ザグレブ中央駅の目の前には綺麗な芝生の公園が広がるのだが、駅舎から外に出たときに、まず一番最初に眼に入ってくるのが、初代クロアチア王国の国王であるトミスラフ王の像だ。この像はめちゃくちゃ大きく、そして周りの景色にとても映えるような構造で建てられている。だいたいの観光客はこの像の前で記念写真を撮っているので、ザグレブを訪れる人は絶対1度は見る事になるだろう。そもそもトミスラフ王はザグレブを含むうダルマチアの地域を治めていた、ダルマチア・クロアチア公として910年に即位する。その後、公という役職を与えられたということは、主従関係の主人がいたことになる。それは、当時、まだ東西ローマ帝国の分裂後でも建材していたキリスト教国家であるビザンチン帝国が主人であった。その皇帝コンスタンティヌス7世から公爵の位を貰うことになる。
ところがブルガリア公国がセルビア人領域に占領し、徐々にダルマチア領域まで侵略するようになってきたところ、ダルマチア管区の教会からトミスラフに対して1つの独立国になって戦って欲しいという要望を伝えることになる。ビザンチン帝国の従属国になっていると、いちいち皇帝にお伺いをしなければならなくなるからだ。1つの独立国としてブルガリアを排除することができるのであれば、何の問題も無いからである。そこで925年、とうとうクロアチアはクロアチア王国として独立国が誕生するのである。
しかし、そんなトミスラフ王も928年に死んでしまった。そこから1091年まで続くトルピニロヴィッチ(Trpinirovic)家によるクロアチア王国の誕生である。
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