2013/09/01

故宮博物院2013年(台北)

朝から台風の影響で土砂降りになっていた帰国日の前日は、久しぶりに故宮博物院にでも行こうと思っていた。故宮に行くのはもうだいぶ前に行ったきり、ご無沙汰になっていたので、また新しい展示物でも展示しているだろうと思っていたことと、これだけ大雨になっているときであれば、外を歩いているのも嫌なので、屋根のあるところで1日過ごすのもいいだろうと思っていたからである。ところが、実際に故宮博物院に行ってみると、同じようなことを考えている観光客が想像以上に多くいたために、邪魔!と思うくらい邪魔なひとたちで館内はごった返していた。これまで故宮博物院には何度か来た事があるが、ここまで激混みの状態には出くわしたことが無かったので、到着した途端にもう帰りたいと正直思った。

今回の訪問時には、清の三大皇帝のうち、雍正帝の時代のことを特集していた。たまたま、以前、乾隆帝と康煕帝の時代の特集をしていたときにも故宮博物院に行っていたので、偶然にも三皇帝をすべて見ることが出来たということになる。もちろん特集として組まれているということは、お土産のところに雍正帝の特集を組んだ展示物カタログがあったりする。しかし、ここで売られている本は本当に価値あるものではあるが、めちゃくちゃ重いので、持って帰るのが嫌になる。台北に住んでいるんだったら欲しい本がめちゃくちゃたくさんあるのだが、今回もやっぱり持って帰るのは辞めた。

雍正帝の特集のほか、今回は石に関する特集も組まれていた。石といっても、その変に転がっている石というわけじゃなく、いわゆる宝石に該当するものの事を指す。翡翠や瑪瑙などもこれに含まれる。中華の世界では石は身につけておいたり、飾っておくだけでも、守ってくれたり、金がたまるというようなことを言われているので、かなり身近にあるものだ。でも個人的にはどうでもいい分野なので、今回の特集に対してはそれほど興味がわかなかった。その代わりに、書の特集のほうは、だいぶ興味を持って眺めることにした。

毎回思うのは、故宮で鑑賞をする際にはある程度、中華の文化と歴史について知っていないと、なんにも面白くも無いと思うことだろう。単なる塊が展示されているようにもみえるし、似たようなものが陳列していると、途中で厭きてくることになるだろう。しかし、展示している側からすると、似たようなものでも、それぞれは全然違うものであり、価値あるものだから見せているようなものなので、その歴史的価値に付いては、あとでもいいので書籍で確認して欲しいところだ。ただ、故宮の場合には展示する際にはできればイヤホンガイドを借りて欲しいと思う。そのほうが解説がよくわかるからである。だからなんの知識も無くここで時間を潰すような感覚になるのであれば、巨大な博物館が苦痛でしかなくなる。

昼ごはんの時間帯になったので、4階にある食堂の「三希堂」に行ってみた。お昼の時間帯ではあったのだが、幸いにも団体客がゴッソリ抜けたあとだったみたいだったので、1人で行ったのにもかかわらず、さっさと席に就くことができたのは嬉しい。今回はここではベジタリアンメニュと阿里山蜜茶を頼んでみた。全部で460元。

 
 
 
 帰りはいつものとおりスで帰ろうと思って、外に出てみたのだが、あまりにも大雨だったし、なんといっても建物からバス停までの間がめちゃくちゃ離れているので、歩いているときにも傘を差しているのに、ほとんど傘を差していないのと同じようなくらい濡れた。幸いにもすぐにバスが来たのでラッキーだった。

また、今回は故宮博物院で前に買おうと思っていたのに買いそびれていた「これだけ観ろ100選」というのと「故宮の展示物をいかに奪ってきたか」という本を買ってみた。どちらも読み応えがある本である。正確の書籍名は以下の通りである。

・故宮100選 皇帝の至宝
・新訂 故宮博物院物語
 

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