株価が低迷して、なおかつ円高がずーっと続いている段階では、日本経済も全然上向きにならないし、経済活動が低迷しているような状態では、まったく金利もあがっていかないので、銀行に大量にねむってしまっている預金をどうにかしたいとは思っていた。しかし、株やFXに手を出すのはちょっと気が引けてしまっていて、JALの時みたいな失敗があるから、なかなか株に大金を張るというのは億劫になる。後ろから押してくれるような人がいればなんとかなるのだが、残念ながらそういうアドバイスをしてくれるような人は射ないので、自力で何とかしないといけない。
こういう時には、JALやANAの株を購入したときと同じように、株主優待や配当金目当てに買うのもいいかなと思っていた。そういう意味では既にANAと伊藤園の株式を持っているのだが、これもほとんど寝かしている段階で、優待券と配当金と優待お土産目当てにずっと持っているという感じだ。ANAの優待券なんか、国内線を乗ることはほとんど無いので、いい時期になったら優待券を金券ショップで売ってしまえばそれなりの配当金に換算できることがわかったので、ここしばらくはその手段を使っている。それで、配当や優待がいいものを調べているところで、ちょっとおもしろことに気づいた。
実は銀行株がいますごい安くて、さらに配当金が値段の割にはめちゃくちゃ高いということなのである。いわゆる配当金による利益率が5%くらいあるのである。他のところでは2~3%くらいなのに、この数字はいったいなんなんだろう?それに景気がいいときの銀行株というのは、数千円もついてしまうような高価な株券に化ける。優待券のようなものは銀行なのでなにもないが、配当が高いということはそれだけ魅力である。株価が上がれば、いい時期に売ってしまえばいいわけだし、配当が高いのであれば、そのまま保有しておけば毎年かなりのお小遣いが増えるというわけである。
そこで2012年の年明けの三連休の後、1/15にちょっとためしにはと、三菱UFJ銀行(8306)とみずほフィナンシャルグループ(8411)の株をそれぞれ10000株ほど成り行きで購入してみた。銀行株を選んだのは、このときの配当金として、どちらも年二回支給されるのだが、三菱UFJ銀行が計12円/株、みずほが計6円/株となっていて、2012年および2013年の予想配当も同じくらいの金額になっていたからである。ということは、10000株を保有していると、三菱UFJなら年間12万円、みずほなら年間6万円の配当が得られるということだ。この時点(2012年1月15日)でのそれぞれの株価として成り行きで買ったのだが、みずほは108円、三菱UFJは330円である。これで、将来株価が下がったときには、それだけ自分の目がなかったということで諦めることにして、配当金だけはずっと保有しておこうと思った。
ところがである。状況は一変してしまった。
枝野官房長官が「為替介入する」という宣言をしたことと、ギリシャでのデフォルト回避が結果として出てきたことによって、動かない為替が対ドル・対ユーロともちょっとずつ上がってきたことと、それに便乗してか、日本の株価も徐々に上がってきたのである。これを記載している2012年2月24日現在において、三菱UFJ銀行は416円になっているし、みずほ銀行は135円になっている。1ヵ月半で30%くらい株価があがってしまったというわけだ。おまけに3月期末決算が近くになっているので、株価がこれからだんだん上がっていくのは目に見えている。どこまであがるのかはわからないが、結構良いだろう。
以前、2003年ごろからちょっとした好景気になったときに、担当課長が銀行株を1000株単位で保有していて、ちょっと羨ましいなーとおもったことがある。なぜか取引内容の明細を会社のゴミ箱にそのまま捨ててあったので、なにをどのくらい保有していて、いまの資産価値としていくらくらいになっているのかというのを丸見え状態になっていた。そのときに、だいぶ稼いでいるようだったので、羨ましく思っていたし、いつかは銀行株を買いたいなと思っていたのに、その後銀行株がリーマンショックまでずーっと上がりっぱなしになっていたことと、そのあと、急落しすぎるくらい急落していて、すごいイヤだなと嫌悪感があったのだが、これだけおもしろい株価はないなということと、銀行株があがれば日本経済があがっているということ、逆も真なりだと思って、とりあえず銀行株を購入することにした。銀行にそのまま保有していても、利率が0.2%程度なので、1000万円持っていても、2万円しか利益がないというショボさ。これだったら銀行に預けるのではなく、株価に化かしたほうがいいというものだ。
さて、どこまで銀行株があがるのかなー。JALで損した分は返したいところだし、まぁそういえば、他の株価も損をしているので、その損分は稼ぎたいところだ。
みずほフィナンシャルグループ
URL : Yahoo!ファイナンスのチャート
三菱UFJフィナンシャルグループ
URL : Yahoo! ファイナンスのチャート
***** 追記 ********
この記事を再編集しているときに、日本に参入しているHSBCが個人裕福層向けのサービスを撤退するという発表があった。(ブルームバーグの記事はこちら)。日本に2008年からこのサービスを開始したのに、もう撤退とは、金の匂いに関しては一番鋭い会社がこのように撤退するということは、そのうち金融破たんが見えているということを暗示しているのかもしれない。または、AIJ投資顧問が営業停止を命じられたことに伴い関係している可能性があって、金融庁の査察が入るかもしれないという焦りから撤退に陥ったのかもしれない。真相はわからないが、なにかあると思う。だから、株式に資産を移動しておくと、金融破たんが起こったときにどうなるのかというのは不透明になってきた。
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