2011/10/09

英雄広場(ブダペスト)

アンドラーシ通りの終点には広大に広がっている英雄広場(Hosok Tere)がある。ここもたぶんブダペスト観光をする人は絶対一度は行くところだろうと思う。2004年にも実はここに来たことがあるのだが、そのときには、ハンガリーがEU入りしたことを祝うための花火が一晩中上がっていたということと、その花火開催の余韻なのか、この広場にはすごい量のゴミが落ちていて個人的にはあんまり印象が残っていないところだった。改めて昼間の時間帯にこの広場に来て見ると、確かにこういう広場を1都市に1つは欲しいなー。
真ん中にはなにか象徴するものを立てるのがこういう広場の主旨になるのだが、ここで建てられている塔は、ハンガリー建国1000年記念を意味するもの。もともとこの広場は最初から英雄広場と言われたわけじゃなく、塔が存在するときの意味と同じように、ここは「ミレニアム広場」と言われていたようだ。だから、現在設置されている銅像とは異なり、展示されていた銅像は、オーストリア=ハンガリー二重帝国の歴史に関して重要な人物像が展示されていた。純粋にハンガリーだけのことではなく、オーストリアの威光もあるのだという証明なのかもしれない。それもそのはず、建設されたのは1896年であり、まだまだ終わりかけではあるがハプスブルグ家の力はまだまだあったということ。左から順番に、下記の5人の像。ところが、第二次世界大戦のときに破壊されてしまった。

・神聖ローマ帝国皇帝フェルディナント1世
・神聖ローマ帝国皇帝レオポルト1世
・神聖ローマ帝国皇帝カール6世(マリア・テレジアのお父さん)
・マリア=テレジア
・フランツ=ヨーゼフ(当時の現皇帝)

それより真ん中にある塔を囲むように騎馬像があるのだが、これはマジャール7部族の長たちを描いたもの。この中で真ん中にいるのが、後にハンガリー王国を統一して作ったアールパード王(Árpád)。そのほかにいる6人の長は、あまり説明が載っていないのだが、Előd、Ond、Kond、Tas、HubaとTöhötöm (またはTétény)。広場の両端には、西洋美術館と現代美術館が存在する。これはウィーンにある美術館と同じように美術館同士が広場を挟んで並んでいるというような立地に似ている。
別の日に英雄広場の裏側に広がっている市民公園(Varosliget)のほうにいこうとおもっていたときに、地下鉄の英雄広場駅で降りたとき、ちょうどブダペストの警察の集まりがあったようで、その祭典が行われていた。広場全体に整列された警官が並んでおり、そのまわりを馬に乗った警官が見張りをして、中央ステージに偉そうな人がいるというもの。いったいこの祭典はなんの祭典なのかわからないのだが、しばらく見ていた。天気がいいときだったので、いかに警官といえども、炎天下の長時間立ちっぱなしは大変な仕事のようで、式典の最中にぶっ倒れて、外部へ担ぎ出される警官がいたのは驚いた。そして、警官もいくつかのグループに分かれており、そのグループごとに行進も行われていたのだが、指揮官を筆頭に若手まで並んでいる光景は圧巻だった。式典もなにもないときの広場は、観光客がやってくるか、またはブダペストの子供たちが遊びに来ていたりする。ここまで広い場所はそうめったにはないからだろう。あとは個人的にお勧めなのが、夜のライトアップされた公園だろうと思う。昼間に見るよりは綺麗に見えるのがいい。

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