シンガポール航空でバルセロナへ

ヨーロッパに行くときには、時間が掛るが、値段が安いので南廻りでいくことばかりしている。マイルを稼ぐためだからというのもあるが、やっぱい直行便に比べると値段が2/3以下になるのが大きい。昨今はサーチャージがあるから、搭乗区間が増えるとそのたびに加算されるのは大きく影響されるが、それでも直行便より安い。おまけに、スペインの場合は、以前のようにイベリア航空が飛んでいないので、どうしてもヨーロッパのどこかの都市を経由していくしかない。シンガポール航空はシンガポールからバルセロナ行きの飛行機があるので、シンガポール経由で行くことは可能だが、いまだによくわからないのは、なぜシンガポールからスペインへの便が存在するのかということ。そんなに人の移動が多いところなのだろうか？スペインまたはバルセロナに特化したドラマやスペシャルがテレビ放送されて、その影響で渡航するひとが増えたからバルセロナ便を作ったというのならわかるが、正直、この理由については良くわからないままである。ただ、ヨーロッパ便の都市としてスペインならバルセロナを入り口とすることができる路線があるということは、便利なのは間違いなかった。ちなみにこのときの航空運賃は95200円だった。

いつものように搭乗48時間前ごろに、会社から事前チェックインを行ったのだが、不思議なことに、大抵は空き席がたくさんあるのに、なぜかネットで確認したところ、あまり空き席がない。それでも窓側の席はあったので、窓側の席をもちろん確保した。できれば、非常口にある前に座席が無いところが良いと思うのが、こればかりは運だ。ネットで事前チェックインをした際には、もちろんその席は空いていなかった。

出発の時期は、最近「シルバーウィーク」と呼ばれるようになった時期なので、成田空港は当日は混むだろうと想定していたので、早めに空港に到着。メンバも同じように早めに到着したし、朝ごはんを食べたいから、早く荷物を預けて自由になろうと思った。幸い、シンガポール航空のカウンターのところは、がらがらである。事前チェックインをしていたので、あっさり処理できるはずなのだが、出発はシンガポールとバルセロナを経由して、マドリードまで行かねばならない。だから、荷物だけはマドリードまではお願いしたかった。まさか、バルセロナで一度表にでて、荷物を受け取って、再度バルセロナの空港で荷物を預けるなんていう面倒くさいことはしたくなかったからである。

シンガポール航空の分とその先のスパンエアの分は、予約番号としては別々のものであるために、通しの航空券が発行できないかもしれないというのは想像していた。たが、そこは同じスターアライアンスだから何とかなるだろうとは思っていたが、経験上、シンガポール航空でヨーロッパに入っても、その先の搭乗券を成田にいるときに発券できないときが多かったことを知っていたので、今回もダメかなーと思った。最初手続きをしてくれた成田の係員の人も、「バルセロナから先については発券できないかもしれません」と断りを入れていたのだが、なにやらマニュアルを見ながらやっていたところ「あっ、できますね。」とのこと。やるじゃないか、お姉さん。しかし、頑張ったお姉さんだが、ひとつ忘れ物をしていた。それはバルセロナまではマイルを登録したのに、スパンエアの分についてはマイルをつけるのを忘れてしまったということ。発券された搭乗券にマイレージの番号が入っていないので、そこで気づけばよかったのだが、「マドリードまで登録できました」という言葉を信じてしまったのが悪かった。帰国後に確認したところ登録されていなかったのである。あとからマイレージ加算するのは面倒くさいんだからー。

さらにお姉さんは頑張った。早めに到着した特権なのか、ネットでチェックインした際に、窓際であるのは変わらなかったのだが、結構後ろのほうの席だったので、それはあんまり好きじゃなかったので「前のほうの席に変えられます？」と聞いてみた。そうしたところ、成田からシンガポールまでの路線については「非常口のところが空いていますね。ただし条件があるんですが、いいですか？」と言われた。おぉ、非常口のところがあいているのか！それもA380の飛行機で。これはラッキーである。条件とは「非常時には英語での誘導を手伝うことだ」ということは知っていたので、「もちろんOKですよ」と承諾。できれば、シンガポールから先の夜間飛行の部分についても、脚をでーんと伸ばして座れる位置が確保できればいいなーとおもったので、面倒くさい客だとは思われたかもしれないが、ついでに聞いてみた。「うーん・・・窓側じゃないのであれば空いていますが、いかがです？」とのこと。あぁ、あの真ん中の席で、前に大きなディスプレイがあるところかというのは想像できた。でも、はっきりいって、あの席は脚が伸ばせるわけじゃないし、窓際絶対確保じゃないと、ぎゃーぎゃーうるさい連れの人が居るので、ネットでチェックインした席で落ち着く。1路線だけでも非常口の席が確保できたのは嬉しい。

帰国便については、バルセロナ宿泊時に同じようにネットでの事前チェックインを行った。こちらも窓側は確保できたのだが、まぁまぁ前のほうは確保ができた。朝早く空港に行かねばならなかったからか、実は頭があまり働いておらず、「非常口空いてます？」というリクエストさえもしないで、成り行きのままチェックインをしてしまったのが悔やまれる。そのためか、一緒に行った友達のマイルは登録されていたのに、自分の分の帰国便のマイルがいつまで経っても加算されていないことがわかった。もう、困るよー。帰国便だけの路線だけで1万マイルは大きい。ビジネスクラスであったらさらに多くもらえるのだが、貧乏人にとってはこの1万マイルは大きい。

しかし、これだけたくさんシンガポール航空に乗っているんだから、シンガポールのKrisFlyerに乗り換えようかなとおもっているが、いまのユーロボーナスを特典航空券に取り替えたら乗り換えようかなと思う。

それにしても、行きも帰りもシンガポールとバルセロナ間の飛行機は、途中にミラノに立ち寄る。ミラノの立ち寄りの際に、そこで降りないひとはどうなるのかなと思っていたのだが、一度降車させて、再度乗せるということをせず、ミラノで降りたい人だけは降ろさせ、客室乗務員もミラノで交代し、ミラノから新しい乗務員が乗ってくるという方式を採っていた。機内に残された乗客はどうなっているかというと、何もできない状態でとりあえず機内にいる。この間、水のサービスも受けられない。さらに言うと「おとなしく席に付いている」ことが条件となっているのだが、そんなものを守るような乗客が居るわけが無い。手持ちぶさたや、長時間のフライトによる腰痛のせいか、思い思いに立ち上がったり、うろうろしているひとが大半だ。おとなしく席に座っているひとももちろん少数ながら居る。中華系の人はまずじっと座っていない。スペイン人は意外に座っていた。走行している間に、機内には、機内サービスをするための補給や、またはこれまでのフライトで出てきたごみ等々の掃除が始まっている。乗客がいるのにその合間を縫って、補給や清掃が行われるとは思っても居なかったので、なにか新鮮な気持ちになった。さらに言うと、空港係員が乗り込んできて、ミラノから先に行く人たちが全員機内に残っているかどうかの確認が始まった。パスポートの確認かとおもったらそうではなく、航空券の半券の確認である。その座席にちゃんと乗客がいるかということの確認である。その本人の確認ではないことが不思議だ。事前に空港職員の手元には、どの座席にどんな客が乗っているかという情報は持っているようで、その情報が書かれた紙に従ってチェックを行っていた。だから、席に座ったら大抵ごみ同然の扱いをされてしまう半券だが、こういう途中経由路線の場合には死んでもなくしてはいけないということなのだろう。もし、半券が無かった場合にはどうなるのだろうか？強制降車？！もちろん、出発までの間は、機内のトイレの利用は可能だ。電話も当然機内に居る間は不可だが、これはもう守っている人は居ない。めちゃくちゃである。今回のことでわかったことは、シンガポール航空で途中寄航するような路線には乗ってはいけないということだろう。イスタンブール便は、途中のドバイに夜中に寄航する。クソ眠い時間帯に、こんな失態に出くわすなんていうのは耐えられないだろう。しかし、来年の3月27日から、バルセロナ路線はさらに遠方であるブラジルのサンパウロまで行くことをすでに発表している。ミラノへの寄航もこのまま継続されるようである。ということは、サンパウロまで２回も寄航するようだ。ふざけた路線である。同じ南米にいくなら、マレーシア航空に乗って、クアラルンプールから直行便であるブエノスアイレスに行くほうが良いと思う。ちなみに機内アナウンスは、ミラノまでは、英語とイタリア語であり、ミラノからバルセロナ間は、英語とスペイン語である。イタリア語とスペイン語のアナウンスは、テープによる案内であり、生のアナウンスではない。シンガポール航空では人材不足なのか、それとも雇用をしていないのか、スペイン人やイタリア人の乗務員を乗せていない。たぶん雇用もする気はないのだろう。英語ができればいいんじゃないかと考えているのだろうと思う。が、実際にはスペイン路線の場合、英語もできないようなスペイン人が結構居たのを見て、吃驚した。細かいことだが、ヨーロッパ路線においては、シンガポール航空はこれでは世界レベルとして「よい航空会社」というジャンルを得られることは無いだろう。単なるタイトな服をきたエロそうな乗務員が乗っているアジアの航空会社というだけの評価しか得られないのだと思う。実際に、ワールドエアライン賞を見ていると、シンガポールが人気があるや評価が高いということは、まず出てこない。そりゃあ、世界で一番最初にA380を導入した航空会社としては有名だが、それだけであり、その後さっぱりである。ちなみに、ミラノでの出発の間が超暇だったので、隣に座っていたスペイン人に「なんでシンガポール航空を選んだのか。」と聞いてみた。開口一番「安かったから」らしい。やっぱりこれは日本と同じだ。スペインなのでイベリア航空が一番人気があり、大きな会社のだが、これは高いのだそうだ。ヨーロッパの場合はアジアの航空会社を選ぶほうが安いようで、それを利用してアジアへ旅行する人が多いことも話をしてわかった。

そういえば、今回のシンガポール航空での渡航は、映画を結構たくさん観たと思う。夜間飛行便のところでは大抵寝ているのだが、なぜか寝られなくて映画を観てしまった。どちらかというと、行きも帰りも成田とシンガポール間の路線は、乗ったら食事以外の時間帯はお休み三秒で寝ていた。特に帰国便は７時間半のうち６時間は寝ていたと思う。だから、ヨーロッパ便のところでは、日本では公開前の映画も含めて観たので、それは別途ブログに記載したい。

～　今回機内で観た映画　～

・特攻野郎Ａチーム
・Knight And Day
・艋舺
・未来警察
・Kylie Minogue 2008 Live

定評があるご飯だが、ユナイテッド航空に比べれば雲泥の差である。しかし、最近はやっぱり中華航空よりダメだと思うような気がした。ただ、驚いたことに、シンガポールから先のヨーロッパ路線のほうが食事がめちゃくちゃボリュームがあって、夜中なのにこんなに食えるか、ボケーっ！とツッコミを入れたいくらいである。

往復のシンガポール航空で提供されたご飯は下記の通りである。

■成田→シンガポール
①インターナショナルセレクション　・ギリシャ風パスタサラダと海老のマリネ
　・チキン・キエフ
　・チーズとクラッカー
　・アイスクリーム
　・パン/バター

②和食　・前菜の盛り合わせ
　・冷たい季節の麺
　・牛肉のハンバーグ　ブラウンソース添え、季節の野菜、ライス
　・煎餅
　・アイスクリーム
　・パン/バター■シンガポール→ミラノ

①夕食
　1-1. ラタトゥーユと焼き魚のフィレ
　1-2. オイスターソースと野菜と蒸しご飯の鶏の甘辛焼き
　・チーズとクラッカー
　・チョコレート
　・パンとバター②朝食

　2-1.豚のハニーローストと焼きビーフン
　2-2.きのこ・トマト・鶏のソーセージ、ポテトと緑豆の添えたオムレツ
　・パンとバター
　・フルーツの盛り合わせ
　・フルーツヨーグルト

■ミラノ→バルセロナ

　・クロワッサンとジャムパンとコーヒー■バルセロナ→ミラノ

　トマトとレタスと七面鳥のサンドイッチ■ミラノ→シンガポール

①　ランチ

　1-1. レモンソースの白身魚焼きと野菜のバター炒めとポテト添え
　1-2. 中国野菜と蒸し玄米と焼き鳥
　・バーべキューハムとパスタサラダ
　・チーズとクラッカー
　・アイスクリーム
　・パンとバター
②　朝食
　2-1. ポークと中国菜っ葉とキャベツのたまご麺
　2-2. キノコソテーとチキンソーセージとポテトがついたスクランブルエッグ
　・フルーツ盛り合わせ
　・フルーツヨーグルト
　・パンとバター

■シンガポール→成田

①インターナショナルセレクション
・シーフード取り合わせマリネとトマトと胡瓜のサラダ
・マリネチキンのロースト、ブラックペッパーソース、焼き野菜、マッシュポテト
・チーズとクラッカー
・アイスクリーム
・パンとバター

搭乗時にはこちらのほうを選ぼうと思ったのだが、出発と同時に深い眠りに入り、食事の提供時間のときに匂いが鼻をついたために、慌てて起きて、そのときに搭乗時選んだものをすっかり忘れ、思わず「和食」と頼んだために、こちらの写真を撮るのを忘れた。

②和食・前菜盛り合わせ
・冷たい季節の麺
・ビーフカレーライス薬味添え
・煎餅
・アイスクリーム
・パンとバター

行きの成田からシンガポールの飛行機は非常口のところになったことは前述のとおり。離陸時と着陸時には、目の前にスチュワーデスが向かい合わせに座るという位置になる。あの向かい合わせになる格好は、電車では慣れているとはいえ、飛行機の中だとなにか特別な感覚に思うのはなぜだろう。しかし、その目の前に座っていたスチュワーデスは、緑色の主任クラスだったのだが、これが座り方が、ヤクザの連れの女が座っているような態度だったことが、どうしても可笑しくて笑いそうになってしまった。機内でタバコを吸うことがOKだったら、脚を組んで、それにタバコを吸っているようなものが似合うような人だったからである。あと、態度も超高飛車。下っ端の女性客室乗務員に対しても、容赦なく「この小娘、ちゃんとやれ」みたいな無言な圧力をかけていた。どうせ日本語がわからないからと思い、飛行機が着陸態勢になっている時間帯に目の前に座っているスチュワーデスのことを話題として友達と話していたが、「あの女、ヤクザみたいだよなー」というような会話を解していたなら、恐ろしいことだと思った。