そして、過密しているヨーロッパのナショナルフラッグであるとはいえ、他の巨大なナショナルフラッグよりもやはり弱小規模の航空会社であることは変わらない。だから、生き残りのためにはTAPポルトガル航空も単独での営業はさすがに無理と考えたようで、2005年からスターアライアンスのメンバとして参加している。マイレージプログラムは独自で持っているようなのだが、ヨーロッパではルフトハンザ航空があるので、その補強路線としてルフトハンザが就航として弱いところについて結構このTAPポルトガル航空が就航をしている。
ポルトガル航空が強い路線というのは、やはり旧植民地地域への就航だ。一番分かりやすいのは、リスボンと第二の都市ポルトから、ブラジルの各都市への就航があることだ。だいたいが、リオ・デ・ジャネイロかサンパウロだけというのが多いのだが、それだけじゃなく、リスボンからブラジルの数都市にも直行便を飛ばしているのが、いかにもポルトガルとブラジルの関係を表していると思われる。あとはアフリカだ。アフリカにも、ポルトガルの植民地だったところが結構あり、特に沿岸部に国があるところとは密に交易が行われたところだ。日本人から見れば、どこそれ？というような場所、例えば、ギニアビサウ共和国のビサワとか、カーボベルデ共和国のサルやブライアというところにも飛んでいるのだ。もちろんそのほかにも広範囲にリスボンからの直行便が就航している。ヨーロッパ域内だと西ヨーロッパ地域を中心に就航しているので、これは特記することはない。ただ、おもしろいことに、旧植民地としてアジアにも拠点を持っていたポルトガルだが、今では直行便がアジアにないことだ。インドのゴアやマカオに就航便があっても良いと思うのだが、無い。たぶん、最後の植民地だったマカオへの就航便は、将来的には出資をしているマカオ航空がヨーロッパ便を就航することを見込んでなくしているのかもしれないと勘ぐってしまった。
遠いところへの就航としてはブラジルへか南アフリカへの就航だとおもうが、航空機も基本的にはそんなに大きな機材をもっておらず、遠い路線にはエアバスA340-300型を投入しているのだが、中距離以下の距離への就航はエアバスA320-200をメインに動かしている模様である。自分たちが乗った機材もA320-200型だったので、座席が3－3の狭い機材だったが、そんなに足元が狭いなという気はしなかったのは、距離が短かったので単に苦痛にもならなかっただけだろうと思う。
機内アナウンスは基本的にはポルトガル語、もちろんそのあとに英語のアナウンスがあるのだが、特に問題があるようなことはアナウンスではないだろう。
座席としてはエコノミーは3種類のクラスが存在する「Class」「Basic」「Discount」なのだが、違いは「Discount」は一番制限があるものであるが、マイルは通常の10%しか付かないし、変更は効かないし、座席は事前に指定ができない。「Basic」と「Class」の違いはどちらも長距離は100％マイルがつくが、中距離のときには「Basic」だと50%しかつかない。それ以外は特に違いが内容に思われる。機内での区別は全く無いし、狭い機材の場合、エコノミーでもビジネスでも同じような席だから、こんな距離にビジネスクラスっていうのは本当に意味が無いなと思うものだった。
TAPポルトガル航空
URL : http://www.flytap.com/
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