予定より10分くらい早く台湾桃園空港に到着したチャイナエアライン。いつもなら遅れるかなと思っていたし、台風だったのに、それでも早く到着するとはびっくりだ。よくやったぞ、チャイナエアライン!と到着時には思った。ところが問題はここからである。
最近、中国人観光客が多く台湾にやってきたこともあるのだが、空港ターミナ内にある両替屋のところで、長蛇の列になっていることが結構頻繁にある。入国審査も荷物も受け取りのところでもどこでもできるのだが、いつもなんだかついでだからという理由で、入国審査前のところの台湾銀行の両替屋で両替することにしている。両替自体は、アジア各国に行く際には、現地で両替をしたほうが絶対にレートが良い。だから、日本で両替したいなんていうのは全く思ったことが無い。
今回もすこし中国人観光客が、中国人民元の束を抱えて並んでいる人たちがたくさんいたのだが、中国人たちに対する観光が解禁された寸前のときは、両替のほうも大混乱だったものの、だいぶ時間が経ったために、両替の担当者のほうも最近は馴れた手つきで対応をしていた。それはいい。長蛇といっても、スイスイと自分の番が近づいていたし、あまり長く待たされているという感覚が無かったくらいだ。
ところが、自分の2つ前に並んでいたおばさんの番になった途端に、順番の波がピタっと止まってしまった。なにやら係員とごちゃごちゃ中国語で会話をしていて、係員も困ったなーという顔をしながら、どこかに電話をしながら、処理をしようとしていた。そのやり取り自体が何を言っているのか全然わからなくて、結局何を揉めているんだろうとイライラして待っていた。後ろの人たちも「なにやっているんだよー」とわいわい言い始めたころに、おばさんがおもむろに振り向いて、
「ごめんねー。親戚の葬式のために、まとまったお金が必要になったのよー」
と日本語で言ってきた。え?てっきり台湾人か中国人かとおもっていたのに、この人何?と思っていたところ、そのおばさんが手に持っていたのは日本のパスポート。法律上ではどうやら日本人らしい。ただ、顔つきや振る舞いを見ていると、どうやら結婚して日本国籍を取得した人種の1人だということは容易にわかった。でも、結婚式のためにまとまったお金が必要っていうのだが、いったいどれだけの両替をするつもりなんだろうか?と列を待っていながら考えていた。
係員の人たちが計算が終わったみたいで、台湾元に変更するための手続きをしようとしる。台湾元の札束がどんと窓口のカウンターに載せられた。ほっほーっ、あれだけの金額になるのかーと思っていたところ、次から次へと、紙紐で縛られた札束の塊がおばさんの前に詰まれることになった。その金額、1000台湾元札で2000枚。日本円で約550万円くらいの金額である。だいたいそんな金額をいまここで受け取らなくたっていいだろうと思ったし、そんな大金だったら、日本から電子振込みで台湾の銀行に送ればよく、台湾の市内の銀行で受け取ればいいのにと思った。しかし、それをしないで、現金の生で両替場で両替するなんて頭がおかしいんじゃないのか?と思う。
このばばぁのおかげで、無駄に両替のところで30分も時間を使ってしまった。せっかく飛行機が早く到着したというのに、なんという無駄な時間。こういうバカな人が世の中いるから、うまく周るはずの世の中がたまにブレーキがかかってしまったりするのだろうと考えれる。
おばさん、最後まで「ごめんねー」と言いながら、さも丁重に周りの人にいっていたが、あんたの存在自体が邪魔だったと言いたかった。ちなみにこのおばさん、帰りの飛行機でも一緒だったらしく、成田に到着したときにうろちょろしているのを見た。動きはやっぱり台湾人らしかった。
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