2011/05/15

フランシスコ会修道院(ドブロブニク)

ピレ門を入って、オノフリオの大噴水のちょうど前には、ちょっとした広場になっているのだが、それもたくさんの観光客がやってくる場所の1つとしてフランシスコ会修道院(Franjevacki Samostan)というのがある。隣りにもっさりと立っている救世主教会に比べると、その建物の佇まいはかなりどっしりとしている。しかし、入口というのが裏口のような狭いところからしか入ることができない。その狭い入口を入ってみると、中は修道院だからということもあるのだが、美しい回廊に出くわす。この回廊の中庭に面した側の柱は、なぜか二本づつの組になってアーチを描いているのだが、こういう柱になっているのは実は初めてみた気がする。反対に壁のほう側には、フランシスコ修道士会の改組として知られる聖フランチェスコの生涯が壁画として描かれているのだが、これがまた残念なことに傷だらけになっていて、だれか直さないのだろうか?と気になって仕方ない。
特に修道院自体はこれと言って見るべきものはないのだが、たぶん観光客の大半がやってくるのは、この修道院にあるヨーロッパで3番目に古い薬局と言われるマラ・ブラーチャ薬局(Ljekarna Mala braća)に行くためなのだろうと思う。1317年に開業したというから相当古い。それからずっとここで営業をしているのだが、もともとは修道院のなかで営業していたのがわかるとおりに、病気で苦しんでいたひとの救済のために存在していたものである。しかし、もともとはセルビア王ウロス2世(king Uros II)による攻撃によって傷ついた人たちの救済のために、当時の総督であるPavle Morozinが設置を命じたことにより作られたものだ。そして、売られているものは現在どこの薬局でも売られているものなのだが、ここで買ったというのが思い出になるので、なにか買ってそして袋を貰うのがいいかもしれない。ちなみに、ヨーロッパで3番目に古い薬局なのだが、1番古いのはフィレンツェにあるサンタ・マリア・ノヴェラ薬局。日本でもここの香水や石鹸が売られているので馴染みがあるだろう。2番目って、どこ?

そして見ておくべきなのは、この修道院の中に設置された薬局で使われた昔の展示品や、この修道院で使われた礼拝用の衣装や聖遺物や宝飾品が飾られている。これは必見。すごいぞ、衣装!です。ただし、写真撮影は禁止。銭湯の番台に座っているような係員みたいなのが、部屋の入口に座っていて、普段は寝ているのかな?と思うような姿勢なのだが、眼光は厳しいので、カメラで撮ろうとしているひとがいたら、「へいへいへい!」とすぐに注意する。この展示品観覧は無料で見られるので、是非見て欲しいと思う。フランシスコ会修道院(Franjevacki Samostan)
Open : 9:00 - 18:00
Holiday : なし
Fare : 30HRK

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