バルセロナ最後の夜は、会社の先輩が前から「お勧めよー」と言っていた店に行こうと思っていた。しかし、それがなんだったかわからなくなったので、メールで改めて先輩へ連絡。即効で返答がきて教えてくれたのが「レストラン・ロリベ (Restaurant L'Olive)」である。この会社の先輩は、会社の金で世界中を仕事で飛びまわって(半分遊びみたいなものだと思うが)、世界中で美味いものを食べ歩いているので、この人が薦めるところであれば、まず間違いないとおもっていたので、完全に信用していた。実際に店に行ってみたら、この先輩が好きそうな雰囲気とメニュと料理は超美味かった。
「あたしは、バルセロナに滞在していたとき、ほとんど毎晩行っていたわ」と言っていたので、どんな店なんだろうとかなり期待していたのだが、期待の通りの店だった。料理は地中海の美味さをふんだんに使ったカタルーニャ料理の店なので、バルセロナならではの店そのものだとおもう。ただ、この店、日本のガイドにはほとんど載っていないので、絶対行くべきだとはおもうが、知っている人は知っている店のようなので、できれば事前に予約をしていったほうがいい。予約なしでいくなら、開店と同時に入店するのも良いだろう。先輩の言うとおりに、この店に毎晩通ってもよかったと思うのだが、それだと他のバルセロナのレストランのことが全く分からなくなるので、先輩のように何度も遊びと仕事でバルセロナに来るような人であれば、毎晩来ればいいんじゃないのかなと思う。
店内はデザイナーがインテリアを考えたのかわからないが、かなりスタイリッシュな様式になっており、伝統的な貴族風でもなく、庶民的な感じでもなく、ちょっと気取った感じで来るような場所として利用するには、かなりぴったりの店だった。自分達は開店と同時に予約なしに入ったのであるが、だいたいそういう場合には変な席に通されるのに、今日一番最初の客だからということもあるのか、それとも店の準備がちゃんと出来ていない間に店にやってきて、多少待たせたからという理由なのかわからないが、結構いい席に通されたのには吃驚した。こういうちょっとした気配りというのは大変嬉しいものである。・Pa i Entreteniments(お通しのパン) : 2.50 EUR
・Coca meresme T. amb tomaquet(トマトのピカタ風の前菜) : 3.95 EUR
・Sopa de peix i marisc (魚とシーフードスープ): 11.90 EUR
・Pebrots piquillo farcits Lluc(赤ピーマンの鱈クリーム詰め) : 11.65 EUR
・Confit d'anec amb patates(鴨のコンフィ、ローストポテト添え) : 15.30 EUR
・Peus de porc cruixents (バリバリに焼いた骨無し豚足のラタトゥーユ): 13.60 EUR
・Crema catalana(クリーム・キャラメル) : 5.95 EUR
・Mil fulls de maduixetes (イチゴのミルフィーユ): 6.45 EUR
・Fontdor 1/2(ミネラルウォータ) : 2.25 EUR
・Copa Raimat Chardonnay(ワイン) : 3.60 EUR
・Copa luis canas rva(ワイン) : 4.85 EUR
・Cafe(コーヒー) : 2.15 EUR
入口を入ると、すごいワインのストック量があるワインセラーを横目に、席に通されて選んだ料理は上記の通り。こんなにワインがたくさんあるのであれば、1本開けてもいいが、それだと歩いて帰れなくなると思ったので、グラスワインで頼んでみた。スペインのワインは全然詳しくないので、お店の人に選んでもらった。何にしようかなーとメニュを迷っていると、店の人が「悩んでいるんだったら、その間にちょっとツマミでもどうかね?今日は・・・トマトのパイみたいなもんだよ」と言っていたのが、これ。「Coca meresme T. amb tomaquet」。正式名として日本語ではなんというのだろうか?よくわからない。味としては、韓国のチヂミや平たいお好み焼きみたいなものをトマトとたまごをベースとしたものだった。これが、結構日本人としては美味く感じる。やっぱり似たような料理があるからだろうか。
海鮮スープは、マルセイユあたりではよく提供されているブイヤ・ベースそのものである。しかし、なんの魚介類を使っているのかわからないのだが、あまり甲骨類の味がしない。どちらかというと、貝と魚の風味のほうが大きかった。マドリードでは肉ばっかりを食べていたので、ちょうどこのようなスープが欲しがり始めていたところだったので、スープを飲んだところ、やっぱり自分は海鮮モノがすきなんだなというのが改めて分かった。赤ピーマンの鱈クリーム詰めは"piquillo(ピキージョ)"と呼ばれるピーマンの一種を使ったもの。このピキージョ、ほとんど日本では手に入らないもので、EUの中では農産物として一番厳しい規制である「PDO(原産地名称保護:Protected designation of origin)」で規定されており、定められた品物を定められた製法で生産・加工・調整でなければならないという掟になっている。イタリアワインのDOCGみたいな制度のような気がする。なので、どこに行ってもこのピギージョを使った料理は、決まった味付けになっていることになっているのである。味はというと、これが白身魚のタラとピキージョが全然喧嘩しないようにクリームソースというカンフル剤で一体化しているような料理だった。ちなみに、作り方はこちらのサイトを参照に。鴨のコンフィは、よく日本でも食べられるものなのでなんの問題も無く安心した。個人的にはちょうどいい大きさの鴨だったのだが、ちょっと表面がカリっとしすぎのような気がした。でも、中の肉はとても柔らかく味つけはちょうどよかった。豚足のラタトゥーユは、メニュを見たときに「?」と思ったのだが、出てきたのはハンバーガーの豚版みたいなもの。付け合せにラタトゥーユも付いているのだが、これを一緒に食べるとおもしろい味がする。なんとなく中華料理を食べているような感覚に陥った。どれもこれも美味かったので、最後にこれまた店員に乗せられて、デザートまで注文してしまった。コーヒーと一緒に頼んだのは、イチゴのミルフィーユとクリームカラメル。ヨーロッパに行ったら、どこに行っても馬鹿の1つ覚えのように、あればクリーム・キャラメル類を頼むことにしている。店や地域によって多少違うのだが、どこに行ってもあの焼きプリンの味は美味しい。ミルフィーユは食べ難いのだが、これがまたやっぱり美味い。デザートとしてあるなら、頼みたいものの1つである。やっぱりわが先輩に間違いは無かった。ありがとう、先輩。
Restaurant L'Olive - Cuina catalana mediterrania
URL : http://www.rte-olive.com/
Address : Balmes, 47, Barcelona
Phone : 93-452-19-90
Fax : 93-451-24-18
Open : 13:00 - 16:00 (Lunch)
20:30 - 24:00 (Dinner)
Holiday : Sunday nights
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