トリカゴ放送のヤマモトさんと、旅行作家のさくら剛さんの2人で行っている「さくら通信」は、毎回、朝の通勤時間に聞いていると、顔がにやけてきてしまって大変なことになる。寒い時期だとマスクをしているので、ニヤニヤしているのが他人にバレ難いと思っているのだが、夏は本当に困る。とはいえ、朝のボーっとしている段階でさくら通信を聞いていると、だんだんおかしさから眼が覚めてくるので、こんなにいい番組は無いと思っている。
ヤマモトさんが絡んでいる番組だから聴いてみようと思ったのが、さくら通信を聞くきっかけであるのは言うまでもないが、さくらさんとの番組なので、てっきり旅行関係の話になるのかと思っていたら、全然違った。旅行作家から見た、海外旅行に関する情報が出てくるのかと思っていたら、さくら剛さんが日頃から思っている鬱憤・疑問・問いあわせについて、ジャンルを問わず、1つのテーマに関して、毎回ヤマモトさんにぶちまけているという流れになっている。
自称「引きこもり作家」のさくら剛さんが、暴れん「棒」(「坊」ではない)のヤマモトさんとの会話って、成り立つんだろうか?とは少し気になっていたのだが、この両者正反対の性格の人が会話をすると、こんなに笑える内容になるんだというのがよくわかったし、この両端な2人で1つの雑談番組を作ってしまおうとする、またしても策士・ヤマモトさんの企画力には驚かされてしまった。
ヤマモトさんはトリカゴ放送での中でも、実はメインキャスターではあるのにも関わらず、ゲストで来る人が会話をしやすいように、終始聞き役としているのだが、これはさくら通信の中でも変わらない。さくらさんが思いのたけをぶちまけているのに対して、ヤマモトさんが「それはこうでしょう?」と反論したり、「まぁまぁそこまで言わなくても」と流れを作っている。
しかし、どちらの方の意見も、たぶん一般の人が思っている意見とはまるっきり違うんじゃないのかなという気がする。あまりにも二人は、静と動、ポジティブ・ネガティブの両極端の関係であるため、各々の意見が極端すぎる。これがまた聞いているひとにはおもしろさを倍増しているところだろう。そして、さくらさんのほうがたまにヤマモトさんが述べる意見に対して、「それはヤマモトさんだからでしょー」というツッコミを随時入れているところがこの番組の中でのクライマックスだと思う。一見すると、さくらさんがヤマモトさんの意見には全く同意できないというような結論に終わったかのように見せているこの演出が良い。あくまでも演者はさくらさんなのであって、ヤマモトさんがさくらさんの歪んだモノの見方を引き出しているという仕組みだ。どちらの意見に賛同するのかは聞いている人の主観によるところだとは思う。実際に、自分でもさくらさんの意見に同意するときもあれば、ヤマモトさんの考えのほうが絶対まともと感じるときもあるからだ。
さくら剛さんといえば、なんといっても中国のトイレの話が面白い。全然違う話題のときにもこのトイレの話が比喩で出てきたりするくらい、中国のニーハオトイレの嫌いな気持ちはよく伝わってくる。当人の著書「中国なんて二度と行くかボケ!」を読めば、そのイヤイヤ病の気持ちがよくわかる。
ヤマモトさんもヤマモトさんで、さくらさんが意見に対してぶちまけることを煽るようにしているところも随所楽しいのだが、おそらく番組始まる前に、大方のストーリは二人の中では事前に作っていて、それに基づいて実演をしているようには思うのだが、たまに話の順番がめちゃくちゃぶっとぶ時があり、このときに予定通りの進行にならないことに対して、さくらさんがまたぶちきれるという場面も出くわす。これ、絶対わざとヤマモトさんが煽ったでしょうー?と傍にいたら絶対突っ込みしたくなるような構成に成っているときもあるので、その場面を見つけるというのも、リスナーとして聞きどころの1つだと思う。
さくら通信~ひきこもり旅作家・さくら剛の泣き声ネットラジオ~
URL : http://sakuratsushin.com/
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