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安平古堡に行く前に目の前にある天后宮に行ってみた。というか、行かざるを得ない位置にこの寺は存在するからである。ちょうど安平古堡の入り口付近を全部駐車場と寺関係の敷地にしたような作りになっているので、興味があればこの寺にいくのも良いだろうと思う。ただ、無理やりあとからこの寺を作りましたというのが、どうしても拭いきれない感じがした。というのも、目の前が野球でもできるんじゃないかというくらい広々とした駐車場兼広場になっているからだ。
さて大きな顔をして存在している寺というのが、
安平開台天后宮である。だいたい名前からして「開台」というのがいかにも昔からここに建ってますというのをアピールしたいような名前の付け方になっているのが気に食わない。でも、実際にはここが台湾で初めて作られた海の神様「媽祖」が祀られているからであり、その際に鄭成功と一緒に鄭成功が台湾に移住してきたときに持ってきた媽祖像が展示されているからということもあるから、台湾がようやく陽の目をみるきっかけとなったという意味で「開台」という名前をつけているんだろうと思う。
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実際に中に入ってみた。
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中に飾ってある媽祖像は、なんと真っ黒。大抵は目鼻がわかるような白か黄色を基調とした像が飾っているのが普通なのに、こんな黒人みたいなのが飾っているのが不思議だ。廟の一番奥に鎮座しているのはわかるのだが、その鎮座している位置に、なんと似たような像が大きいのが3つ、小さいのがめちゃくちゃたくさんいるのだ。もう、まるでほとんど人形屋敷じゃないかというような置き方である。なんだか、もうこんなにたくさん飾ってあると笑ってしまうじゃないか。それだけ媽祖に対しては、台湾人にとっては大切な神様であることがよくわかる。特に、台南のこの地域は海に近いところの地域であるために、元漁師だったという人たちが結構いる。海の神様に対する思いというのは人一倍強いのだろうと思う。
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媽祖像の前には、他でも存在するが、千里眼将軍と順風耳将軍の像がある。漫画みたいなエナメル質の像に比べると、木像であるため、すこしは威厳があるように思えるが、全然怖そうに見えず、むしろ滑稽に見えてしまうのはなぜだろう。ただ、この2つの将軍像だが、どこに行っても、なぜか名称が付いているタスキをかけている。タスキをつけておっかないと、いったいなんの神様なのか台湾人には理解不能なのだろうか?顔を見てわからないようなものは神様じゃないような気がする。
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この媽祖廟は、全面的に木造でできているので、館内の様子を見るだけでも結構楽しいと思う。
安平開台天后宮
URL :
http://www.anping-matsu.org.tw/
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