静岡市には、その名もズバリ「茶町」という町がある。名前の通り、その町にはお茶の問屋がずらっと軒を連ねており、おそらく日本一匂いが良い場所だと思う。そんなに観光客が多い場所ではないところなので、実はいまのところ穴場だと勝手に思っている。が、それもまともに一般の客が来るような店がないだけだから、一般人があまり足を踏み入れない場所なのではないかと思っている。確かに、お茶の問屋ばかりが並んでいるために、お茶を100kg単位で買い入れするような人たちは多くないのは当然だろう。ちょっと見上げれば、誰もが知っている伊藤園の大きな問屋があったりするから面白い。
そんな茶町のなかでも一般人がたくさんやってきて、いつも満員という場所がある。それは前田金三郎商店がやっている「茶町KINZABURO」である。お店の構えはお茶問屋の中でも異質の洋風建築になっており、2階建ての戸建である。1階はお茶とお茶菓子になるものを売っており、2階は誰でも気軽に入れる喫茶スペースになっている。
そもそもこの店、お茶好きな人にとっては知られている場所である。それはTVチャンピオンの初代お茶通王で日本屈指の茶師である前田冨佐男さんが実際に販売している店なのだからだ。お茶菓子も、お茶をやる人が好むような和菓子ばかりではなく、ワッフルやブリュレなど、どちらかというと珈琲や紅茶にあうような茶菓子を提供しているところが、女性の心をひきつけるようなものなのだろう。さらに言うと、この店の2階の喫茶スペースだが、飲み物は無料なのである。数種類の無料のお茶が実は用意されていて、好きなだけ飲んでくれということ。そこで気に入ったようなお茶があるのであれば、1階で買ってくれればいいという、かなり太っ腹な店なのである。椅子とテーブルのスタイルと、和室形式でのんびりできるスタイルの2種類が用意されており、なかなかのんびりできる。聞くところ、朝からここの和式のほうで勉強をしている地元の高校生がいるとのこと。そりゃぁ、飲み物無料で朝からいても文句がないといわれたら、マックのような喧しいところに行かなくてもいいんだから、とても便利だと思う。TVチャンピオンで紹介されているだけあって、ブレンドされている無料のお茶はおもしろいものが多かった。ただ、これはちょっと苦手だなというようなお茶もあるが、それは日によって変わっているので、どういうものだったかはここでは記載しない。ただ、感想から言うと、これは正直便所の芳香剤のような匂いがすると思ったお茶があったのは事実である。そういう匂いが趣味の人もいるだろうから、あまり言及しないでおこう。
ここではお土産として、「望」というブレンドのお茶を100gだけ購入して帰った。
茶町・KINZABURO
URL : http://kinzaburo.com/
住所:〒420-0018 静岡市葵区土太夫町27 茶町通り
電話:054-252-2476
FAX:054-251-5258
営業時間:9:30~18:00
定休日:日曜日
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