ロンドンの名所中の名所である、バッキンガム宮殿は、基本的にはいつでも入れることになっているが、ほとんどの入場者は事前予約で入ってくるため、今からバッキンガム宮殿に行ってみる?といったところで、切符売り場できっと「今日はもう入場できません」と早い時間帯で追い返されることだろう。事前予約制で何時くらいにどのくらいのひとが入るというのは、すでにバッキンガム宮殿側では分かっているので、同じ時間帯に、予約以外の人間をどの程度入館させるかというのは、制御と秩序の問題で決めているんだろうと思う。なにしろ、ここは観光地の目玉でもあるのだから、ロンドンへやってくる観光客の多くはここにくるんだろうからだ。
事前に予約しておいたほうがいいというのは知っていたのだが、ロンドンに到着前には全く考えていなかったので、2日前くらいにネットで予約をしてみたのだが、希望の時間帯は入力をしたのにも関わらず、予約をしたときに、最終画面のところで「空いていれば入れるが、ダメだった場合には他の日を改めて選択するよう係員から連絡があとで来る」というメッセージが出ていたので、それを待っていたのに確定の連絡がなかった。この係からの連絡というのは、Emailなのか電話なのかされもわからず、どちらもいつでも受診できるようにしていたにも関わらずだ。結局、この係員からの連絡が非常に遅いので、事前予約をする場合には、もっと随分前に実施していたほうが良いこともわかった。ネットで予約する場合には、イギリス皇室予約センタのサイトから予約すれば良い。
では、自分たちはどうしたか?というと、予約をしたのにも関わらず連絡が来ない状態だったので、最初は予約した証拠の画面をプリントアウトして、それをもってバッキンガム宮殿のチケット売り場に出してみた。そうしたら係員が「予約確認証がないとダメ」と即効で断られた。そこで次に行ったのは、予約サイトから予約したのに、予約が確定にならないのは予約サイトかもしくはそこを運営している側が悪いと思ったので、直接朝一番の開門と同時にチケット売り場にやってきて、予約なしの状態でチケットを購入してみようと思ったのである。朝9時半から入館可能ということが書いてあったので、9時前にチケット売り場に行けばなんとかなるんじゃないのだろうか?と考えたのだ。別に朝一番で建物の中に入れるとは思っておらず、ちょっと遅い時間でもその日に入れることができるんだったら別に構わないという程度でしか思っていなかった。ところが実際にチケット売り場に行ってみたら、一番最初のグループで入館できることがわかった。なんとなくラッキーだった。
チケットを買ったから、そのまますぐに宮殿に入れるかというとそうではない。チケットに書かれた時間帯までに、入館前の一次前室にあたる広場に居ないとダメなのだ。ここで一旦同じ時間帯のひとたちを集めたあとに、館内の全体的な説明を受けて、初めて入館が可能な仕組みになっているのだ。そのときに1つのグループになっている入館グループの数は100人くらいは居るんじゃないのだろうか?と思う。それくらいの人たちが一気に入館しようとしているんだから、結局ここでも待つことが必要な場合がある。したがって、待ち合わせ場所のところでは、比較的建物の入口に近いところを陣取ったほうが良いだろう。ちなみに、そんなに予約をする人が多いのかなーとおもったのだが、だいたいが団体客が多いので、こういう団体が入るから、昼間に予約無しに行ったとしてもすぐに追い返されるんだなと思った。団体旅行のひとたちはスタートが遅いため、昼前くらいから混雑するんだろうと思う。そう考えると、自分たちが行った、朝一番の入館できる回を目指していくのは正解だったといえよう。
ちなみに、レシートに記載されている時間にいけなかった場合にはどうなるかというと、予約は無効ということになるから注意。
バッキンガム宮殿の内部は一切撮影禁止。だから、残念ながら一枚も内部の写真がないのだが、あとで記憶を引き出すように、ここでは絶対ガイドブックを買っておいたほうが良いと思う。日本語の写真つきガイドブックも売られている。そして、説明はオーディオガイドがあるので、それを聞いていればかなり詳しい解説を聞くことが出来る。
バッキンガム宮殿の内部をゆっくり廻るだけでも、かるく3時間くらいは掛かると思う。継ぎ足し、継ぎ足しで豪華のオンパレードにしていったこの宮殿だが、オーディオガイドにも厭きて、内部の展示も厭きてきた場合には、ささーっと1時間程度で終えることも可能だ。だが、そんな見方をするんだったら、わざわざこんなところに行く必要もないだろうと思う。それと、ここバッキンガム宮殿は観覧が始まったら、一切トイレにはいけないと思って良い。観覧客用のトイレは用意されていないので、一度入館したら、全部見終わるまでガマンする必要がある。トイレが近い人はオムツでも本当に履いていないとたぶん漏れるんじゃないのだろうか?ちなみにトイレは、バッキンガム宮殿の建物内部にはないが、外の庭には存在する。しかし、一度外に出たら二度と戻ることはできないので注意である。
もともとバッキンガム宮殿は、19世紀までは大したことのない建物だった。ヴィクトリア女王の時代に、もともとここに屋敷を持っていたバッキンガム公から買い取って作り直すことになったのだが、最初はそのまま元の公の屋敷を女王の屋敷として使っていたのだが、時はイギリスが世界で暴れまわっていて、あちこちから略奪しまくって金持ち兼最強戦闘国家として君臨していた頃のこと、こんな程度の屋敷では王の住む場所としては、他のヨーロッパ諸国の王の城に比べても、小さくて素朴で威厳がないという理由から、イギリス王室は大工事を決断。一般公募から「王の相応しい城」を目指して豪勢で大胆ながら派手に作り変えたのだ。その様子は、まるで島国日本が文明開化と称して、いきなり木造建築から石造建設に変わって、いかにも欧州の豪華そうな建物に見せようとした背伸び感がここでは感じられた。というのも、欧州大陸のほうはヴェルサイユだろうが、ヴェルヴェデーレ宮殿やらシェーンブルン宮殿やら、長い時間とどっしりした佇まいの宮殿を先に見ていたので、なんだか急いでこれらの宮殿と背比べをしようとしていたように見えてしまった。それは仕方ないだろうとは思う。それだけ、当時のイギリスはノリに乗っていたわけだ。
とにかく内部は派手だから、天井、壁、展示品と、ありとあらゆるところを喚起の声とともに見学をするのが良いだろうと思う。是非、現在でも使われている女王の宮殿を堪能して欲しいと思う。
バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)
URL : http://www.royal.gov.uk/theroyalresidences/buckinghampalace/buckinghampalace.aspx
Open : 9:30 - 17:00
Admission Fare : £19.75(ただしコンビネーションだと£34.50)
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