着する電車で熊谷に到着。もっと前にSLにのることを決めていたのであれば、指定席を購入することも出来る。ところが指定席を購入するには3日前までに予約を入れなければならない。不思議なことに、予約は秩父鉄道の電車なのに、JRのみどりの窓口でしか行わないというから、これも妙である。じゃ、当日の場合はどうするかというと、盆暮れの新幹線のように自由席の取り合いになるわけだ。秩父鉄道を1日乗り放題券というのが1400円で売られているので、それを熊谷駅で購入。SLに乗るためにはさらに1回につき500円払わないといけない。このSL乗車料は、改札口を入ってすぐのところの臨時窓口でしか購入できない。なんで一緒に買えないのだろうと納得が行かないが、そういうシステムなのだから従おう。

ホームに下りてみて驚いた。まずは、チビッ子の多さだ。やっぱり普段乗れない列車に乗るからと、気分が高揚しているのだろう。もうぎゃーぎゃー騒いでうるさい。こいつらと一緒に乗るのかと思うだけでゲンナリだが、その前に席をゲットできるのかどうかが問題である。幸いにも乗り口の前に長い列が作りにくい場所を発見したので、そこの乗り場あたりで待つ。前には8人の2家族の組が待っているだけだから、まぁなんとか席はゲットできるだろう。しかし、秩父鉄道のどちらの車窓が綺麗なのかは全然チェックしてこなかったので、適当に座る。入り口付近は混むだろうから、車輌の真ん中辺りまで移動する。これはこれで成功だった。

機関車と客車がホームに入ってきたとたん、カメラを持った人達が、いっせいに機関車のとまっているところで記念写真や機関車自体の写真をとっている。電車オタクもいれば、単なる家族連れの記念写真として撮っているのもいる。電車オタク風のひとのなかでは、機関士に質問をしたり、車輪や水蒸気を出すところのマニアックな場所を写真としてとっているひともいる。出発10分前にホームに入ってきたので、10分間の間の光景ではあるのだが、もうデパートの催しもの会みたいな状態で、それを観ただけで疲れた。

萬年屋(草津)


草津の湯畑から賽の河原方面に歩いていくと、まいたけそばが美味いと評判の店「萬年屋」がある。この店は、いろいろなテレビや雑誌で紹介されているようなので、もう草津では知らない人はいないというくらい有名な店だ。だけど、店はそんなに高飛車な態度でご飯を出していないのがいい。

店内は畳の部屋になっているため、靴を脱いでのんびりご飯を食べることができる。壁を見ると、この店を訪れたたくさんのひとたちのサインが飾られている。誰が来たのかサインを見ただけでは全然分からないのであるが、これだけ飾っていると、ここを訪れた芸能人は「自分も残していいですかね?」というように、芸能人側からサインを提供したくなるようだ。さらに吃驚なのは、皇后陛下がこの店を訪れたことがあるようで、そのときの写真がこの店に飾られている。

店は寿司と蕎麦を提供するところなのだが、ここではぜひ「まいたけうどん」を食べて欲しい。ここでは、今回「まいたけうどんセット」を頼んだ。セットというのは、うどんとまいたけご飯がついたものである。かなり満腹になるし、これで1100円というのはなかなか良い値段だ。味はどうかというと、まいたけの風味が醤油ベースの汁に美味いこと交わっているために、結構味が濃い。ご飯は、茸ご飯独特の味がして、これまたうまい。炭水化物に炭水化物だから、かなり満腹になる。もちろんうどんだけ食べるのも良い。それだけでも満腹になるだろう。

お食事処  萬年屋

草津町大字草津386番地

電話 0279-88-4649

草津の猫

る志勇旅館の隣には神社がある。神社はあまり人がこないようだが、森のように鬱蒼としている。得にか居たような神社だ。旅館が高台にあるという証拠として、神社の前は、湯畑の広場とつながる長い階段が存在する。そんな神社にお似合いなのは、どこにでも出没する「猫さま」だ。やっぱり草津にも猫が存在した。

ぬ志勇旅館

草津で泊まった旅館は「ぬ志勇旅館」というところで、宿泊者の評価サイトを見てもかなり評判が良かったこともあり、あっさりここに決めた。一人あたり1泊15000円を高いとおもうか、安いと思うかは、滞在中に何をするか、そして何を期待するかにもよるとおもうが、個人的にはここの旅館は大変満足した。また草津にいくことがあったら、絶対にここの旅館にしてみたいと思う。

バスターミナルからは近いように書いているのだが、ぬ志勇旅館の公式サイトでは、湯畑の近くと書いているので、湯畑の方向に行けばいいのだろうと思っていたため、バスターミナルから湯畑方向の坂道を下りて行ったのはいいが、それらしいものがない。目線を上のほうにむけると、高台の上にお目当ての旅館があるのを発見。湯畑の傍じゃないジャン!!!とそのときに憤慨するが、なんとぬ志勇旅館は、高台の崖に沿って立っているために、入り口が2箇所にある。最初はわからず高台に旅館を発見したため高台の入り口を使って入館したが、そこにフロントがないのに気付いて「あれ?」とおもう。正式の入り口は、公式サイトに書いている通りに、湯畑から本当に近いところにあったのだ。建物の構造を言葉で説明するのはとても難しいのだが、旅館の中では本館と別館と建物を分けているようなのだが、そこは滞在者にとっては全然分からないようになっている。一番高いところにある部屋と正式の入り口がある1階との間には、普通の建物の5階分くらいの高さがあるのだ。でも、5階もあるからといって、ホテルのように部屋数がたくさんあるわけでもない。部屋数はたった13室しかないから驚きだ。自分たちは入り口から本当に一番遠いところ、つまりもうひとつの入り口にはとても近いところの部屋をあてがわれた。ウェブサイトにも「体力があるかたは、一番いい眺めの部屋をご利用ください」と書いてあった。この文句を見たときに、なんじゃこれ?とおもったのは当然だろうが、泊まってみてそれは納得である。というのも、5階分も離れたところへの移動は、すべて階段を使わねば成らず、エレベータなどの現代的なものは全くなし。だから、宛がわれた部屋にはあまり年配の客は泊めないのだそうだ。だが、この部屋にはメリットがある。それは部屋から湯畑が見えることと、部屋にトイレとお風呂がついているところだろう。あと2部屋分が1室になっているために、数人で泊まった場合でも便利だと思った。
ご飯を食べるのは1階にある大部屋で全員が一緒になって食べることになる。部屋出しはない。しかし、ご飯はこれまた大満足だった。3泊泊まったのだが、毎日の朝晩は毎回違う料理を提供するところも手が込んでいる。たぶん、1日目はこの料理でと、数日間泊まる客用で何を提供するのかはあらかじめ決めているのだろうと思う。毎晩隣の膳をみると、客が異なるために同じ膳を提供しているみたいだし、女中さんも言わなくてもいいのに「2泊目だからね、今日は○○ですよぉ~」と紹介してくれるからである。貧相なご飯だったら、そう言われるとウザイなとおもうけど、別に貧相でもないために、他の人から見ると連泊なんだ、あのひと・・・と言われているみたいで、ちょっと楽しい。
1日目の晩
2日目の朝
2日目の晩
3日目の朝
3日目の晩
4日目の朝
旅館の中には温泉場が2箇所ある。1つは室内のお風呂、もう1つは露天風呂である。内風呂のほうは、湯元に近いために、浴槽が2つもあるくせに、1つには「絶対に入らないでください。火傷します」と書いてある。確かに触ってみると、こりゃ死んでしまうかもしれないとおもわれるくらいの熱さだからびっくりだ。たぶん55度くらいはあると思う。お湯が溢れてもう1つの浴槽のほうに溜まるときに、自然に温度が下がるような原始的な仕組みになっている。決して水増ししているわけではない。そして、露天風呂のほうは、湯畑が見えるようなつくりになっている。夜に入ると、湯畑を照らしているライトアップが綺麗なので、個人的には好きだ。きっと冬に入ると、外気の寒さが湯の熱さとあいまってとても気持ちがいいだろうと思った。

旅館内は最近新しく改装したようなので、どこかのウェブサイトに書いているようにボロいということは全くなかった。旅館の従業員のひとたちもとてもフレンドリーだし、無駄に客に入り込むようなことはしないし、客と従業員とのちょうどいい間を感じることができたので、好印象だったのだろう。
ぬ志勇旅館
http://nushiyu.kusatsu.org/
群馬県吾妻郡草津町大字草津446
TEL 0279-88-2477