2012/01/10

平の高房へ(2012年)

すっかり年始恒例行事になってしまった、新春最初の3連休は、またしても今年も湯西川温泉にある旅館「平の高房」に行くことにした。今年でなんと5年連続の訪問であり、そのうち4年間は毎年この3連休にあわせた訪問である。だから、すっかり行き方については解っていたのだが、ひとつだけ事前確認しておいて「良かった」ことがある。

湯西川温泉は、鬼怒川温泉よりもさらに山奥にある、すごい辺鄙なところであり、車で移動するには、道中、かなり蛇行する山道を走っていかねばならない。さらに、冬季は雪は降るし、道路は凍るし、運転を誤ったらそのまま崖から落下して、湖の藻屑と消えるという場所であるので、これまでそんなに人がめちゃくちゃたくさん行くような場所ではなかったのだが、昨年の7月2日に、なんと湯西川温泉に続く道が大幅に整備され、湯西川温泉駅からほぼ直線の道が出来た。数年かけてその工事が行われていたことは、バスに乗るたびに見ており、「この道ができたら、湯西川温泉にいくひと増えるだろうな」とちょっとがっかりな気持ちを持っていた。そのおかげで、鬼怒川温泉と湯西川温泉を結ぶ路線バスの時刻が変わったことである。

鬼怒川温泉から湯西川温泉に向けた時刻はあんまり変わっていないように思われる。しかし、湯西川温泉からのバスの時刻は大幅に変わったようだ。それだけ湯西川温泉駅から湯西川温泉までの時間が短縮されたということだろう。詳細は、こちらで事前にチェックしていただきたい。

なお、今回の湯西川温泉までの行程としては、いつものように同じ電車・同じルートでいくことにした。ただし、帰りはいつもよりちょっと早い帰京になる。湯西川温泉から鬼怒川に行くバスが、いつもより早い時間になってしまったことがその原因だ。

■行き

・東武特急スペーシア きぬ115号
  浅草 12:00 発 ⇒ 鬼怒川温泉 13:58 着
・日光交通バス
  鬼怒川温泉駅 14:10 発 ⇒ 湯西川温泉着 15:05 着

■帰り

・日光交通バス
  湯西川温泉発 10:00 発 ⇒ 鬼怒川温泉駅 10:55 着
・東武特急スペーシア きぬ118号
  鬼怒川温泉 11:15 発 ⇒ 浅草 13:15 着

東武特急は全席指定席であるため、ラッキーならば、当日駅に行って、その場で購入することはできるのだろうが、3連休のような誰もが出かける期間で有る場合には、事前に予約はしておいたほうがいいだろうと思う。東武鉄道のサイトでも予約サイトが存在するので、そこでネット予約はできることはできる。前もそうだったのだが、うちの近くには実は東武鉄道の駅もなければ、東武トラベルの店も存在しない。なので、本当ならネット予約をすればいいのだが、それでは値段を安く出来ない。値段を安くしたいという意味では、東武鉄道が発行しているお得なパスも一緒に買うべきだ。

東武鉄道が発行しているお得なパスは「まるごと鬼怒川・東武フリーパス」である。これを使うと、東武鉄道の下今市までの往復運賃と、下今市から湯西川温泉間は乗り降り自由区間であり、さらに鬼怒川温泉から特定区間のバス区間は乗り降り自由というすばらしいパスである。これを使えば、単純に電車+バスを別々に払うよりは全然安い。それにバスでいちいちお金を出す必要が全く無い。そして使える期間が、初日から4日間というすばらしいものだ。これを買うには東武関係の店や駅にいくしかないのだが、うちには近くにないのでJTBで購入。冬季期間は通常より安いので、4240円/人でOKだ。あとは、特急料金片道1400円を払えばいいわけである。

実際にバスに乗ると、バスは距離別料金になっているので、降りる場所によっては値段が異なってくる。それを毎回、運転席横にある料金表示で確認して、両替したりして支払うというのは、面倒くさい。ここはスマートにパスを提示して、そのまま降りてしまえばいい。このパスを利用しているひとはほとんど見られなかったのはなぜだろう?たぶんほとんどのひとがパスの存在を知らないのではないのかな?という気がした。無知はダメだ。

それにしても、毎回思うのは、便数が少ない湯西川温泉駅まで行って、そこから結構人が乗っているバスに乗ろうとする人が多いことか。鬼怒川温泉まで電車で、鬼怒川温泉始発のバスに乗っていけばいいじゃないかという気がする。時期によっては、湯西川温泉駅から乗ろうとしても、バスで座れないというときが結構あるだろう。今回もやっぱり湯西川温泉駅から乗ってくるひとが多かったために、座れることが出来ない人が結構いた。湯西川温泉駅から30分の間、立ちっぱなしになっているのは結構辛いことだろうとおもう。宿泊先の「平の高房」には、湯西川温泉駅にバスが到着して、乗客がたくさん乗っている間に電話をかけて、この時間のバスに乗っているので、迎えに来てくれというのを伝えれば、バス到着にあわせてお迎えをしてくれる。そうしないと、バスの最終バス停から旅館までは、かなりの坂道を1.2kmくらい歩かないといけなくなるから、これは雪道に慣れていない人は辛いものだろう。

さて、宿泊先に到着すると、仲居さんが丁重にお出迎えをしてくれた。そして、宿泊手続きをしている間に、心づくしのお茶とお菓子の提供を受けるのは嬉しい。最近泊まる部屋は、3階隅部屋の「宗盛」。逆側の隅部屋は「清盛」であり、そちらの部屋にはいまだかつて泊まったことが無い。今回の湯西川温泉への温泉旅行でびっくりしたことが2点ある。

1点目は、湯量の問題。平の高房は、源泉かけ流しの場所であり、「日本秘湯を守る会」の会員になっているところである。さらにこの旅館の湯量は、以前の表示では、220立方リットル/時が可能であり、日光市の規定の180立方リットル/時にするために、160立方リットル/時に抑えているというのであるが、今回どこのお風呂も湯がたっぷりあるものかとおもっていたところ、表にある露天風呂のうち、大きな露天風呂のところは入浴時間に時間制限を設けていたことである。女将いわく「外気温が低いために、お湯が冷めてしまうため、お湯を集中的に暖めた状態にしたいために、時間制限を設けた」と言っていた。不思議な話だ。もともとの湯量を多くすればいいだけのことなのに、それを変えないでいるという。さらに、今年が特別に冷え込んだ年というわけではなく、毎年この時期の湯西川温泉は寒い。去年はやっぱり寒かったのに、入浴制限をしているようなことはなかった。何か特別なことがあったのだろうか?

もう1点は、7月2日に新しい道路が出来たことによって、湯西川温泉の認知度があがって、もっとたくさんの人が来ているんだろうと思ったのだが、意外に満室じゃなかったようだ。一番客が来る時期だとおもうのに、そうじゃない。理由はなんとなくわかった。福島原発の事故のせいである。福島原発の事故によって放出された放射能は、原発地域から西側にかけて広範囲にわたって高濃度を放出中である。政府はメンツのために、昨年度中に収束に向かったなんてふざけた宣言をしたのだが、世界のどこの国もこんな情報を信用していないし、逆に「アホ」と思われているのを日本国民はマスコミも報道しないので知られていない。しかし、風の向きにの関係で高濃度の放射能が湯西川などの日光地域にも当然ずっと来ていたもので、そのために栃木以北の地域に行こうとするひとが激減しているのが現状であり、これはいまだに続いている。政府がウソ+超遅延の情報開示をするために、誰もいまでは政府と東京電力の情報を信用しなくなったためだ。狼少年のような状態になった政府+東京電力+マスコミの情報なんか、一般市民は誰も見向きもしない。それをこの3者はまだわかっていないし、黙っていれば、時間だけが解決してくれると本気で思っているらしい。

実は不思議だとおもった最初の点についても、実は、東日本大震災の影響で、湯量が激減したんじゃないのだろうか?と思っている。最新の温泉調査を旅館側に掲示していないのでなんとも憶測でしか言えないのだが、旅館が宿泊施設を拡張したわけじゃないのに、入浴制限をしたということは、地震の影響で出るものが出ないで、そのために仕方なく、やりくりする必要があるのでは?という苦肉の策だったんじゃないのだろうか?

平の高房のいいところは、大女将と若女将の笑顔と、料理がとても美味しいこと、そして温泉施設が豊富であることだ。そのうちの1つ、温泉設備が100%完璧な状態で使えなかったのは少し残念だったと思う。しかしながら、それでも90%程度の状態で使えているので、まだいいと思う。もっと川下のほうにある大きなホテルで、どの程度の湯量が得られているのかどうかは不明である。

今回の平の高房での御飯は以下の通りである(写真は後日アップロード予定)

■初日夕御飯

■2日目の朝食

■2日目の夕御飯

■3日目の朝食

今回泊まった部屋では、嬉しいことに、加湿器が置いてあった。暖房が部屋にはあるのだが、これをマックスで使っていると、部屋の中がすごい乾燥する。そこを加湿器で補うのだが、それでもまだまだ湿度としては足らないと思う。これ以上、大きな加湿器が必要とは思わないが、いっそうのこと提供してくれるバスタオルをほとんど絞らずに、そのまま部屋のハンガーにかけておいたほうがいいと思われる。

そのほかテレビはいまだにブラウン管のものなのだが、地デジ対応になっていた。おそらくこれはケーブルテレビを引き込んでいるために、テレビ施設を替えずにそのまま利用しているのだろうと思われる。だから、iPod を外部接続して、iPod に入れていた動画をテレビに映すことは可能だった。

そういえば、初日の晩に、隣後ろに座っていた2人組の人たちは、絶対ゲイだったとおもう。見た目がそうだったし、食べ方が小指立てていたし、座り方が胡坐をかいているというよりも、女すわりをしていたし、こちらをチラチラ気にしていたし。だったら、仲間に入ってきますか!?と声をかけようとしたが、面倒くさいから止めたw。残念ながら彼らとはお風呂場で一緒になることはなかったし、1泊でチェックアウトをしてしまったようである。

いつもなら、湯西川温泉で「平家最中」をおみやげとして買うのだが、今年は荷物になると思ったし、家に帰ってもまだ食べなければならないお菓子類がたくさんあったので、買う必要ないなとおもって止めた。ちなみに、平家最中は、ホテル・旅館で事前予約しないと買うことはできない。実際に製造元にいくのであれば、いつでも購入は可能だ。

それにしても、今回の温泉旅行も、温泉に入る⇒食べるor飲む⇒寝る⇒温泉に入る⇒食べるor飲む.....の繰り返しだった。こんなにのんびりをしていていると、下界に戻って、まともに仕事をしなければならなくなったときに、元に戻れるのかどうかという不安はある。しかし、たまにはこういうのんびりした過ごし方もいいとおもう。移動だけで終わってしまう1泊2日よりも、最低でも2泊3日で同じところで泊まってのんびりするのがいいんじゃないだろうか?スローライフ、万歳!


東武特急の時刻表
URL : http://www.tobu.co.jp/special_express/timetable/special_ex.html

日光交通バス時刻表(鬼怒川温泉駅⇒湯西川温泉 平成23年7月2日改定)
URL : http://yunishikawa-kawamata-okukinu.jp/105.html

平の高房
URL : http://www.takafusa.jp/
Address : 〒321-2601 栃木県日光市湯西川1483
Phone : 0288-98-0336

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