バルセロナで一番有名な建物は、やっぱりサグラダ・ファミリア(El Temple Expiatori de la Sagrada Familia)である。漢字名だと「聖家族教会」と呼ばれる。でも、こんな漢字名で話をしている人は日本人で見た事が無い。みんなサグラダ・ファミリアという名称を使っているが、たまに「サクラダ」という人がいるが、これは間違い。
地下鉄の出口から地上にあがって振り向くと、目の前にどどーんと聳え立つサグラダファミリアの建物が見える。いきなり目の前に出てくるので、かなりビビッてしまうのだが、こんなに間近なところに駅があるとは、交通としてはとても便利だ。しかし、聖堂自体が大きいために遠目からみたほうが断然美しく全体の雰囲気をつかみきれるところなのだが、この聖堂は遠くからも観てほしいし、近寄っても観てほしい作りになっている。ちなみに、地下鉄から出たときに見える聖堂の姿は、聖堂の裏側に当たるところだ。聖堂裏側で道路を挟んで向かい側には公園が広がっており、その公園から聖堂をみたり、写真を撮ったりしている観光客がたくさんいるのも事実で、一番いいシャッターポイントだといえよう。
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聖堂に入るにはチケットが必要になる。他の聖堂だと無料で入れるのが普通なのだが、なんと言ってもこの聖堂はまだ建設途中である。この聖堂の建設は、当初は寄付金によって建設をされていたのだが、途中で資金が滞ってしまい、建設が中断になってしまった歴史がある。おまけに途中で内戦が起こって、せっかく作ったのが破壊されてしまったりした。そこで、入場料を観光客から採ることにして、その収益で建築費の捻出しようとする頭の良い考えをひらめいた人がいたらしく、それを以って建設の再開が達成できたという歴史がある。だから、まだ完成していないのだが、一人当たり10ユーロの徴収を取られてしまう。一種の寄付金と思って黙ってここはとられることにしたい。
チケット売り場は正面側のほうに廻っていくと、正面入口に数箇所の切符売り場がある。ただ、サグラダ・ファミリアはバルセロナの観光スポットで一番メインになるところなので、いつの時間に行っても長蛇の列が作られている。観光バスで乗り付けている団体観光客が多いためだと思うのだが、バスが無秩序に止まっているわ、観光客はのっそりのっそり歩いているわ、長蛇の列をおとなしく並んでいないわで、おまけにスペインの日差しは厳しいので日陰がないところで並ばされていることで、待ち行列を作っている人たちが相当やかましい。しばらくはその騒々しさを我慢しよう。
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正面側から記念写真を撮ろうとしたとき、邪魔臭い観光バスがいなければ良い写真が撮れることだろうが、実際には観光バスが邪魔をしているために、なかなか聖堂だけの写真を撮るというチャンスができないのが不満である。それでもチャンスがあって聖堂の写真を撮れたとしても、いかんせん、いまだに建設中なので、あちこちにクレーンが見えたりする場合があるので趣が無い。
近くから聖堂を見るときに、実は宝探しや間違い探しを見つけるように、壁という壁にいろいろな彫刻があることに気づくだろう。ただ、これはガイドが無いと全く何のことだか検討も付かないと思われる。従って、切符売り場でチケットを買ったら、そのままお土産売り場に直行したほうが良い。そこにいけばサグラダファミリアのガイドブックが売られている(1冊10ユーロ)。そのガイドを持ちながら、彫刻の物体を探してみるといい。ガイドを見ながら宝探しをしていると、あっという間に3時間くらいが経過してしまう。お土産売り場は、正面入口には入らず、そのまま切符売り場を背に右側を進んでいけば良い。
正面側および裏側はどちらもキリストの一生をモチーフにした彫刻がある。1個ずつはとても小さいため、本当に心して探さないとどこにあるのか全くわからない。彫刻という表現で建物の一部を形成するように作っているのだが、こういう奇抜なアイディアを採用するというのはガウディの才能が豊んでいて、人々を驚きの渦の中に埋めてしまう性格の持ち主だったんだろうと思われる。
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聖堂内部に入ると、まさに工事現場そのままだ。外壁に近いところだけは既にステンドグラスも含まれた形で完成はしている。要は内装が全くできていないのである。天井や床を含めてまだまだ完成に程遠いので、聖堂内部に入ると、観光客が足を入れることができるところに制約ゾーンができていることがわかるのだ。とんてんかんっと土木工事を行っている中で観光客が見に来ているので、作業の邪魔だろうと思うし、観光客にとってものんびりできない場所だとおもうに違いない。
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柱ひとつとってもゴシック風の教会にあるような作りの柱ではなく、トム&ジェリーに出てくるような穴あきチーズのような不思議な柱だったりするし、もう少し言うと、松本零次の漫画にでてくるような不思議な形をしていたりするから、見えるものすべてが全部不思議だなーというような形だと認識できる。
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エレベータに乗って上の展望台に行くことができるが、エレベータ自体がめちゃくちゃ狭い。一度に乗れる人数が4人くらいしかないくせに、上に行こうとする人たちがたくさんいるから、待ち時間が大体40分くらいはかかるみたいである。もともと上に上がるつもりが無かったので、この長蛇の列には並ばなかったのだが、並んでいる人たちにとっては大変なことだろうと思う。だいたい、上に上がったら、降りてこないといけないわけで、降りるためにもまた時間がかかるということだから、その点を考えて展望台に行きたい人は行ったらいいと思う。トイレのことは知らないよー。
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内装および外装のことを詳細に書こうとすると、すごい長い文章になりそうなので、サグラダ・ファミリアに関することは書物に任せたいと思う。
サグラダ・ファミリア聖堂 (El Temple Expiatori de la Sagrada Familia)
URL :
http://www.sagradafamilia.orgOpen : 9:00~20:00
Admission Fee : 12EUR
Elevator Fee : 10EUR
1 件のコメント:
サクラダ・ファミリアは聖堂としてはまだ完成していないが、ローマ教皇によってとうとうバジリカの称号を得ることになったそうな。
http://www.asahi.com/international/update/1108/TKY201011080001.html
動画映像
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