王宮があるブダの丘にいくには、一番簡単なのは、クラーク・アーダーム広場から出ているケーブルカー (Budavari Siklo)に乗るのが一番思い出になると思う。セーチェニーくさり橋を渡ると、その橋の終わりのところに、ケーブルカーの線路が丘の斜面を削って上に伸びているという様子が見て取れる。クラーク・アーダーム広場にはハンガリーの道路の基準点である0km地点表記の場所がある。どこの国でもその国の基準点というのはあるわけで、日本の道路の基準点は、東京の日本橋。その基準点のモニュメントが建っているのだが、それも「0」の字を模した石像。でも、これが0kmを意味するものだというのをあまり気づかないようで、観光客の多くは無視して通り過ぎてしまう。
ケーブルカーは、1870年3月2日から一般利用が可能になった。ヨーロッパでは2番目に古いものである。しかし、第二次世界大戦の時に爆撃によって破壊されて、1986年までの再開されなかったという歴史もある。
ケーブルカーは標高差51メートル、長さはたったの95メートルしかない。だから、乗っている時間は30秒くらいしかないのだが、最大傾斜は48度。2車輌編成で運行されているのだが、車輌同士は段違いの形式の組み合わせになっているので、高尾山のケーブルカーのような車輌の繋がり方にはなっていない。一度に乗れる人数もそんなに多くなく最大24人まで。時間が決まって運行しているわけじゃなく、適当に人数が集まったら動くというようなスタイルだ。だから、団体旅行者が来たときにはとんでもないことになるんだろうなというのは予想される。チケットは地下鉄やバスを運営しているBKVが行っているのだが、ここでは共通で使われる1回券や1日券は利用することが出来ない。片道840HUF。個別にチケットを購入して乗車する。乗車時には、改札のところでチケットを通して乗り込むことになるのだが、ケーブルカーが左右のどちらに到着するかによって、改札するゲートが異なるので、どっちに並ばなくちゃいけないのかは、一番最初に乗り込みたいというひとにとっては、かなり難しいところだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿