フェリーに乗って対岸の旗津に到着すると、目の前には海がある海水浴場まで、道路沿いに数々の屋台に出くわす。やはり海が近いので、海産物を取り扱った店が多く存在するが、台湾の屋台で食べもの屋を外すことはできない。だから美味い海産物を食べたいのであれば、ここに来るのは大賛成だ。
ただ、幸いにも道路の幅が広いので気にならないのであるが、これが士林夜市のように狭い通りであると、たまったもんじゃないとおもう。というのも、各店の呼び込みがめちゃくちゃ激しいからだ。旗津に来る人たちは、大抵はこの屋台とおりをふらふら歩いて、少し離れたところにある観光名所にいくのが通例だとおもうが、そういう客からいかに財布の紐を解こうとするかと躍起になっている人たちが多いからである。だから、まるで市場の中で「買え、買え~」と言われているように聞こえて、あまり気持ちがいいもんじゃない。ただ、実際に、店でのご飯はめちゃくちゃ美味いから、騙されたーとおもって、どこでもいいから入ってみたほうが良い。
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ちなみに、通り沿いには実は天后宮がある。これがまた「芝居小屋か?」と思われるような風格の減った暮れもないような飾りと建物に見えた。しかし、これでも立派に国家古蹟になっていて、正式名は「旗後天后宮」という。入口は整然とした赤い提灯が天井を作っているような形だ。こんな看てくれになっているが、実はこの建物、1691年に出来た結構立派な寺院であり、高雄でもっとも古い廟なのだ。高雄が海洋経済の中心地であるのもこの廟が守っているからかもしれないが、この廟には航海の守護身である媽祖を祀っているからなのかもしれない。
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旗津輪渡站の建物は見た目が煉瓦っぽくつくられているのだが、英国領事館のような風格を全く感じられない。安っぽい建物に見えてしまう。フェリーターミナルとはいえ、そのターミナルで何かできるために、建物の中で何かなにかできるわけでもないために、ターミナル自体が意味不明なものになっているからなのだろうと思う。
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