2013/05/11

アズレージョ(ポルトガル)

アズレージョはポルトガルの文化とは切っても切れないものである。そのデザイン性から、絶対イスラム系の文化を継承しているのは確かだと思うが、それがポルトガルにどうして根付いたのかはよくわからない。しかし、キリスト教徒の国であるにもかかわらず、イタリアやフランスとは違う民衆的なデザインであるといえよう。

アズレージョの本当の意味は「タイル」。アズレージョというとなにか特別なものとおもわれがちだが、実際には単純なタイルであるため、タイルだと考えるとなんだか綺麗なデザインもそんなに価値のあるようなものにはおもえなくなってしまうのが不思議だ。でも、アズレージョという言葉の響きをこのまま使うとして、そのアズレージョを街中でいろいろ眺めてみると、まぁその種類の豊富さは、無限に存在するものだし、アズレージョの規模が大きければ大きいほど、総合的に観たときにアズレージョの綺麗な並びにとても感動する。
アズレージョの技術は実は家や店や教会だけに限らず、道路にまで延長されていることに気づかないといけない。何気なく歩いている歩道も、アスファルトで整然としているというのではなく、モザイク模様を作るため、小さいサイコロ状の石を敷き詰めたようなものになっているため、これを使って道路で絵を描くということをポルトガルの各地で見ることが出来るのである。このモザイク模様は、マカオの町でも見られて、たぶんポルトガルの植民地である場所であればどこでも見られるものらしい。
しかし、タイルだとおもって、1枚だけ家に持って帰るということを考えた場合、確かに1枚でも綺麗なのだが、たくさんのタイルが集まって1つの集合体を作っているときと比べると全然違ったものに見えてくる。コーヒーなんかに使うためのコースターだったらいいかもしれないが、やはりアズレージョとしてデザインを考えたときには、やはり壁全体くらいの数のタイルが欲しいところだ。

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