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ドブロブニクでは旧市街のそれもピレ門から一番近いところにある、名門中の名門ホテル「
ヒルトン・インペリアル・ドブロブニク」に宿泊。場所は本当にわかりやすく、旧市街からでもどこにあるのか一目瞭然なので、探す必要はなし。ピレ門前のロータリまで空港バスで来たのであれば、そこからトランクを引っ張ってホテルまで行くとよい。が、いきなり少し坂道になっているので、手ぶらで坂道を上るのは何の問題も無いが、トランクを引っ張って歩くのは結構しんどい。ただ、その歩行距離は2分くらいなので我慢すればいいだけだ。
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レセプションに到着したら、昼間に到着したこともあり、係員が誰もいなかった。ドアマンさえもいないのはちょっとイヤだったのだが、昼間の休憩時間だったのだろうか?レセプションで応対してくれた女性はとても感じがいいかたで、完璧なイギリス英語だったので、とても聞き取りやすい。でも、このひと、自分たちの前にチェックイン手続きをしていたのがフランス人で、その人にはフランス語で応対していたから、何ヶ国語ができるんだろうなーと素直に疑問に思った。
それはそうと、チェックイン時にやりたいことがあった。それはドブロブニク出発日の飛行機は夕方なので、できれば、ホテルの利用を15時ぐらいまで使えるかどうかを聞きたかったからである。チェックイン時に可能かどうかを聞いてみたのだが、即答で「いまはわからない。チェックアウト当日に可能かどうかまたレセプションに聞いてね」とのこと。観光シーズン前だとはいえ、予約客が何時ごろにやってくるのかどうかは不明であるために、自分たちが使おうとしていた部屋が後の客にいつから使われるかというのはわからないということと、部屋に余裕があるわけではないからというのが理由らしい。それは仕方ないことだ。結果的にはホテルの部屋は12時までしか利用できなかったのだが、それ以外の施設に関しては12時以降でも好きに使ってくれということだったのは嬉しい。
ちなみに今回は、通常の部屋だったのにも関わらず、なぜか「ラウンジ使ってもいいですよ」と言われた。へ?なんで?何か特別なことをしたんだっけ?だいたいヒルトン使ったのも初めてだったのに、なぜかなーと疑問。どこからか「ドッキリカメラ」と書かれた手看板のひとが出てくるんじゃないのか?と思うくらいの驚きだった。そのラウンジ、朝から晩まで好きな時間にやってきて、ラウンジに用意されている飲み物や食べ物を好きなだけ頼んでいいということ。もちろん、部屋に飽きたときにはこのラウンジにやってきて、他の客と一緒に和んだり、ラウンジには専用の人がいるので、この人からいろいろ情報を聞くために話をしたりするのもいいだろう。あとは、言語が苦手な日本人観光客でも重宝だなとおもったのは、誰が置いていったのかわからないが、最新版のクロアチアやドブロブニクに関するガイドブックがすべておかれていることだろう。それも日本語の。日本で刊行されているガイドのすべてが Lonely Planet も含めて存在するので、ガイドを持ってくるのを忘れたが、観光を考えているというひとにとってはここで探求するのもいいだろう。
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さて、部屋は3階の真ん中あたりの部屋。部屋に入ったら結構広めになっていたので吃驚した。そして窓からはドブロブニクの旧市街の壁も見えるし、旧市街の城外ではあるのだが、赤茶色の建物群がずらっと見える。ホテルは5階建てなのだが、ちょっとした高台にホテルは建っているので、実は部屋からの景色は結構すばらしい。さらに、各部屋はすべてバルコニーが付いている為に、天気がいいときには、そのバルコニーに出て、飲み物とつまみを片手に、海と赤茶色の屋根群が見える風景を眺めるのもいいんじゃないのだろうか?
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部屋の中は結構広くて、トランクを2個広げても、全く十分に使える。広いと広いで、ありったけのスペースを使ってしまうのは人間の悪いところなんだろうけど、部屋の真ん中にソファもあるから、使いやすい部屋だなとは思った。しかし、テレビはヒルトンなのにまだまだブラウン管のテレビであり、更にいうと外部のAV機器がつなげられる端子が全く無いテレビであるため、せっかくiPodに入れてきたビデオは全くここでは見ることができなかった。その代わり、テレビは全部で40チャンネルくらいケーブルテレビで観ることができ、なかにはNHKも観ることができた。韓国や中国のTVも見られるということは、それだけこのホテルに泊まっている韓国人や中国人がいるということなんだろう。
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部屋の設備としてはダブルベッドになっているのはいいとして、なぜか日本人宿泊客用のホスピタリティとして用意されていたのが、折鶴。日本の旅館が外国人観光客に対して折鶴のような折り紙の作品を提供するのはわかるのだが、外国の宿が日本人にこのサービスを提供するというのが、イマイチわからない。たぶん、「私たちは日本からのお客様にも心からのおもてなしを行っています」という意味を出したいのだろうが、折鶴でごまかしたってそうはいかない。そして、日本語が話せるスタッフがいるのかとおもったら、それは皆無である。全く日本語は話せない人ばかりだ。ただし、唯一、挨拶程度ならなんとかできるというひとは、朝食時に来客をどこの椅子に座らせるのかと監督している1人の女性だけだ。この人は、いろいろな国から来る客に対して、数泊する客がいったいどこの出身かというのを事前にチェックして、そのたびにその宿泊客の言葉で「おはよう」とか「ごきげんいかがですか?」というようなことを話しかけてくる。こういう見えないところでの気配りというのがホスピタリティだと思う。
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バスルームに行くと、シャワーとバスタブが兼用になっているスペースと、十分に広い洗面台とトイレが付いているのは、どこでもあるようなホテルの風景だと思う。アメニティとしては、恥ずかしながら初めて見たのだが、
クラブツリー&イヴリンのセットが置かれていた。これがシャンプー類から手ぬぐいまでなにから何まで全部クラブツリー&イヴリン。このホテルに泊まった時には、名前も知らなかったのでたいしたことが無いんだろうなとおもっていた。帰国後にたまたま新宿の小田急百貨店にクラブツリー&イヴリンのコーナーがあることを発見し、同じ匂いのする種類は無かったが、似たような製品の値段を見たときに眼がぶっ飛びそうになった。このアメニティを毎日「使い切った」ことにして、毎日違うものをもらっていたのはいうまでも無い。このときだけではなく、最近どこのホテルに泊まっても、アメニティは毎日もらって行くことにしている。おかげで、使っていないアメニティがめちゃくちゃたくさん家にあって、最近は邪魔になってきた。
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ホテルの外観はそんなに高い建物ではないのだが、さすがハプスブルグ時代からの創業であるくらい威厳のあるものだ。ホテル名で「インペリアル」というのが付いているのは、もともとヒルトンホテルに買収される前に、単独でドブロブニクにやってくる貴族たちを相手にするホテルとして運営されていたのだが、帝国の没落と共産党支配という暗部を経験するとドブロブニクも落ちぶれるが、ヒルトンが買収してからはドブロブニクの人気も手伝って再隆盛を極めてきた。ちなみに建物の外観は当時から全く変わっていないようで、クロアチアの内戦が行われたときに、大被害がホテルにもあったのにも関わらず現在はもとの通りのたてものになっているからすごいと思う。
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朝食はB1階フロアのレストランで取る。エレベータは1階フロアまでしかいかないのだが、そこから階段で下に下りると、通りに面した広い庭を通して外の様子が眺めることができるようなつくりになっている。大きなガラス窓が特徴的だ。いちおう良いホテルの部類に入るために朝食のバイキングはなかなかバリエーションに富んでいてよかったと思う。ただし、気に食わないことが1つだけあった。それはコーヒーが不味いということ。どうしてここまで不味いコーヒーが作れるんだろうというくらい不味かった。たまたま1日だけコーヒーが不味かったのではないかというのであれば仕方ないで笑えるのだが、4泊していたのに、毎日毎日不味いコーヒーが出てきたときには、朝から溜息が出た。通常なら朝から暖かいコーヒーを飲んで、のんびりしたいなという気分になるのだが、ここまで朝からギャフンと言わせられたような気がする。なので、「おかわりはどうですか?」と聞かれるたびに「次は紅茶で」と頼んでいたのだが、それが毎日続くと、ホテル側も馬鹿じゃないらしく「最初はコーヒーで2杯目は紅茶ですよね?」と逆に確認してくれるようになった。客のことをよくわかっているなーとおもうのだが、コーヒーが不味いから変えているのだということはたぶん知る由も無いと思う。
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1階ロビーフロアにも来客との打ち合わせにも使えるカフェルームがあるのだが、こちらは結局一度も行くことは無かった。しかし、女性の支度を待っている男性や、迎えが来るまで待つスペースという意味でここを使っているひとも結構見受けられた。
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日本人客は小さい子供をつれた親子連れが1組と、1泊だけしか見かけなかったが、団体客に朝食時間には出くわした。子連れ一家は、自分たちが飛行機の都合上4泊もドブロブニクにいることになっていたが、それと同じように4泊もいたので、ずいぶんのんびりとドブロブニクにいたんだろうなというのが想像できる。子供づれだと、あちこちに旅行するのはなかなか難しいのだろう。その他はビジネスマンらしい客や金持ちそうな人たちが泊まっていたので、自分たちがとても場違いのような気がしてきた。が、滞在中、ホテル内での行動がほとんど似たようなグループのおばちゃん4人組がいた。まるで映画「セックス&ザ・シティ」に出てくるような人たちのような生活をしていると思われる(と勝手に想像した)人たちに見えた。このセックス&ザ・シティおばさんたち、自分たちがラウンジに行くと、必ずと言っていいほどラウンジにいるし、ご飯食べるところには絶対居るし、暇なのか監視されているのか何なのかよくわからないが、まぁ、頻繁にホテル内で会うことが多かった。きっと向こうもこちら側が「なんなの、あの日本人?」と思っていたに違いない。おばさんたちは、年齢的には60歳以上の人たちだと思う。ここになにをしてきたのかわからない。旅行なのかイベント参加なのか。ただ、朝食の時にiPadを持ってきて、なにやら相談しながらやっていたので、イベント参加のためなのかな?と一瞬思ったが、単にデジカメの写真を取り込んでみんなで見ていただけなのかもしれない。
ちなみにこのホテル、他のチェーンホテルのようにネット利用が有料だったのがいただけない。だから、ドブロブニク滞在中は全くネット利用をしなかった。だいたい1日2000円くらいのネット接続利用料を払ってまで何かをしたいという理由は無いからである。なぜいまどきまだネット利用料を有料にしているのかわからない。
Hilton Imperial Dubrovnik
URL :
http://www1.hilton.com/en_US/hi/hotel/DBVHIHI-Hilton-Imperial-Dubrovnik/index.doAddress : Marijana Blazica 2, Dubrovnik, Croatia 20000
Tel: 385-20-320-320
Fax: 385-20-320-220
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