2013/09/26

戦艦ベルファスト(ロンドン)

テムズ川のタワーブリッジのついでという感じで行ったのが、橋のすぐ傍に停泊している戦艦ベルファスト(HMS Belfast)である。第二次世界大戦時には重要なイギリス海軍の軍艦として活躍した船であり、停泊している様子を外から見ているだけでは、横浜港に停留している氷川丸に比べたら小さいなーという感じがしていたが、この感想は、戦艦に乗り込んですぐに「間違いでした」ということに気づく。
 
戦艦ベルファストは、ドイツがポーランドに侵攻する数日前に就役し、その後27年間活躍した軽巡洋艦というものである。排水量は11000トン、全長187メートル、最高乗組員数は950名という結構な規模の船である。これらの人たちが普段公務をするスペースと住居とするスペースを兼ね備えているし、戦艦のなかでも地上と同じような生活ができるように、教会や病院はもちろん存在する。
 
 
 
 
 
 
内部はマネキンによって、当時の船内で働いている様子を模型化しているたえ、どの部屋ではどのように働いていたかが現代人でもわかるようになっているのは嬉しい。それならどんな説明書を見るよりも一目瞭然である。面白いのは、ハンモックに寝ている姿とか、病院で手術を受けている様子なんかは緊迫感があって面白い。それも普通に寝転んでいるような姿ではなく、いかにも悲痛に耐えているような姿が模型化しているというところが面白い。
戦艦内部としては、乗り込み口のところを1階と見ると、地上4階、地下4階くらいの高さが存在する。当然上下を移動するための階段が狭く、ハシゴと床のところもギリギリに作っているために、ボーっと上り下りしていると頭をぶつけてしまうから注意が必要。
特に圧巻なのは地下階に該当する部分と、甲板の部分だろうと思う。地下階のほうは、機械室がメインなのだが、その機械室も1フロアで装備できるほどのものではなく、数フロアに渡って用意されているので、あぁいう機械モノが趣味なひとにとってはかなり涎モノの空間だと思う。なにしろ、右をみても左をみても、上をみても下を見ても全部機械。まぁ大変だ。それに床は吹き抜けの網になっているので、高所恐怖症のひとにとっては、チビリまくるかもしれないような空間でもある。そして、地下階では、やはり魚雷のタンクが存在しており、これが魚雷装填されたあとに、どっかーん!と敵に向けて発射されるところはおそらくめちゃくちゃ音がうるさくて大変だっただろうとは想像できる。

 
 
 
 
甲板部分は海の上に見える敵艦を見つけて、甲板に用意されている砲弾から相手にぶち込むというようなことが出来るようになっている。ここから海の上にいる敵をどうやってみつけているのかは海軍の仕事なので詳しくはわからないが、ソナーやレーダーを使い、あとは目視で発見していたんだろうとは思う。

 
そういえば、ちょうど甲板に上がっていたときに、背後に見えていたタワーブリッジが開脚したので、かなりビックリした。なにしろ、めったに開かない橋が開く瞬間を見てしまっていたからである。
また豆知識なのであるが、イギリス海軍の艦艇はすべて名前に「HMS」というのが付く。これは「国王陛下の船(His Majesty's Ship)」の略である。だが、いまは国王は女王なので、最初に「H」は「Her」に読み替えることになる。

戦艦ベルファスト(HMS Belfast)
URL : http://www.iwm.org.uk/visits/hms-belfast
Open : 10:00 - 18:00
Admission Price : £15.50

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