オランダの首都アムステルダムまではオランダのナショナルフラッグでもいいと思ったのだが、やっぱりいつものとおりにシンガポール航空で行くことにした。時間はすごく掛かるのだが、それを気にしなければ特に何の問題もないからである。ゴールデンウィーク最初の日であるので、どうせ混んでいるだろうというのもいつものこと。出発時間が11:15amだったのだが、8:00amには成田空港に到着できるような空港バスを利用して成田まで行くことにした。意外に道はまったく混んでいるわけじゃなかったので、スムーズに成田まで行くことができた。
しかし、毎回出発の時期によるのだが、ゴールデンウィークでのヨーロッパ渡航は着るものおよび持参する服に困る。特にヨーロッパ直行便を使わないような旅行の場合には、途中でシンガポールを通る場合、まだ肌寒い東京から真夏のシンガポールを通って、また肌寒いヨーロッパにいかねばならないため、成田空港を出発するときにコートを持っていたとしても、シンガポールではほとんど不要になってしまう。逆にシンガポールでの真夏の天候に合わせた格好をするのであれば、成田とオランダ到着時の気温にはとてもじゃないが耐えられなくなるだろうという理論が成り立つ。今回は成田出発時にはまだ肌寒かったので、コートを持参するような形にしたのだが、トランクに最終的に入れることはしなかったので、シンガポールでのクソ暑いなかをコート持参して歩いていたので、かなり好奇な目で見られていたのはいうまでもない。
事前に成田から出発するときにはチェックインをしていたのだが、これは席確保のためでもない。単に空港に着いたら処理をちょっとでも早く済ませたいというだけのことだった。なぜなら予約時に既に席も決まっていたようだし、窓側の席だったし、変更する必要はなかったからである。ただ、前に座席がない緊急避難用の座席があいていればうれしいなーという期待はあったのだが、今回は満員だったため、お目当ての座席はゲットできず、予定通りの席でアムステルダムまで行くことになった。
飛行機の中はいたっていつものとおり。シンガポールまでの昼間の飛行と、シンガポールから先の夜間飛行であった。隣に座ったひとは、行きの場合、シンガポールまたはシンガポール経由で東南アジアのほかの都市に行こうとしているリーマンが座っていた。このひと、座席前のポケットに分厚い経済系の本を置いていたわりには、結局降りるまで一度も本を開くことなく、普通に座っていたようなので、いったいあの本はどういう意図があるのだろう?とは思った。シンガポールから先は、オーストラリアからの老婆ツアーが回りを取り囲むように座っており、どうやらツアー参加のうちの1人が、旦那が亡くなったことによる寂しさ紛らわしのための4週間の旅行だと行っていた。アムステルダムでなにをするのか知らないが、アムステルダムは単なる経由地としてしか考えておらず、スイスとスウェーデンに行くらしい。だったら、シンガポールからチューリッヒに行ったらいいんじゃないのだろうか?思ったのだが、気のせいだろうか。最初はおとなしいおばあさんだと思っていたのだが、こちらが英語を解するとわかった途端に、到着するまでずーっとしゃべり続けていたので、「もう寝かせてくれ」と思ったのはいうまでもない。アムステルダム到着時間が朝の7時ごろだったので、飛行機の中では早朝4:30ごろからこのおばあさんと談義が始まってしまったようなものである。おかげでアムステルダム到着時には、いつも以上に疲れた。
なお、行きと帰りの飛行機のなかで提供されたご飯は以下のとおり。
■成田→シンガポール
(ⅰ)洋食
(ⅱ)和食
メニュを貰ったはずなのに、どこかにいってしまったので、正式名称の料理名がわからなくなってしまった。
■シンガポール→アムステルダム
(a) 夕御飯
・ Chinese roast duck salad
(ⅰ) Pan fried chicken with grain mustard sauce, capsicum, spinach, carrot and potatoed
(ⅱ)Stir fish fillet with ginger and spring onion, chinese vegetables and rice noodle
(ⅲ) Beef rendang
・Panna Cotta
・Cheese and crackers
・Roll and butter
(b) 朝御飯
・ Fruit Appetiser
・ Fruit Yoghurt
(i) Braised noodles with soya chicken and Chinese greens
(ii) Cheese omelette with veal sausage, grilled tomato and roasted potatoes
・ Assorted breakfast rolls
・ Butter - Fruit preserve
■アムステルダム→シンガポール
(a) 昼ごはん
・Shrimp with cucumber yoghurt salad
(i) Braised beef in red wine, seasonal vegetables and roasted potatoes
(ⅱ) Oriental style deepfried fish with garlic sauce, stirfried chinese vegetables and steamed rice
(ⅲ) Ayam Rica Rica
・Cheese and crackers
・Lemon Cake
・Roll and butter
(b) 朝ごはん
・Fruit appetiser
・Fruit Yoghurt
(ⅰ)Chinese stir fried egg noodles with beef and vegetables
(ⅱ)Scrambled egg with chopped herb, grilled chicken sausages, sauteed mushrooms and otatoes
・Assorted breakfast rools
・Butter - Fruit preserve
■シンガポール→成田
(ⅰ)洋食
・パスタサラダに小エビ添え
・チキンソテーのマッシュルームソース、ビーンズのソテー、オリーブ風味ポテト
・チーズとクラッカー
・アイスクリーム
・パン、バター
(ⅱ)和食
・前菜の盛り合わせ
・冷たい季節の麺
・揚げ魚のマッシュルームソース、野菜とライス添え
・煎餅
・アイスクリーム
・パンとバター
そういえば、今回行きも帰りも飛行機の中でのエンターテイメントシステムは一切利用しなかった。映画も見なかったし、音楽も聴かなかった。ほとんど自分がipod touchに入れてきた音楽を聴いていた。映画情報をみたときに、見たい映画がなかったということもあるのだが、映画を見ていると、ずっとおきていなければならなくなり、つらくなったときに寝られなくなるから最近はあまり見ないようにしている。
その代わりに(?)最近はトイレに行くことが年のせいか、異様に近くなってしまい、飛行機のような長時間同じ姿勢で座っていることが耐えられるか?という心配のほうが増えてきた。以前はどんなに長時間座っていてもぜんぜん便意も尿意もしなかったのに、最近は搭乗直前でトイレに行ったとしても、すぐにまた便意や尿意を催すことになってしまっているのである。隣に座っている人がまったく退く気配がない場合には特に心配だ。幸いにも、成田⇔シンガポール間の短いフライトではトイレに行くことはなかったのだが、シンガポール⇔アムステルダム間は、12時間くらいのフライトがあるし、途中で飲み物は出てくるわ、ご飯は出てくるわで、便意・尿意を我慢できることはない。したがって、成田⇔シンガポール間とは異なり、最低でも1回は席を立ち上がってトイレに行く必要が出てきた。幸いにも便意のほうはあまり強く感じることがなかったのでよいのだが、尿意だけはどうしても我慢ができなかった。帰国便のときに、隣に座った外人が巨人みたいにデカい人だったが、幸いにもこのひとが落ち着きがない人で、頻繁に席を立ち上がるひとだったので、その隙に席をたちあがってトイレの待ちキューに並ぶことにした。
今回、帰国便の成田到着時に、すこしハプニングが発生した。関東近郊に来るまでスムーズに飛んでいた飛行機が降下体制に入った途端に、これまでとは違うような動きをしたのである。まずは機長からのアナウンスで「成田付近は現在強風のために発着ができなくなっている。15分後に再情報が入ってくることになっているのだが、最悪、名古屋の線とレアに到着する可能性がある」というようなものだった。当日、関東地方は全体的に突風が出ており、茨城や栃木のほうでは竜巻が発生してひどい被害が出た日である。成田もこのときにはかなり影響があったため、成田空港の地上職員は全員外に出てはいけない指令が出ていたようだ。竜巻が発生する可能性があるからということが理由のようである。幸いにも名古屋には到着することはなかったし、そもそも、乗っていた飛行機は、実はシンガポールから成田経由でロサンゼルスに行く飛行機であったため、成田からロサンゼルスに出発する人がいるだろうから、そのひとを載せないでロサンゼルスにいくようなことは絶対ないだろうと勝手に決め込んでいたからだ。それはいいとしても、着陸時の揺れは半端なくすごかった。台風の時期で多少揺れるという経験はしたことはあるが、今回の着陸寸前の時には飛行機が流されるは、エアーポケットみたいなところにガッツり入るわで、まるで富士急ハイランドのフジヤマにでも乗っているような感じだったのだ。シートベルトをしていたおかげで、天井に放り投げられることはなかったが、あまりにも急降下したために、パーソナルテレビに表示していたフライトトレースの情報のうち、高度を示す情報がいっきに300メートルくらい下がったし、初めて天井から酸素吸入装置が落ちてきたことを経験した。さすがにそんなものを使う必要はなかったのだが、装置が落ちてくると判断したくらいひどい落下だったということなのだろう。
無事に空港に到着したあとも、地上職員が屋外に出ることができないような状態になっていたので、しばらく飛行機は格納場所にとどまったまま、乗客をそのまま座らせていた。15分位なんの動きもないまま、飛行機はじっとしていたのだが、ようやく強風から解放されたのか、空港の地上職員たちが忙しそうに仕事をし始めて、飛行機からも乗客が降りることができたときには、どうなっちゃうんだろう、これ?と本気で思ったのはいうまでもない。ただ、名古屋に到着しなかっただけでもいいとおもうのだが、なぜ羽田に緊急着陸するという選択ではなく、名古屋だったんだろう?という疑問は抜けきれない。
着陸寸前の航空機が数回も落下しそうになったときには、さすがに機内では女性の悲鳴がたくさん聞こえたし、幼児を連れている親子のうち、子供がワンワン泣き出すし、機内の中はパニックルームのような状態になっていたと思うが、個人的には先が見えないジェットコースターに乗っているようなものに思えたので、ぜんぜん怖くなかったし、もっとやれやれーと思ったくらいである。
今回の渡航は、行きの成田→シンガポールは遅れなかったのだが、そのほかは結構遅れた。といっても、30分程度。その程度の遅れであればぜんぜん問題ないと思われるし、急ぐ必要がまったくない状態だったので、遅れてもぜんぜん気にしない。乗り継ぎに時間が足らないというようなことになれば、かなり急がなければならないことになるが、それがなかっただけでも幸いだった。後は、前回みたいに乗ろうと思った飛行機が飛ばなくなったというのであれば、大問題ではあるが、その様子も今回はなかったので、久しぶりに普通の旅行だった気がする。
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