2013/09/28

イギリスのお金

世界通貨の1つになっているイギリス・ポンドだが、お隣のヨーロッパ大陸には、巨大マーケットであるユーロが存在しており、いまだイギリスはユーロを導入せず、自国の通貨を使い続けているのは、ユーロを導入することにより、イギリスの価値が消滅してしまい、存在価値がなくなることを防いでいるとも言われている。ユーロとは違う貨幣動向を作ることによって、スイスフランと同様、他国の影響を受けにくくしているというのはある。昨今の南ヨーロッパの経済的にどうしようもないような国が同じ通貨圏にいることによって、ユーロ全体の価値が弱くなるというのは、ユーロを牽引しているドイツとしては、南ヨーロッパの奴らがなんの努力もしないのは許せないということになるように、イギリスも自国のことは自国のことで守りたいという思いがあったのだろう。

イギリスの紙幣は実はすべて現国家元首であるエリザベス女王の肖像画になっている。これは他のイギリスを宗主国とし国家元首をエリザベス女王にしている国は統一的に行われていることだ。タイのような王国も同じである。しかしながら、こういう紙幣を見ると、その国家における王家の扱われかたがよくわかると思うのだが、たぶん絶対に日本では今上天皇が紙幣の肖像画になることはまず無いだろう。意味がわかんない天皇正反対論者がたくさん存在するからだ。こういう非国民のような人たちは、もう日本に住まなくて良いと思う。そして、日本には天皇制があるから世界で実は尊敬されていることに実はあんまり気づかされていないということも知ろうともしないのだろう。世界最高ランクの扱われ方をしている日本の天皇はエリザベス女王と同格、またはそれより上として実は世界の常識として扱われているのだ。

ロンドンだけにいると、一般的には見慣れているポンド紙幣と硬貨を見ることになるんだろうが、日本でも日本銀行が発行した紙幣と硬貨が唯一の国家紙幣と硬貨だというわけじゃなく、イギリスの場合は、イングランド銀行が発行したのは確かに世界で通じるポンド紙幣と硬貨であり、それは正しい。しかし、イギリスには国家名にもなっているとおり、複数の国の連合国家であるため、それぞれの国で実は通貨が違うのである。大抵は、イングランド銀行の発行した通貨であるスターリングポンドなのだが、スコットランドだけは違う。スコットランドは、独自の複数の銀行が発行した紙幣が使われているのである。香港に行ったことがある人であれば分かると思うのだが、香港は地元の3行が発行した銀行券が正式の通貨紙幣と硬貨として使われており、それぞれの銀行から発行された紙幣はデザインも違う。スコットランドも実はこれと同じ仕組みなのだ。スコットランド紙幣を手に入れてしまった場合には、スコットランド内でしか利用できないので、さっさとスコットランドで手放したほうが良い。マカオの紙幣とマカオの通貨は、もちろんマカオで使われており、となりの香港紙幣も当然マカオで利用できるが、マカオの通貨は香港では使えないのと同じである。

紙幣に付いては、前述くらいしか特徴が無いのだが、硬貨のほうに注目したい。硬貨は、単位として「ペニー」を使っている。複数形だと「ペンス」だ。昔はシリングを使っていたが、いまはそんなのは使っていない。意外にもペニー硬貨は使う場所は多い。イギリスの硬貨は、1/2/5/10/20/50/1ポンド/2ポンドである。ここで特徴的なものだけを言及しようと思う。

硬貨として一番大きなものは、2ペンス硬貨。一番分厚いのは1ポンド硬貨。そして20ペンス硬貨は八角形になっている。実は旧イギリス領土だったところは、意外にも八角形の硬貨をいまでも採用しているところは多い。香港もそうだし、フィジーだってそうだった。本国イギリスでももちろん20ペンスの八角形硬貨は現役バリバリである。そして、銅貨なのは、5ペンス以下の硬貨であり、10ペンスから50ペンスは銀またはニッケルになっており、1ポンドと2ポンドの硬貨は、ユーロ硬貨と似ているが、金縁になっていたり、全面金メッキだったりするから、パッとみたときには種類が多い硬貨でも、なんとなくすぐにわかるような気がする。

紙幣として一番良く使うのは5ポンド紙幣なのだが、それが細かく崩されると、2ポンド以下の硬貨になるわけなので、必然的にサイフにはイギリス硬貨が増えてしまうということになる。

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