ヨットハーバーを挟んでNEMOの向かいにあるのがオランダ海洋博物館(Nederlands Scheepvaart Museum)がある。ヨットハーバーをぐるっと廻っていかねばならないのだが、ここも海洋王国オランダの歴史を知る上では、是非行っておくべき訪問地だと思われる。
もともとは17世紀に建てられた海軍補給庁('s Lands Zeemagazijn)の建物であり、博物館は別のところに元々あったのだが、1973年からはこの建物が博物館としての機能をするようになった。
内部はオランダが世界を席捲した時代を象徴するような遺物がたくさん展示されている。航海に関することと、世界各地に運んだ荷に関することが結構勉強になる場所だ。このなかで、特に目につくのは、航海に関するものだが、羅針盤、地図、武器に関するものは、現代にも通じるくらい精巧にできている。船については、当時は帆船なのだが、その帆船の模型がすごい数並んでいるので、プラモデル好きの人たちには楽しいものだろうと思う。
建物に最初に入ってびっくりするのは、そのロビーフロアのことだろう。天井が全体的にガラス張りになっていて、さらに格子状になっているから、このデザインは目を見張るものがある。しかし、アールヌーボーのようなデザインほどのものではないために、今でも飽きがこないで観られるデザインなんだろうと思われる。
そのロビーフロアから、東西南北のそれぞれの入口から展示物は分かれて見ることになる。古い建物なのに、中の装飾と機材に関してはとても現代的で、質素倹約のプロテスタント国家のオランダらしいモチーフがここでも観られるのは面白い。
表には、18世紀にオランダと東インドとの間を交易していた東インド会社(オランダ語では「Vereenigde Oost-Indische Compagnie, VOC」)所属のアムステルダム号のレプリカが停泊している。このレプリカには、横浜の氷川丸のように実際に乗ることができる。艦板から内部の船室まですべてを見ることができるのは面白い。当時の帆船は、当時としては大きいものだと思われていたのだろうが、現代人からみると、こんな船で大西洋・インド洋の荒海を越えて交易していたことを考えると、船員の勇敢な働き振りを想像するだけで、船の上での慌しさは壮絶だったものだろうと思える。なにしろ、天井が低い。そしてびっくりするのは、船室にあるベッドの小ささである。いまのオランダ人を見れば、男女とも背が高い人たちだと言えるが、実は昔のオランダ人はとても小さい。160cmもあれば十分だったというくらいの小ささだ。現代だったら、真横になって寝ているんだろうが、当時はもしかして、135度くらいに曲がるリクライニングに座って寝るような格好で寝ていたんだろうか?そう考えないと、本当にこの小さいベッドで寝ているとは思えないからである。しかし、そのほかはちゃんとダイニングの部屋もあるし、キャプテンの部屋もある。下の階にいくと、運んだ荷物の箱とその中身のレプリカをみることができる
オランダ海洋博物館(Nederlands Scheepvaart Museum)
URL : http://www.hetscheepvaartmuseum.nl/?t=English
Open : 10:00 - 17:00
Holiday : 月曜日
Admission Fare : 9.00EUR
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