2010/09/30

サンタ・マリア・デル・マル教会(Barcelona)

もともとは、海洋国家であったアルゴン王国が海の安全を祈るために、海岸線ギリギリに立てた教会だったのが、サンタ・マリア・ダル・マル教会(Esglesia de Santa Maria del Mar)である。いまは、海岸を少し埋め立てているために、海岸線が少し沖のほうに移ったように見える。

ただ、この教会は14世紀に建立されたために、典型的なゴシック建築として、ゴシック好きな好きなひとだったらよだれが出てしまうような建物だ。入口はCarrer de l'Argenteriaから歩いてくる方角にあるわけではなく、そこはあくまでも裏門的な扱い。一般的な観光客が入るための入口は真南にある横側から入館する。てっきろ通りから歩いてくると、扉が閉まっているので、開いていないのかな?と勘違いするところなのだが、それは大きな間違いである。

しかし教会に向かうための道であるCarrer de l'Argenteriaは両側に小さな店が点在し、裏道によくある知る人ぞ知りそうなレストランがあるし、車が通らないので、ちょっとした歩行者天国のような感じがして歩きやすい。しかし、じっくり観て歩くような通りではないため、長居はしないとおもうのだが、たまに大道芸人の一部として、スペインなのにアルゼンチンタンゴを踊っている人や、絵描きの卵みたいなのが教会の絵を描いているような場面に出くわすことができる。
中に入るとそんなに大きくないはずなのに、なぜか中に入ると奥に長く見えるところが、やっぱり教会なんだなと思う。それに天井が高い。真ん中に余計な柱が全く無いために、広く感じるのだが、14世紀に、既に一本も柱がない空間を作っていたという建築技術に驚かされる。それもドーム型になっているわけじゃない天井の重みを支えているのが壁のみというからもっと驚かれる。ちょうど入館した際に、昼間のミサが終わりかけになっていたために、主祭壇のところには主教が講話をしていたところだった。もちろんカタルーニャ語でのお言葉なので、ちっとも何を言っているのか理解不能である。しかし、ミサが終わってしまえば、自由に教会内をうろうろしても平気である。
中央祭壇のところに近づいてみると、3枚の大きな絵画を中心に、上には後光をもったキリスト像が掲げられている。別にゴテゴテしたような装飾も無いので、見ているだけでなんとなく落ち着く。もっと後世になった主祭壇は、これでもかーという金銀メッキを使った作りになっているのに比べると、やっぱり昔の教会だなという気はした。特に正面の絵画は、キリストをモチーフとした絵ではなく、数多い天使を描いた図柄になっているのだ。サンタ・マリア・ダル・マル教会 (Esglesia de Santa Maria del Mar)
Virtual tour : http://www.kubic.cat/kc/full_screen/fotografia-virtual-barcelona-14.html
Address : Placa de Santa Maria 1
Open : 9:00 ~ 13:00, 16:30 ~ 20:00

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