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HEVを観光客として利用する一番使われる路線としては、自分たちが利用したセンテンドレに行く路線と、シシーが使っていた宮殿のグドゥルーとを結ぶ路線だろうと思われる。いずれにしても、地下鉄の駅と繋がっているため、ブダペストの市内ではHEVの始発駅に行くのはとても簡単だと思う。
HEVを運行しているのは地下鉄やバスと同じブダペスト交通局であるため、ブダペスト市内までの運賃は共通だ。24時間パスや72時間パスを利用している人がいるなら、HEVに乗るときに特別に運賃を払う必要はない。ただし、それはブダペスト市内までの移動であればという条件付。ブダペストを離れてしまって、たとえばセンテンドレまでいく場合には、その路線におけるブダペストの一番端駅からセンテンドレまでの差額運賃は払わないといけないことになる。
車内は頻繁に車掌が行き来しているので、差額運賃はそのときの検札の際に支払えば良い。逆に言うと、このとき切符を持たずに乗車した場合には、乗車地点から最終目的地までの運賃を全額払う必要になる。そんなに普段から混んでいるわけじゃなく、車掌も1列車に複数人乗っているので、誰がどこから乗ってきたのか、そして誰を検札済なのかは全部わかっているようなので、ごまかしは効かないことは注意である。
今回はセンテンドレからブダペストに帰ってくるときにHEVを利用したのだが、蒸気のように講釈をたれたにも関わらず、あんまり考えないで、センテンドレの駅で、センテンドレからブダペストのバッチャーニ駅(終点)までのフルコース料金を払ってしまった。本当なら、なにも払わず車両に乗り込んで、あとからやってくる車掌に差額運賃を払えばよかったものなのだが、ハンガリーフォリントがあまりにも激安になっている現在では、そんな差額運賃はハシタ金にしか思えないので、どうでもいい。
HEVの車両は緑色のカラーリングを基調としたボディーであり、内部は4人がけ向かい合わせボックスシートを中心とした座席になっている。昔の東海道線ボックスシートのようなものだ。そして、車両間の行き来はできない。だから、車掌がきたときに、次の駅に到着するまで無賃乗車のひとは逃げ場を失ってしまうのだ。車掌も、駅に到着するたびに違う車両にいちいち降りて移動するから大変だろうとは思う。ちなみに、車掌は、マジャール後、ドイツ語、英語の3ヶ国語は普通にしゃべるようだ。しかし、一度検札をした客に対しては二度検札をするようなことはしない。彼らもプロだ。
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HEV時刻表(ブダペスト交通公社内)
URL : http://www.bkv.hu/en/suburban_railway_schedules
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