シーロム界隈で日本人にももちろん人気だが、西洋人にも人気であり、傍にあるパッポン通りのような喧騒からちょっと離れたところにある人気の店が、マンゴーツリー。地元のタイ人が来る店というよりも、外国人がたくさん来ている店で、清潔感があり料理が美味いからというのが人気の理由らしい。店内は屋外と屋内の2面性があるので、お好みに合わせて選べばいいのだが、あんなクソ暑いところなのに、屋外のほうを選んで食べようとする人たちの神経がよくわからない。北欧の人たちは太陽の光をたくさん浴びたいがために屋外のほうを極力選びたいという人は多いのだが、それに釣られてか、カフェでも道路に面したところのほうを選びたがるひとが多いのと同じで、ここでもなぜか屋内よりも屋外のほうが混雑しているという不可思議な現象に出くわした。
お店自体は表通りに面しているわけじゃなく、ちょっと裏に入ったところにあるために、イマイチ地図を片手に行かないと行きにくい場所にある。それは仕方ないのだが、ちょっと暗めの裏道を歩いていくと、突然明るい場所が見えてくるので、それがマンゴー・ツリーである。この店、実は東京駅や新宿にも支店があり、その本店がこの店であるから、なんか名前を聞いたことがあるなーとおもったら、それはこのことである。
大人気の店なので、できれば事前に予約をしたほうが良いのだが、予約無しでも早い時間帯なら比較的待たずには入れることができるようだ。自分たちもそれを見越して19時ごろには店内に行くことにした。入口のところで「予約は?」と聞かれたので、当然「なしっ(きっぱり)」と答えると、あっそうという顔をしながら店内のほうに案内された。このとき、案内をしてくれたのが、いわゆるオカマ。それもすごいオカマ。腰をくねくねしながら、マンガの登場人物みたいな格好と顔をして、しぐさも完璧にオカマ。新宿二丁目あたりにいる汚いオカマと同じ系統である。でも、ここではオカマでも普通のレストランで店員として雇われる権利はあるというのがタイの方式なので、いきなり店員がここまですごいオカマだったとしても、びっくりしてはいけないのである。たぶん「人権侵害だ」と意味不明にPTAのババァなみに怒ってくるひとがいるかもしれない。
マンゴーツリーの料理は辛い・甘い・酸っぱいのタイ料理をそのまま体言化したようなものなので、タイ料理を全く知らない初心者にとっては、教科書的な場所だと思う。メニュを見ると、タイ語、日本語、英語標記のメニュが書かれているのだが、ここで書かれている日本語のメニュ名は単純にタイ語を日本語読みにしただけであり、それが揚げているのか似ているのか、肉なのか野菜なのか、ちっともわからない。そういうときには英語標記で中身を見るしかない。誰か日本語のメニュとしてもっとまともな書き方をするように申告してくれるひと、または翻訳してくれるひとがいないのだろうか?タイなんてたくさん人が来ているわけだし、日本人観光客もたくさんいるんだろうから、やればもっと客は来ると思うんだけどなと思う。
だから、なかなかメニュを見ても何を頼んで良いのかわからないので、本当に困った。そこでガイドやウェブサイトから事前に調べていたメニュを頼んでみることにした。頼んだのは次の通りである。
・トム・ヤム・クン・スープ
・蝦のタマリンドソース炒め
・鶏肉のそぼろ風香草炒め
・川魚の白身甘み餡かけ
トム・ヤム・クンスープは辛さ中くらいにしてもらったのだが、意外にそれほど辛いというわけじゃなく、むしろ酸っぱいという感じだった。それにトム・ヤム・クンをあまりよく知らなかった両親にとっては、これが世界三大スープの1つとして謳われている料理かということで咽ながら食べていたのは印象的。それでも美味い美味いと言いながら食べていたので、結構気に入っていたのだろうと思う。
エビのタマリンドソース炒めだが、こちらは皮を剥いだナスと一緒に炒めたもので、辛さとしてはそこそこである。ナスの甘さがあるからあんまり辛いと思わなかったのだろうと思うが、見た目よりは少しからい。
鶏肉をそぼろ風になっているのが意外に辛い。見た目はまったく赤みがなさそうなのだが、これは実は刻んだ唐辛子を混ぜているために、小さいながらもパラフルな主張をしている唐辛子が口に入った途端に、ハァハァしてしまうのは仕方ない。そういうときには、ビールかアイスティなんかで流し込むしかないだろうが、そうなると、今度は水分だけでお腹がポンポンになると思う。
白身魚の辛味餡かけについては、これがめちゃくちゃ辛い。白身の味が全くわからなくなるくらい辛い。どんだけの香辛料を使えばこれだけ辛くなるんじゃ?というくらい辛い。しかし美味いとおもってしまうのが気になる。
御飯を食べ始めると、表のほうから音楽が聞こえてきた。どうやらこれはお店の中から聞こえてくるようで、屋外で食べているひとにはもっとよく聞こえるのだとおもうが、食事を楽しんでもらおうとするためのBGM代わりに、タイの民族楽器を使ってタイ独特の音楽を演奏しているのである。ただ、これは表で聞いていたら、絶対タイの音楽と温度で脳みそがウニになりそうだとおもった。
これだけ全部食べて1400THBだったので、本場価格はすごい安いなと思った。たぶん日本で食べた場合には1万円は絶対超えていたことだろう。場所代や人件費が異様に高いからだ。タイでは多少高いかな?とおもっても、もともとの物価が安いので、安いその辺の屋台なんかで食うのではなく、ちょっと高めの店で御飯をたべたほうが良いと思う。
マンゴー・ツリー(Mango Tree)
URL : http://www.coca.com/mangotree/
Address : 37 Soi Tantawan, Surawongse road
Tel. 0 2236 2820, 0 2236 1681
Fax. 0 2238 2649
E-mail : mangotree@coca.com
Open Daily : 11.30 a.m. - 12.00 p.m.
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