2013/09/23

アシュバーンホテル(ロンドン)

ロンドン滞在中、ずっとお世話になったホテルは地下鉄Gloucester Road駅に近いところに存在し、見た目はイギリスの家を想像できる建物を改装して作られたホテルである「アシュバーンホテル(Ashburn Hotel)」というところにした。ロンドン市内の地理が疎いということもあるため、ロンドン滞在中に数箇所に泊まるということはまずしなかったこともあるが、結構観光地に近いところであればあるほど、東京と同じように宿泊費がめちゃくちゃ高いので、ちょうど良い手ごろな場所をと探しているうちに、このホテルに辿り着いたといったほうがいいかもしれない。

とにかくどこに行くにも地下鉄で移動することになるだろうと思っていたのは正解で、地下鉄駅が傍に無いようなホテルは却下だと思っていた。もちろんホテルを探す際には分かりやすい世界的チェーンホテルが場所と値段的にどうなのかを最初に探してしまうのだろうが、実はそれをしたときに実際にめちゃくちゃ高くて、ロンドンは高いなぁ・・と一度は落胆したのである。ホリデイインにも安いところはあったのだが、地下鉄駅からは結構遠いし、駅から近いところがあったとしても値段が高いか、その地下鉄の駅が観光地からめちゃくちゃ遠いと思われる場所にあったので、不便だと思ったため却下した。いま改めて確認した場合、それらのホテルの位置が観光に適しているのかどうかというのは再評価できるかもしれないが、それは次回ロンドンに行く機会があった場合に、改めて再考しようかと思う。

さて、アシュバーンホテルは、大きな通りであるクロムウェル通りに面しているため、表から見たときには、外の車の多さに騒々しいだろうとおもわれるかもしれないが、それが防音設備がちゃんとしているので、全然車の騒音は気にならない。どちらかというと、ちょうど真下を地下鉄ディストリクト線(District Line)とサークル線(Circle Line)、そしてピカデリー線(Piccadilly Line)の3路線が同じくクロムウェル通りの下を走っており、これらの地下鉄が走るたびに振動によってホテルの建物を揺らすということになるのだ。それを気にしない人であれば気にならないと思うのだが、敏感な人はたぶん分かる。地震に慣れてしまっている日本人であれば、おそらくその微妙な揺れなんかは気にしないことだろう。

一番の最寄の駅のGloucester Road駅(グロースターロード)は地図で見るとちょっと離れているように見えるが、実は歩いてすぐのところにある。道路沿いを歩くと距離があるように思えるのだが、実は途中にショッピングモールアーケードがあるため、そこを歩けば近道なのである。このショッピングモール内にスーパーがあるので、必要なものはここで全部用が足りる。滞在中は大変重宝した。このことは別途記載する。
ホテルに入ると、すぐに正面にコンシェルジェが偉そうに立っている。偉そうにしているが、実は結構情報をよく知っているし、座っていないで立っているので、このオッサンは、一体仕事をしているんだろうか?と結構不思議に思う。それに、ドアマン的なことはしてくれないので、入口が数段の階段になっているので、そこをトランクで持ち上げて恥じこぶ姿が見えていても、手伝おうとはしない。どうやら、役割が決まっているらしい。そういえば、ここにはドアマンというのは居ない。あくまでもコンシェルジェがいるだけ。

そして右側を見ると、ラウンジがあるのだが、そこのラウンジがちょっとしたバーになっていて雰囲気がある。実際にはここを利用することは滞在中はなかったのだが、時間帯によってはどうやらカクテルパーティをやっていたり、ハッピーアワーを利用した軽いパーティもしていたりするようだ。だが、そんな時間にホテルにいるようなことはなかったので利用しなかった。
 
反対側の左側を見ると、秘書みたいにポツーんと端末が置いてある机に向かっている女性が座っている。実はこれがここのホテルのフロントである。一般的なホテルのイメージを持っていたら本当にダメで、あんた、本当にフロント?!と本当に疑いたくなるような感じだ。どちらかというと、正面にいたコンシェルジェのひとのほうがフロントかと思ってしまうくらいである。さすがフロント、数ヶ国語を駆使できるひとが担当しているようで、日と時間帯によっては担当者が結構頻繁に変わっていたが、どの人も容姿端麗で数ヶ国語ができるひとだった。最初にチェックインをしたときにはイタリア系の人のだったようで、掃除担当をしているひとのなかにイタリア人が居るようだったのだが、その人とは「準備できた?」というような連絡をイタリア語で行っていたし、次の日にWi-Fiを使おうと思ってパスワードを聞きにいったときのひとはスウェーデン人だった。さすがロンドン、国際都市である。

Wi-Fiのことを先に記載してしまったが、ここのホテルはWi-Fiは各部屋で利用でき、無料で利用が可能だ。ただし、アクセスするためのアクセスキーは24時間ごとに変更されるため、「使えない」と思ったら、フロントに行ってアクセスキーを毎回問い合わす必要がある。その都度、手書きでアクセスキーを記載してくれる。これ、各部屋ごとにキーが異なるので、例えそのメモ書きを他部屋の人が拾っても、IDがわかんなければ意味が無い。そして、窓側でも利用ができるのだが、ホテルの外まではAPが見える感じではない。どうやら石造りのホテルであるために、分厚い石が閉鎖性の空間を生んでいるからなのだろうと思われる。

今回泊まった部屋は407号室で角部屋だったのだが、これが変な形をしている部屋だった。結果的にはフロアの中では一番広い部屋だったようなのだが、真四角の部屋ではなく、L字型になっているため、使い方によっては使いにくいかもしれない。が、個人的には曲がった先はベッドエリアしかないし、曲がる前は、テレビとソファ、そしてお風呂エリアになっているから、そのほうが使いやすいとは思った。ただ、トランク2個を広げるほどのスペースはあんまり無いので、最初に荷物を全部トランクから出して、箪笥などに全部服類を出してしまって、滞在中はトランクをほとんど開けないというスタンスを取って、場所の有効利用をした。ちなみに、最近はホテルのセーフティボックスを使うことは無い。なぜならセーフティーボックスはホテルの人であれば、どんなパスワードを使っていたとしても開けられる魔法の鍵を持っているのは知っているので、そこに貴重品を隠しておいたとしても、盗まれる可能性はあるからである。だったら、自分のトランクを貴重品入れにして鍵をかけておいたほうがいい。さすがにトランクを持っていくバカは居ないだろうし、アメリカ行きだとTSAの鍵じゃないとダメというルールはあるが、そうじゃない鍵を使えば、簡単には開くことは無いからだ。
予約をしていたからかわからないが、バスルームにはシャワーのエリアとバスタブがあるので、1日外で歩いていたあとのお風呂は快適だった。他の部屋はバスタブがないところもあるようなので、リクエスト時にはバスタブ希望を言っていたほうがいい。ただし、これはホテル直接のサイトから予約したときに限るわけで、旅行代理店を通した場合にはリクエストはどこまで通るのかは知らない。
 
アメニティについても結構立派なものを置いてあった。イギリスの化粧品メーカーである Gilchrist & Soames のアメニティだったからである。たぶん毎日30ポンド程度のアメニティが用意されていたんじゃないのだろうか?朝と晩にベッドメイキングとターンダウンを行うためにハウスキーパーがクリーニングに入るだろうが、そのときにアメニティを補充してもらえるように、いかにもアメニティは全部すっかり使っちゃいましたというアピールをもちろんここでは行う。そのたびに補充してくれるので、帰国時にはすっかり2人で1週間分のものをそれぞれ手に入れるくらいの量になった。最近、どこのホテルに行ってもこの方式を採っているので、実は家で特別にシャンプー、リンス、石鹸、歯ブラシを買ったことが無い。

部屋の感じは、いかにも日本人が想像するイギリスの部屋というのを実現していたような気がする。インテリアのセンスもまぁまぁ良いのではないだろうか?

 
 
朝食は地下階にある部屋で他の人たちを顔合わせになるが、そこで食べられる。しかし、イギリスなので朝食をアジアのような豊富なご飯が出るということを期待してはいけない。あくまでも朝食はパンとコーヒーなのである。チーズやハムのようなコールドミールは多少はある。しかし、大体は朝は炭水化物を取ってエネルギーを蓄えるというスタンスなのだろうから、野菜ガッツリというのはここでは出来ない。だけど、食べられるだけマシじゃないだろうか。その代わりといってはなんだが、パンの種類だけはそれなりに色々ある。食パンから菓子パンまでいろいろだ。
 
朝食を摂ることができる部屋は、実はそんなに広くない。したがって、他の宿泊者が利用するな似たような時間帯に行った場合には、空き席がなくて待つか、一旦出直すかということをしなければならないときがある。込み合う時間帯というのは、その日、その季節、宿泊客の種類によって全然異なるので、一概にこの時間帯は避けろというのは言うのが難しい。かといって、めちゃくちゃ早い時間に起きて、朝いちからご飯を食べるというのは、苦行に等しいだろうから、それをお勧めするということもできない。
 
それはそうと、ここのホテルの朝食をサーブする人の中に、トリ頭の人が居る。トリ頭とは、三歩歩いたら忘れちゃうという人のこと。自分で「コーヒー or 紅茶?」と聞いていいて、こちらがコーヒーだと答えたとしても、奥に引っ込んだ時点ですっかり忘れてしまうようで、注文したのと全く異なるものを持ってくる人がいるから注意だ。奴はバイトなのだろうか?どこの国でもトリ頭の店員はいるもんで、残念ながらイギリスにもこの種の人はいるようだ。だいたいそいつが朝居る場合には、絶対わざとやっているだろう?といわんばかりに、毎回間違えて持ってくる。それと、一応ホットミールというのもある。が、それは無料ではなく、別途注文形式で追加料金が必要である。各テーブルにいくらかかるかという料金表が提示されているので、それを参考にしていただきたいのだが、滞在中に2回だけ注文をしている人を見かけた。そのたびに店員のほうが「お金別途かかっちゃうんだけど、本当にいいんですか?」と聞いていた。商売気がないのか!?

そういえば、新聞が毎日届くのだが、全く読む気がない。テレビも映るが、NHKの衛星放送はここでは映らないので観る気が無い。そして、iPodのような外部記憶装置に保存していた動画をテレビに映そうにも、ヨーロッパのホテルにはよくあるテレビがネット端末化しているために外部装置を接続することが出来ないというタイプだったので、ちょっとがっかりだった。まぁ、BBCで天気予報を見るといっても、ネットで調べたほうが早かったりするし。一般的に何が起こっているかというのはニュースは参考になったくらいだった。
アシュバーンホテル(Ashburn Hotel)
URL : http://www.ashburn-hotel.co.uk/
Address : 111 Cromwell Road, London, SW7
Phone : +44-20-79385970
FAX : +44-20-72441998

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