ブダペストでは絶対1番有名であり、格式高いレストランといったら、市民公園内にあるレストラン「グンデル(Gundel)」をあげるしかない。「超」がたくさん付くくらいの高級レストランであるのは言うまでも無いのだが、店内のインテリアの豪華さのなかの気品あるデザインも必見だが、なんといってもレストランなので味はピカイチに美味い。季節季節でその時に美味い素材を使って料理を作っているというのもまた嬉しいのだが、日本で言うところの高級料亭のようなところなのに、それでも手ごろな値段で食べられるというのは嬉しい。
自分たちはそんなにリッチな旅行者というわけじゃないので、夕御飯としてこのグンデルにいくと、めちゃくちゃな金額を取られるんじゃないのかと思ったので、ランチメニュを提供している時間帯に行ってみた。お昼ごはんをちょっと過ぎた時間帯に入店したこともあるので、それほど混んでいなかったのは嬉しい。たぶん、昼よりも夜のほうがレストランとしては満員になる可能性が高いだろう。なぜなら夕御飯のほうがアラカルトだったりするので、好きなものを食べられるというのがあるからだろう。それでも昼ごはんのほうは選択が少ないからといってつまらないというわけじゃない。洗練された味は昼も夜も同じで食べることができる。
ランチメニュは、量は食べる人の胃袋にあわせればいのだが、2種類。料理の内容は毎週毎週シェフが考えるようなので、長期滞在する人にとっては、毎週違ったメニュを堪能することができるかもしれない。「From the Chef's table」と呼ばれる3800HUFのメニュと「Luncheon Temptation」と呼ばれる5900HUFのメニュがある。それぞれのメニュの個別内容は以下の通り。
■ From the Chef's table
・Marinated Pike-perch with Vegetables
・Rosemary scented Pumpkin and Chicken Ragout
・Floating Island
■ Luncheon Temptation
・Waldorf Salad with caramelized Walnut
・Filet Mignon of Pork backed in Bacon with Pearl Barley Risotto
・Varga-Strudel Cake with Cottage Cheese Filling
まずは料理のことから述べてみる。
前菜に出てきた二種類だが、1つはスズキの仲間のザンダーを使ったマリネ。こちらは生のままのマリネではなく、から揚げ風に作り上げたところにマリネ風にタレをかけているというところが、日本人にとってはなかなか食べやすい料理だったような気がする。もう1つの前菜は、ウォルドーフサラダ。これがまたどうでもいいようなアメリカに出てくるようなサラダの盛り付け方ではなく、カップに一度入れて、それをひっくり返したような形で出てきたときには吃驚した。もちろん味付けは、リンゴとセロリをベースになっているのは普通のウォルドーフサラダなのは変わらないのだが、胡桃をいれているところにお洒落を感じる。メインは、1つは鶏肉とカボチャを煮込んだラグー。お米を添えているところが、ちょっとリゾット気もするが、ぜんぜんそんなにぐちゃぐちゃではない。どちらかというとヨーロッパ風の丼モノのように感じた。これ、食べてみて解ったのだが、カボチャと一緒に鶏肉を煮込んでいるためなのか、味付けがとても柔らかい。カボチャの時期としては、日本だとちょっと早い気がするのだが、中欧地帯では、9月下旬ごろが旬なのだろうか?風味としてローズマリーを刻んだものをふりかけているところもいい。もう1つのメイン料理は、豚肉の上にベーコンを乗せて、それをリゾットにしているものだ。肉をがっつり食べたいなーという人にはちょうどいいかもしれない。豚肉の味の濃さをリゾットにしたことでお腹にマイルドにしたものとして、食べるひとに優しい感じがした。デザートとして出てきたものは、実は吃驚した。1つはコタージチーズを降りかけたウィーンのデザートのようなケーキ。こちらはいかにもデザートとして出てくるようなものなので納得だ。味も上品。ところがもう1つのほうは名前が「フローティング・アイランド」というから、なんじゃらほい?とおもったところ、要は溶かしたアイスクリームに、固まったアイスクリームを載せて、浮島にしたようなもの。それも食べにくいパフェ風のグラスに入れられてきたから、食べにくい、食べにくい。単純なアイスなので、見た目で驚いたものだった。他に食べ物としては、にくい演出だなーとおもったのが、パンにつけるバター。バターのかたちが、グンデルのマスコットデザインである象の形をしているのである。それも単なるバター皿なのに、なにこの高貴なプレートは!食器好きとしてはちょっと楽しくなるじゃないですかー。食器に話題が移ったのでついでに食器のことをもう少し記載すると、すべての食器はハンガリーの代表とする陶器会社であるジョルナイのもの。コーヒーソーサーを裏返したものしか写真には撮らなかったのだが、そこにはジョルナイ製である証拠と、レストランの名前がしっかり刻まれていた。店内はこれまた写真に撮ると洒落たものとわかるだろう。すごく気取ったレストランを想像して貰うといいのだが、それを絵に描いたように実現したようなレストランだとおもっていただくと解りやすい。今回は昼に来ているので、雰囲気という点では夜の要素が全くないのでわかりにくいと思うが、それでもちょっとヘラヘラした格好では入店するのをためらってしまうような内装である。しかし、昼間は特にドレスコードは気にしなくていい。さすがに短パン+サンダルなんていう人間のクズみたいな格好をした風貌では入店拒否をされるとおもうが、ジーンズ+スニーカー程度であれば問題ないようだ。隣に座っていた金持っていそうなデブのおっさんがまさしくそんな格好をしていたからである。レストランの食べる場所だけではなく、その他の場所もすごい洒落ている。まずはトイレ。使うのをためらってしまうようなものだった。見忘れてはいけないものは、入口すぐのところに、しゅろの葉を掲げた女性像を作った彫刻家のZsigmond Kisfaludi Stroblが作成した像がある。誰かというと、Gundel の創始者Gundel Károlyの父親 Gundel János の像である。あんまりこれをじっくり見る人はいないようなので、胸像をじーっとみていたときに店員に変な顔をされてしまった。レストラン・グンデル(Gundel)
URL : http://www.gundel.hu/
Address : 14 Alltkerti ut 2
Phone : (1)468-4040
Open : 12:00 - 15:00 / 18:30 - 24:00
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