2011/05/21

ザスタバ

聖マルコ広場あたりをふらふらしていると、結構いろいろと面白いものが見つかるときがある。その中でも気になったのが車だ。別に車に対して興味があるというわけじゃないのだが、見たことがある良くありがちなヨーロッパ車ではなく、見たことも無いようなへんてこりんな車種をみたときには、「おぉ?」とおもって思わず見入ってしまうことがある。

今回見つけてしまったのは、オレンジ色の車で、最初はミニクーパーか、それとも古いタイプのフィアットかとおもっていたのだが、どうも形が違う。後ろに廻って、車のボディの車種を確認してみると「ZASTAVA」と書いてある?はて・・・。聞いたこともない。聞いたことも無いとおもったのも言うまでもない。この車のザスタバというのは、セルビアのちょうど中心地にあたりクラグイェヴァツ(Kragujevac)に本社を置く重工業会社が製造した車だからである。もともとが大砲製造工場として作られた工場なのだが、これが実は結構古い会社。それも1853年に設立というのだから、ハウスブルグ帝国の全盛期で、ウィーン革命が起こった後のことだというのがよくわかる。

さて、車に関してだが、実はフィアットからライセンス供給されて、1960年代から精算している。そのときには、フィアット1300の派生車として製造開始したために、どうしても車体の形がフィアットに似てくるのは当然だろう。日本にはどの程度、この車が輸入されたのかわからないし、この車の性能について全然わからないのだが、外国車に精通しているひとたちに、このあたりのことは詳しく助けを借りたいところだ。しかし、1999年のコソボ内戦のときに一度は工場が爆破されたので、もう新車製造ができなくなったかとおもわれた。だが、復活。完全フィアットの子会社として再建を果たし、また東欧地区に車を販売し始めてというのが歴史である。

見たこともない車だったので、ちょっと写真に撮ってみた。

0 件のコメント: