ガイドには「要予約」なんて書かれていたので、行くべきかどうか迷ったのだが、シチリアの人は夕ご飯の時間が遅いことは分かっていたので、だいたい開店し始めた頃を狙って、予約なしで行ってみた。リベルタ通りから奥に1本入ったところにあるのが「トラットリア・ビオンド(Trattoria Biondo)」だ。地元の人たちもやってくるほどの人気で活気がある店だという触れ込みだったので、どういうところなのか試しに行ってみたのだ。
開店時間が夜の8時というところも、日本では考えられない時間帯だとは言えるが、一般的なシチリアの人たちはもっと遅い時間なので、このタイミングで行くことにしたのは大正解だった。自分達が店に入ったときには、誰もいないで「まだ仕込み中」と言わんばかりだったのだが、そこを強引に入ってみる。応対したのが、あやしい雰囲気を醸し出している陽気なお兄さんだったのだが、それはそれで愛嬌が合ってよい。しばらくメニュをみて注文したあとに、予約をしていたひとたちが、続々と店に入ってきたのだから、ガイドにあったとおりに、パレルモではかなりの有名な店だったのだろうと思う。自分達が店を出たときには、満員だったし、屋外に用意されていたオープンテラスのほうのテーブルも満席になっていた。シチリアとはいえ、春先の夜は、やはり寒いので、こんな外でご飯を食べているのは絶対嫌だなとおもった。だから、予約無しで行くのであれば、20時ギリギリに行くことをお勧めしたい。
店の奥に通されたのだが、店の雰囲気は広々としているわけでもないのだが、十分な広さであるし、壁には、どういう意味なのかわからないが、各国の旗やイメージを模写した絵などが額縁に入って飾ってあった。あれはどういう意味なんだろう?テーブルには、皿を置くためのさらに大きい皿(ランチョンマットの代わり)が置いてあって、その図柄が地中海沿岸っぽかったのは言うまでもない。
ここで頼んだのは、次の料理。
・Tagliolini tartufo e porcini
・Spaghetti pic-pac e bottarga
・Fritto di pesce
・Pesce panato alla brace
ポルチーニ茸を使ったタリオリーニは、太麺のスパゲッティにキノコなので、これはもう申し分ないうまさだった。もう1つのほうのスパゲッティは、トマトベースのスパゲッティだが、トマト臭いスパゲッティではないのが嬉しい。ちょうど良い量のスパゲッティなので、大食漢のひとにとっては、少し物足らないような気がするが、個人的にはこの程度で問題なし。
魚介類のフリットは、海老・イカ・白さかなのフライの盛り合わせ。これが結構量が多い。しかし、オイルが油っぽくないので、たくさん食べても、胃にも垂れるような感じにならないのは嬉しい。港が近いこともあるので、このような魚介類は新鮮なうちに食べられるのだろう。もう1つの料理は、アスパラとマグロの盛り合わせ。こちらもソースのせいかもしれないが、かなり見た目以上に胃に重い感じがした。メインディッシュとしてはボリューム万点である。
トラットリア・ビオンド
Trattoria Biondo
Via Carducci 15
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