ロンドンで格式高く、そしてどこのデパートよりも一目置かれている老舗中の老舗のデパートといったら、日本でも大変有名なハロッズだろう。日本でも緑色のビニール布で、真ん中に金字でHarrodsと書かれている鞄を持って歩いているひとを見かけると思うが、あの本家はロンドンにある。なにしろ、1834年の創業というから、一番イギリスが植民地政策によって、世界のあちこちで暴れまくって、あらゆる地域から搾取しまくって、それを売り歩いていた時代の時に生まれたものである。イギリスには植民地から上がってくる「あがり」のほかに、もちろん世界中から様々なものが持ち込まれることになり、それを貴族がこぞって買い漁り始めたということになるのだが、ハロッズもそんな貴族の要望にこたえるかのように、各地から集められてきた良品を売ることで名を馳せてきたことになる。
特に中国への進出によってコーヒーよりも紅茶のほうがイギリスの地に多く入ってくるようになるっと、これを商売の道具にしようとハロッズは考え、当然それがブランド化して、いまでもハロッズブランドの紅茶として売られる結果に繋がる。緑茶として輸入したのに、距離が長いから途中で発酵して紅茶になっちゃったというのをよく言われるが、あながちこの噂はウソじゃないようにも思える。
そういえば、ハロッズといえば故ダイアナ妃が死ぬ寸前に付き合っていた相手であるアルファイド氏が一時期ハロッズを所有していた。このハロッズは、名前のとおり、最初は派ロッドさんのモノだったが、そのうち色々な人に所有者が代わり、ちょうどダイアナ妃がなくなるあたりにアルファイド氏が所有していた時期になる。そのあと、しばらくはアルファイド氏のものであったし、各方面から売ってくれという要請があったにも関わらず、ハロッズは特別なものであり、そんじゃそこらのデパートとは訳が違う!と言って取り合うことはなかった。しかしアルファイド氏が投資するファンドへの配当が滞っていたことにより、ハロッズを最終的には手放さないといけないというオチになった。こう所有者がころころ変わるようでは、従業員の士気についてもあがらないだろうし、オーナーの気分や考えかたによってそれまでの方針が変わってくるだろうから、やりにくかったことだろうと想像できる。
さて、ハロッズの内部はどうなっているのかなと思ったら、さすが一流のデパートだけあって、品数と品質もさることながら、内部の装飾が凄すぎた。日本橋高島屋や三越なんかの比にならない。あれこそ、行きたくなるデパートのお手本というべきものだと思う。もちろん買物をしてもらうことが目的なのだろうが、それよりも、デパートに来てもらわないと買ってはもらえないわけで、店内に入りたくなるような内部の風景だ。それもワンフロアがあまりにも広すぎるので、どこになんのものが売られているのかどうか、本当に迷ってしまう。
冷やかし半分でもいいし、本気で買物をするのでもいいし、ロンドンに来たのであれば、一度でも店内を覗いたほうが良い。ただし、値段を見てぶっ飛ばないように。数十万円の製品が無造作に籠に入ったままになっているとか普通にあるし、食材エリアのところにいって、美味しそうーとおもって値段をみたら、100グラム2万円くらいだったりとか、なんじゃこの値段?というのもある。そういえば、ハロッズの中には、日本のデパートでも最近はあるように、カウンター付きのご飯を食べられる場所が店内に存在している。そこでご飯を食べている人は、どうみても中国人ばっかり。どうやら金持っている中国人が、自身の金に糸目を使わずにジャンジャン見栄を張るために、そこでご飯を食べているようなのだ。しかし、食材は絶対美味いだろうというようなものばっかりなので、きっとその辺のレストランよりは美味いんじゃないのだろう?と思う。
ハロッズ(Harrods)
URL : http://www.harrods.com/
Address : 87-135 Brompton Rd, London SW1X
Open : 10:00 - 20:00 (SUN 11:30 - 18:00)
Phone : +44 20 7730 1234
0 件のコメント:
コメントを投稿