王家がある国家の場合、大抵は首都に国王または女王が居住しているのが通例だと思われる。日本も、京都の人はいつまでも「ちょっとお散歩に行っている」と長い時間勘違いをしているとはいえ、天皇陛下は首都の東京を居住地にしている。しかし、オランダの場合、首都のアムステルダムに「王宮」は存在しているとはいえ、そこに現女王のベアトレクス女王とその王家のひとたちが住んでいるかというと、実際には住んでいない。彼らはデン・ハーグにある「ノールドアインデ宮」(Paleis Noordeinde)を執務兼居住地として利用しているのである。ただ、国家的式典を行う場合には、アムステルダムの王宮に滞在することになっており、王宮は王家の住居の1つであることは変わりない。
さて、皇居のところも、実際に観光客が入れるところは制限があり、それ以上内部にはあいることができないが、こちらのノールドアインデ宮も同じように、柵の内側には入ることができない。皇居よりはずっと建物がよく見えるようになっているので、建物のなかからは観光客のひとたちをゴミのような目つきでみることはできるんだろう。その点は皇居は全く観光客の目には晒されないように警備が厳重になっている。もちろん、こちらの宮殿も厳重な警備をしているのは当然である。なにしろ女王がいるのだから。
柵の手前で宮殿の建物の写真を撮っている観光客は結構たくさんいる。しかし、なんだか柵の手前から写真を撮っている光景を傍からみていると、動物園のパンダの写真を撮っているようにしか見えない。
建物はあんまりオランダ風の建物ではないところが不思議なのだが、その建物の大きさは結構大きい。全貌をみることはできないのだが、横長の建物を傍からは一度は観ておいたほうが良い。
さて、宮殿がある敷地は全体的には簡素な公園になっている。それも緑が溢れている公園になっているので、一般客が自由に散策できるようになっているのはありがたい。池もあるので、その敷地内にいると、ここが宮殿なのかというのを忘れてしまいがちになる。公園自体がとても広いので、飲み食いは禁止なのだが、ここに1日いても厭きないかもしれない。
たまたま宮殿の敷地から外にでたときに、馬の調教らしきものを行っている人に出くわした。普通の道を馬を歩かせているので、さすがヨーロッパとは思ったが、微笑ましい光景だ。
Het Koninklijk Huis
URL : http://www.koninklijkhuis.nl
0 件のコメント:
コメントを投稿