ポルトガルの国旗ってどんなのだろう?とおもって速攻でこういうのだと答えられる人は、かなりの国旗マニア。でも、マニアでもだいたいのイメージとしてポルトガルの国旗を知っていたとしても、その詳細の国旗の構成要素について答えよといわれても、さぁ?と答えるのが常だろう。自分自身も、緑と紅の旗で、真ん中あたりにごちゃごちゃしているようなものがあったくらいしかわかっていなかったのだが、後で知ったことだが、実は奥が深いものだと分かった。
緑と紅は実は半分半分になっているわけじゃなく、緑が2で紅が3の割合で、竿の部分に近いほうが緑。まずこういう割合での背景になっていることにも驚いたが、その色の境目にあたるところに、ごちゃごちゃーっとなっているのは、まず黄色い球のようなものがあり、それは天球儀を表しているとのこと。さすが海洋国家。大航海時代の航海には絶対必要になっていた、コンパスと天球儀だろうが、そのうちの1つである。大航海時代がなければポルトガルはいつまでたっても「おまえのところはヨーロッパなのかアフリカなのかどっちなのだ?」と馬鹿にされていたことだろう。
さらにその天球儀のなかには3種類の盾がマトリョーシカのようにだんだん小さくなっている形で存在する。最初の大きな盾は赤、その中にある盾は白、そしてその中に青い盾が5個あるが、その5個の並び方が十字架を模したように縦横十字のように並んでいる。青い盾の中にはよーくみると、白い点が5つあり、パッと見たときにドミノのコマみたいに見えるのだが、これはキリストが磔になったときの聖痕を表しているとのこと。でも、大昔の国旗をみると、この数が5個以上だったりするので、別に聖痕じゃないなとは正直思う。たぶんたくさんだと鬱陶しいから、ちょうどいい5個にしたんじゃないのかなという気がした。
赤の盾の中にあり、白の盾を囲むように7つの黄色のものがあるのだが、これは城を表している。ムーア人との戦いによって征服した城の数を表しているらしいのだが、どこまで本当なのか不明。
さて、これだけの国旗をポルトガル人は自分たちで本当にかけるのかどうかが疑問だ。日本は世界で一番単純明快であり、誰でもかける国旗なので、国旗の複雑さについては全く考えたことが無いと思う。植民地だったかつてのブラジルも、真ん中の天球部分のところに、なんだかごちゃごちゃ文字みたいなのも書かれていて、それが正式に国旗として成立されているということは、国民としては知っていなければならないということと、いろんあところで描けないといけないとおもうのだが、実際にポルトガルの国旗を描ける人がどの程度あるのだろうか?
ポルトガルの国旗を一番大きい形で見られるのは、エドゥアルド7世公園の一番高いところにある国旗だ。風に揺られてたなびいている姿は、とても雄大である。遠くからでも良く目立つので、ポルトガルの国旗をみるためにはここに行くのも良いだろう。ホテルからでもこの旗はよく見えたので、ホテルの部屋から見える窓の景色がどちらの方向にあるのかはこれで見当がつくことができた。
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