函館には横浜の山手と同じように「山手」と呼ばれる地区があり、そこにはたくさんの洋館がある。鎖国されていた日本が開国をしたときに、開港した港の1つが函館であるのは、小学生でも歴史で倣った事実なので誰でも知っていることだろう。本州の開港であればわからないでもないが、なんでこんな北国で開港なのかというのは小さいときから思っていたが、良く考えてみると、当時は列強の帝国としてロシアというのがあったわけで、そのために函館が開港されたのだ。そのために明治維新前から、函館は外国人が入り込んできた場所であるため、その際、彼らが住んだり領事館として使われる建物が今でもたくさん残っているのだ。山の手地区に洋館がたくさん残っているのは、防御のためということもあるが、自国の船が港に入ってくる様子を高台から見ることができるからだというメリットがあるからだ。しかし、実際に高台に建物が立っているということは、歩く人間からするととても不便この上ない。だいたい領事館などに通う人間は偉いひとばかりだから、人力車での通勤だったのだろうというのは想像できるが、坂道ばかりのところを、人力車で上がるといえっても、人力車のおっさんはかなりの体力が必要だったのだろうなというのは想像できる。
さて、その函館の洋館は先に述べた旧領事館は洋館であるのは当然だ。現存する旧領事館は、まずは、一番海に近いところに有る旧ロシア領事館だ。ここは中には入ることができないため、外からしか見ることができないのがとても残念だ。路面電車で終点「函館どっく前」で降りて、幸坂を登っていくと右手にある。
その他、中にも入ることができるし、その中にあるティールームでお茶が飲める場所が存在する旧英国領事館も良い。こちらは路面電車「末広町」駅から、少し広い基坂を上って行くといける。旧英国領事館でのお茶については別途記載したいと思う。旧英国領事館ではイギリスの関係者が函館に来たときに何をしたのか、そして現地日本人とどのような関係を持ったのかを資料として展示している。しかしそれほど中は広くないため、あまり時間をかけてみるところではないだろう。
他にも外国の建物を真似て洋館にした建物もたくさんある。まずは、旧函館区公会堂が一番目立つ。ここは札幌の豊平館に雰囲気が似ているところはあるが、まさしく当時の迎賓館だったというのがわかる。外部からの様子もそうだが、内装についても洋風そのままだ。圧巻なのはホールになっているところだろう。当時としてはダンスホールとしても使えたのだろうという大きさだ。なお、ここでは明治時代の貴族の格好をすることができるコスプレ場でもある。たくさんの女性がロングドレスの貸衣装を着て、写真をとっていた。男版の燕尾服はあるのか?と思ったら、それは無いらしい。
建物としては普通の公の建物だけではなく、外国人が来たということになると、どうしても教会が増えてくるのは当然だろう。山手には2つの代表的な教会が存在する。1つはハリストス正教会。もう1つは聖ヨハネ教会だ。ハリストス正教会は、入館料を払えば誰でも入ることが可能だ。残念ながらこのときには入ることはしなかった。なんとなく入る気が無かったからである。よって、内部がどうなっているのか分からない。聖ヨハネ教会の場合は、中に入ることが出来ない。しかし、どちらの教会も夜のライトアップは綺麗だ。
0 件のコメント:
コメントを投稿