2009/06/20

留賢館(北京)

台湾のように至る所に茶芸館が北京にあるわけではないのだが、それでも北京にもいちおうまともな茶葉を使った茶を出してくれる店はある。残念ながら、北京近郊は茶の生産には不都合な土地柄のために、結局は北京で茶芸館を開くには、中国南部の茶の生産地から茶を輸入(国内だから輸入とは言えないが、距離的な移動を考えると輸入といったほうが良いかもしれない)するか、または台湾から輸入する以外に無い。従って、当然販売価格としても現地生産をしていないだけ高くなるのは当然だ。北京市内のレストランで茶を提供する際に、料理の値段に対して茶の値段がめちゃくちゃ高いと感じるのはそのためである。

いろいろなところの茶芸館を行って見るつもりはなかったので、選択していくことにした。今回選んだのは、国子監の傍にある茶芸館・留賢館にした。

内部は落ち着いた雰囲気で、外の脳天解けそうな天気を内部から見ていると、外に出るのが馬鹿馬鹿しくなってくるのだ。そして、内部にいると、時間が過ぎているのが分からなくなってしまうのだ。そういう雰囲気はある。ただ、なんとなく変なのは、この店には客が自分達以外に誰も居ないということ。団体客もいなければ、他に日本人客も居ない。流行っていないように見える。ただ、流行っていなければそのうち潰れると思うのだが、そういうわけでもなさそうだし、一体どうなっているのか分からない。たぶん「たまたま」居ないのだろう。そうだ、そうに決まっている。店員はつっけんどんした態度ではなく、かなりフランクに対応してくれた。そりゃぁ、1人50元分の茶の料金を徴収しているのであれば、それなりの対応はしてもらわないと不愉快な気分になる。頼んでいたお茶は台湾の茶葉ではなく、杭州で取れる龍井茶を選んだ。個人的には濃いお茶にしたかったのだが、龍井茶のような草っぽい茶のほうが暑くて死にそうなときにはちょうど良いかなと思ったからだ。しかし、その50元の中には、簡単なつまみ程度しか出てこないというのはなんだか寂しい。台湾の茶芸館であれば、もっとつまみの茶菓子くらいは、韓国料理の前菜のように黙ってでもいっぱい出てくるのだが、やっぱり北京はケチだ。店員も暇なのか、本当なら自分達で茶を入れるようなことをしなければならないとおもうのだが、湯の沸かしから茶葉の追加や茶を入れることまで、すべて店員がやってくれた。こっちは座って茶をすすって、茶菓子をたべて、世間話や次の行動の予定について話をするだけである。

留賢館
住所:国子監街28号
Phone : 010-8404-8539
営業時間:9:00~23:00

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