スペインの芸術家はたくさんいるのだが、その中でも個人的には尊敬の対象で、作品も全部好きなひとがいる。サルバトール・ダリ(Salvador Dalí)である。ダリの展覧会があったら絶対欠かさず訪問しているくらいダリが個人的には好き。ずいぶん昔で記憶があいまいだったが、ダリが死んだというニュースを聞いたときには、世界が泣いたみたいなことを報道されていた気がする。バルセロナまでせっかく来たのであれば、バルセロナから電車で2時間くらい離れたところにあるフィゲラス(Figueres)にあるダリ劇場美術館(Teatre Museu Dali)にいくのも良いだろうとおもったのだが、往復の時間がもったいないなとおもって、行くのを躊躇っていた。そうしたら、たまたまカテドラルの近くに、バルセロナ・ダリ美術館(Dali Real Circulo Artistico Barcelona)というのがあるのを発見。どうせ、ここにある美術館はたいしたことがないだろうなーと高を括っていた。ところがどっこい。ここの美術館は、めちゃくちゃ作品が多く、ジャンルが広範囲にあって面白かった。有名な作品は展示されているわけではないのだが、キリスト教に関するもの、馬に関するもの、写真に関する展示、彫刻、作品の裏舞台等々、たくさんの展示物があった。ダリの興味があったものが馬だったというのはここの美術館に来て初めて知った。馬全体が好きだったようなので競馬だったり、放牧されている馬だったり、対象が馬ならば何でも芸術にしてしまいたいほど興味があったようである。それによって、この美術館では馬に関する作品がたいへんたくさん展示されていた。それは絵画だったり、紙粘土や金属を使った作品であらわしているのは面白い。たくさんの作品を見ていると、時間が経過するのを忘れてしまう。最初、この美術館に入ったときに、30分程度で出てくるものかとおもっていたのだが、結局3時間くらい中を閲覧していた。びっくりしたことが2つある。知らなかったのだが、ダリがファッションショー用の服をデザインしたことがあり、そのショーもやっていたこと。デッサンのときに使用していた証拠画や途中の様子が残されていた。また、ショーのプログラムも記念として残されていて展示されていた。もう1つは、なぜそんな意味不明なことをやったのかわからないが、キリストの磔かジャンヌ・ダルクを模しているのかよくわからないが、磔された像とその周りに奇妙な動物や人間をちりばめた、見た目がサーカスみたいな総合飾り物が展示されていた。この飾り物、実はミニチュア版から等身大までデモ用として作られ、それが最終的な作品ではなく、作品自体は最終的に火あぶりという儀式のなかで燃やされるということに使われていた。白黒写真ではあるが、火あぶりになる様子を記録写真として残されていたのが展示されていた。こういうショーをするアイディアは、さすがダリだ。しかし、ダリが関わっている写真は、いつ見ても可笑しい。その写真の撮り方を考えるダリの脳みそはいったいどうなっているんだろうと思う。ダリ好きな人であれば、絶対行くべき場所だと思う。
バルセロナ・ダリ美術館 (Dali Real Circulo Artistico Barcelona)
URL : http://www.daliabarcelona.com/
3 件のコメント:
こんにちは。
突然で申し訳ないのですが、このカテドラル近くのダリ美術館ですが、場所の詳細や住所は分かりますでしょうか?
丁寧にurlを貼って頂いているのですが、サッパリ理解出来ず。。カテドラルへ行けば分かるかと思ったのですが、見つからず…インフォメーションで聞くとバルセロナには無いと言われました。。気になるので、覚えていればお教え頂きたく思います。
カテドラルを背にして、アルクス通り(Arcs)の左側にあります(5番地)。
今でもあるのかわかりませんが、建物の壁にはダリの顔が描いてある宣伝が掛かっていましたよ。
ありがとうございます!
おかげで分かりました。まだありました。
明日は、フィゲラスまで行ってきます。
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