リスボンをうろうろするのに、交通機関を使わないひとというのは、おそらく散歩好きか、単なるケチかだと思う。交通機関はかなり発達しているから、これを使わないでリスボン全体を観光するということは考えられないと思う。そこでいかなる交通機関を使う場合でもお世話になるのが、Viva Viagem というカードである。
SUICAみたいなカードをもっと簡易にしたものだとおもってよく、更に言うと、SUICAはプラスチックみたいなカードだとコストがかかるからなのか、ちょっとした厚紙みたいなものがカードとして使われている。ここにどうやらチップのようなものが入っているらしく、そこに情報を上書きするような形で、プリペイドカードとして利用したり、1日券として利用できたりと、かなり便利なものになっている。
最初にカードを買う場合には、0.5ユーロをデポジットとして払わないといけない。が、このカードがリスボン滞在が終わるからといって、カードの返却はすることもできないし、デポジットも戻ってくることは無い。だから、正確にいうと、デポジットではなく、カード利用権というほうが良いのではないだろうか?
そして、カードは全部自動販売機でしか買うことが出来ない。この自動販売機に出てくるディスプレイに従って、自分がどのようなタイプの切符としてこのカードを利用するかというのを選択していけば良い。が、表示はポルトガル語か英語の2種類しかない。そして、自動販売機も10ユーロ以下の紙幣およびコインでしか買うことができないし、コインも10セントよりも小さいコインは使うことが出来ない。どうやらこの自動販売機を両替機として利用させないようにするための処置なのだと思う。
1日券として利用する場合には、切符を買ったときが使用開始の時間ではない。買ったあと、初めて改札を通るときにカウントアップされる。そこから24時間が有効時間だということになるのだが、自分が何時からそのカードを使うようになったのかなんていうのは、次の日になったら絶対忘れてしまうことだろう。でも、問題なし。また自動販売機にカードを入れると、有効開始時間という情報が画面に表示される。日本の場合は、改札口に情報を表示させることに力を注ぐのだろうが、そういうところにはどうもヨーロッパ人は発想がない。一番使われる耐久性が必要な場所は、ゲート通過に最低限必要な情報を読み取り、制御するための情報しか持たせないというポリシーなのだろう。そして、利用者は「バカだ」ということが原点になっているので、日本のように一瞬だけ表示されるような保持情報の確認というのは、改札口には設けず、自動販売機みたいな落ち着いて確認できるところでやらせるんだと思う。ちなみに、1日券は6.0ユーロ。
Viva Viagem を1日券ではなく、1回券として利用することも出来る。そのときには、自動販売機で持っているカードを差し込んで、一回券の料金である1.4ユーロを入れればよい。
ちなみに、このカードが使えるのは、リスボンの公共交通機関である、地下鉄・バス・市電・エレベータの各種だ。国鉄では使えない。
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