2012/09/27

新教会(アムステルダム)

王宮があるダム広場には新教会も面しているのだが、これもアムステルダムに数回行っているのに、全く入ったことが無いし、だいたい入れるときがなかった。なんでこんなにこのダム広場の建物とは相性が悪いんだろうと思うくらい、どこの建物も入館したことがない。そんな新教会は王宮をちょうど正面にみて右側に立っている。もちろんこの教会はプロテスタントの教会である。

この教会も入館料は実は取られる。EUR1.00。でもミュージアムカルトがあれば無料である。そして中に入ってみると、典型的なプロテスタントの教会のとおり、内部は必要最低限の設備しか存在しておらず、ステンドグラスもそんなに派手ではないし、祭壇もどこが中心部なのかというくらいどうでもいい存在になっている。

ただ、この教会は毎年1度だけオランダ国内中の注目の的になるときがある。それは5月4日の解放記念日のときで、そのとき記念式典はこの教会で行われるのである。それは全国網のテレビ放送で終日中継されているために、そこで市長や女王がどういう発言をするのかというのをみんなが注目している。ただもうほとんど新しい発言が出てくるわけじゃなく、ほぼ儀式として、決められたスケジュールと催し物を消化していくというような状態ではある。大きな会場というのは、アムステルダムにはどうやらほとんど無いのかわからないが、街中ではやはり教会が一番そのようなスペースを作るには最適なんだろう。

もう1つこの教会が主役になるとがある。それは女王の戴冠式のときである。いまのベアトリクス女王も女王になるときの戴冠式はこの教会で行われた。キリスト教国なので、王になるときには、神に宣言することも意味するようなので教会で行われるのだろうが、たぶん、オランダの場合には宗教色があまり強いところでは無いので、先の解放記念日の教会利用と同じ理由で、この新教会が王宮に近いところで一番使いやすい大きなハコとして使われているんじゃないのだろうかと思った。

さて、内部だが、なにも催しものが行われていないときには、簡素な教会内部そのままである。しかし、巨大なパイプオルガンは存在するし、いちおう祭壇らしきものがあるのだが、ここにはキリストもマリアも像が置かれていないし、ステンドグラスもキリスト教の神話的なお話が全く描かれているわけじゃなく、単なるデザインとして光を取り入れたときの窓ガラスとして装飾しているにすぎないところも、いかにもプロテスタントらしいところだと思う。

アムステルダムの新教会 (De Nieuwe Kerk)
URL : http://www.nieuwekerk.nl/nl/

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